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第二章 異世界暮らし
第22話 災難
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マルタはなんとか逃げた。
他の人達ミリー、ピア、ノヴァー……
そして、晋也。
旦那様と言うより、エッチが好きなお兄ちゃん。
かれも、名前よりもお兄ちゃんと呼ばれるのが好きだった。
「マルタ。お兄ちゃんのことが好きかい?」
「うん、お兄ちゃん好き」
「ようし、ご褒美をあげよう」
エッチをする前の謎の儀式。
でも優しかった。
村との生活とは違い、ご飯が食べられたし、美味しかった。
彼らはそう、ご飯に無茶苦茶拘っていた。
「血抜きが甘い、誰だこれを処置したのは?」
「あんばいが悪い」
「獣臭さが残っているわ、湯通しをして」
そんなことを、日々言っていた。
私たちは、食べられるだけで満足だったのに。
マルタは法面を転がるように河原へと落ちる。
今朝までの、幸せだった生活の後。
足跡を消しながら、川を下る。
出てきたけれど、町に戻って、説明をしよう。
そうして、偶然なのか、数日前にここを通った悠人達の殲滅が極悪だったのか、危険な目に遭わず、町へと帰ってきた。
そうして、工事中の悠人達を見つけて、飛びつく。
そして泣きながら説明をする。
「そりゃ、行かなきゃな」
「ひょっとすると、生きているかもな」
ないとは思いながらも、武神と竜司は燃える。
単に、石運びに飽きたわけではない。
最悪なことに、盗賊退治は女子には危険だからと言いくるめて、彼らは出発をする。
いやな人殺しのはずなのに、軽くスキップをしながら。
石運びに材木運搬。
木の切り出しと乾燥、そして製材。
大変なことは分かっている。
だが、男には立ち向かわねばならないときがある。
それが今なのだ!!
とまあ、現場に向かう。
マルタから、大体の場所は聞いたし、勝手に行こうとしたら付いてきた。
「危険だぞ」
「うん、でも、悠人お兄ちゃんが守ってくれるんでしょ」
顎の前に両の拳。
祈るように、瞳に涙を溜めながらこちらを見上げて、お願いしてくる。
その時、お兄ちゃんという単語が、悠