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第二章 異世界暮らし
第16話 黒き者達
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「来いと命じましたが、否定をされました」
しらっと、兵は伝える。
「馬鹿者、彼らとつなぎをつけろと申したのだ」
みんなの前で、いきなり叱責されて驚く兵。
「しかし、あのような下賎な者達」
「馬鹿者。もしかすると彼らは、通常のヒトでは無いかも知れぬ」
「はっ?」
兵には、その言葉が理解ができない。
「いやいい。とにかく会いたいのだ。頭を下げてでも来て貰え。当たりならこの戦争など一気に片がつく」
「そんな馬鹿な……」
そう言いながらも、兵は取り巻きを連れて行く。
平民に頭を下げたくないから。
彼は男爵家の長男。
ボンジー=タダーノ。
プライドだけはある。
手柄を立てたのが目立つように、侯爵の周りでうろうろしていた。
だが命じられたのは、冒険者を連れてこいとの命令。
「むう。どうすべきか。おい、あの黒い奴らに話をして、辺境伯様のところへ連れて行け」
「はっ」
兵が走っていく。
「そこの方達、辺境伯様がお話ある様ですので、ご足労願えませんでしょうか?」
「辺境伯って偉い人だよね」
「あっハイ、今回の防衛、大将でございます」
「じゃ行かないと、まずくね」
「ギルドのマスターはなんと? 伺っておりませんが、多分問題ないかと」
「じゃあ行くか」
ぞろぞろとみんなが、持ち場を離れる。
その光景を見て、ボンジー=タダーノくん呆然。
「ななな、なんで?」
自分が行ったときには、へりくつをこねたくせに。
自軍で何かをするなら、後ろから矢を射かけてやる。
自分は貴族だから平民に対して何かをしても、ある程度までは罰則がない。
彼は男爵家の子弟だから、厳密には貴族ではないが、細かな事。
ただ顔に似合った性根の悪さがあったようだ。
恨んでやるぅ。
「ご足労いただき申し訳ない。つかぬ事を聞くが、貴公らファースティナ王国によって召喚をされた勇者様ではあるまいか?」
その瞬間みんなの気配が変わる。
「ああ、そう警戒をしなくともよい。力を貸してくれるのならな」
「今ご覧の通り、俺達は奴らに対して敵対をしている。それ以上でもそれ以下でもない」
俺が何かを言おうと思ったら、武神が、武神のくせにまともなことを言った。
「そういう事だ」
一応俺も言っとく。
「ならば奴らの敵なら、我らの味方。彼らを追い返してほしい」
「ああ、まあついでだ」
また台詞を取られた。
八重が変な顔をして、頭をなでてくれた。
「とりあえず、奴らは侵略で、燃やせば良いんだな?」
「そうだ。できるのか?」
「おうよ。霧霞。出番だ」
「はあ? まあ良いけどよ、褒美はたのんだぞ」
敵陣に向かって、火球を投げる。
そうこの前見た、魔族の魔法。
光の玉が敵陣へ向かい、上空で停止をする。
その瞬間、光となって拡散をする。
威力が強すぎて、こちらの弓兵や、盾役が飛んでくる。
そう吹っ飛んだ。
一気に膨張をする空気。
広がり、そして今度は収縮。
俺の撃った魔法は数千人を消滅させた。
スコンと後頭部に何か当たる。
目の前が、ブラックアウトをして俺は倒れた。
「…………」
「何が一体?」
うん? ああそうか、ナニをやってんだ俺……
人間の生活が羨ましくて、記憶と能力を封じ十数年。
意外と短かったな。
だが、いま俺が立っている暗い所には、クラスの連中の体が立っている。
と言うか、あの一瞬か。
動きが無く時が止まっているから暗いんだな。
殺した奴らも、まだ居るし。
頭を持ってみる。やっぱり中に魂がいる。
別の奴、こいつは居なーい。
パンツが1枚……
これまでに帰った奴ら、此処で保存状態で止まっているのか。
あのじじい、こんな事が出来るのは、さす神だな。
だが記憶が蘇ったことで悩む。
「ここには、八重が居ない…… ああそうか、八重。久枝灘? そうか、あのお方は何をしているんだ? わざわざ記憶の改ざんまでして紛れ込んで、あのじいさんの神様知ったら心臓が止まるんじゃないか?」
そうあの子は神、受肉をしてわざわざ俺とエッチをしに、異世界にまでやって来た様だ。
クラスメートの体を楽しんだ後、異世界側へと帰る。
そこは地獄のようだった。
俺の亡骸を抱え、矢を放った、腐れ貴族は幾多の死体の中心で、一皮一皮むかれていた。
「その位にしておけ、姫様」
「へっ。あれ?? あっそうか死んだから記憶が」
「そうだ。とりあえずそこで炭になっている侯爵は、霧霞 悠人の命令により命ずる。復活せよ」
燃えて炭になっていた体が、空中で再構築をされ、逆再生のように復活をする。
裸だから、鎧とかまで復活をさせる。
輪廻に戻ろうとしていた魂を捕まえ体へと戻す。
リンクが切れているから判らんが、あのじいさんは今頃パニックだろう。
パニックを起こしていた。
「なんじゃアイツ。志半ばで散るとは、死んでしまうとは情けない」
まあ、魔法陣は壊した様じゃしもう平和になったのう……
おおっ?
あの、女子はなんじゃ? これは神気??
「まさか…… ああぁ…… あん? あやつ頭に矢が刺さって、なんで生きておる?」
下界を覗きながら、訳の分からない展開にオロオロし始める神。
だがその後、死んだ者を復活。
輪廻に入ろうとした魂まで戻してしもうた。
そんな事が出来るのは、神の領域……
あやつ、ひょっとするとわしより……
しらっと、兵は伝える。
「馬鹿者、彼らとつなぎをつけろと申したのだ」
みんなの前で、いきなり叱責されて驚く兵。
「しかし、あのような下賎な者達」
「馬鹿者。もしかすると彼らは、通常のヒトでは無いかも知れぬ」
「はっ?」
兵には、その言葉が理解ができない。
「いやいい。とにかく会いたいのだ。頭を下げてでも来て貰え。当たりならこの戦争など一気に片がつく」
「そんな馬鹿な……」
そう言いながらも、兵は取り巻きを連れて行く。
平民に頭を下げたくないから。
彼は男爵家の長男。
ボンジー=タダーノ。
プライドだけはある。
手柄を立てたのが目立つように、侯爵の周りでうろうろしていた。
だが命じられたのは、冒険者を連れてこいとの命令。
「むう。どうすべきか。おい、あの黒い奴らに話をして、辺境伯様のところへ連れて行け」
「はっ」
兵が走っていく。
「そこの方達、辺境伯様がお話ある様ですので、ご足労願えませんでしょうか?」
「辺境伯って偉い人だよね」
「あっハイ、今回の防衛、大将でございます」
「じゃ行かないと、まずくね」
「ギルドのマスターはなんと? 伺っておりませんが、多分問題ないかと」
「じゃあ行くか」
ぞろぞろとみんなが、持ち場を離れる。
その光景を見て、ボンジー=タダーノくん呆然。
「ななな、なんで?」
自分が行ったときには、へりくつをこねたくせに。
自軍で何かをするなら、後ろから矢を射かけてやる。
自分は貴族だから平民に対して何かをしても、ある程度までは罰則がない。
彼は男爵家の子弟だから、厳密には貴族ではないが、細かな事。
ただ顔に似合った性根の悪さがあったようだ。
恨んでやるぅ。
「ご足労いただき申し訳ない。つかぬ事を聞くが、貴公らファースティナ王国によって召喚をされた勇者様ではあるまいか?」
その瞬間みんなの気配が変わる。
「ああ、そう警戒をしなくともよい。力を貸してくれるのならな」
「今ご覧の通り、俺達は奴らに対して敵対をしている。それ以上でもそれ以下でもない」
俺が何かを言おうと思ったら、武神が、武神のくせにまともなことを言った。
「そういう事だ」
一応俺も言っとく。
「ならば奴らの敵なら、我らの味方。彼らを追い返してほしい」
「ああ、まあついでだ」
また台詞を取られた。
八重が変な顔をして、頭をなでてくれた。
「とりあえず、奴らは侵略で、燃やせば良いんだな?」
「そうだ。できるのか?」
「おうよ。霧霞。出番だ」
「はあ? まあ良いけどよ、褒美はたのんだぞ」
敵陣に向かって、火球を投げる。
そうこの前見た、魔族の魔法。
光の玉が敵陣へ向かい、上空で停止をする。
その瞬間、光となって拡散をする。
威力が強すぎて、こちらの弓兵や、盾役が飛んでくる。
そう吹っ飛んだ。
一気に膨張をする空気。
広がり、そして今度は収縮。
俺の撃った魔法は数千人を消滅させた。
スコンと後頭部に何か当たる。
目の前が、ブラックアウトをして俺は倒れた。
「…………」
「何が一体?」
うん? ああそうか、ナニをやってんだ俺……
人間の生活が羨ましくて、記憶と能力を封じ十数年。
意外と短かったな。
だが、いま俺が立っている暗い所には、クラスの連中の体が立っている。
と言うか、あの一瞬か。
動きが無く時が止まっているから暗いんだな。
殺した奴らも、まだ居るし。
頭を持ってみる。やっぱり中に魂がいる。
別の奴、こいつは居なーい。
パンツが1枚……
これまでに帰った奴ら、此処で保存状態で止まっているのか。
あのじじい、こんな事が出来るのは、さす神だな。
だが記憶が蘇ったことで悩む。
「ここには、八重が居ない…… ああそうか、八重。久枝灘? そうか、あのお方は何をしているんだ? わざわざ記憶の改ざんまでして紛れ込んで、あのじいさんの神様知ったら心臓が止まるんじゃないか?」
そうあの子は神、受肉をしてわざわざ俺とエッチをしに、異世界にまでやって来た様だ。
クラスメートの体を楽しんだ後、異世界側へと帰る。
そこは地獄のようだった。
俺の亡骸を抱え、矢を放った、腐れ貴族は幾多の死体の中心で、一皮一皮むかれていた。
「その位にしておけ、姫様」
「へっ。あれ?? あっそうか死んだから記憶が」
「そうだ。とりあえずそこで炭になっている侯爵は、霧霞 悠人の命令により命ずる。復活せよ」
燃えて炭になっていた体が、空中で再構築をされ、逆再生のように復活をする。
裸だから、鎧とかまで復活をさせる。
輪廻に戻ろうとしていた魂を捕まえ体へと戻す。
リンクが切れているから判らんが、あのじいさんは今頃パニックだろう。
パニックを起こしていた。
「なんじゃアイツ。志半ばで散るとは、死んでしまうとは情けない」
まあ、魔法陣は壊した様じゃしもう平和になったのう……
おおっ?
あの、女子はなんじゃ? これは神気??
「まさか…… ああぁ…… あん? あやつ頭に矢が刺さって、なんで生きておる?」
下界を覗きながら、訳の分からない展開にオロオロし始める神。
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輪廻に入ろうとした魂まで戻してしもうた。
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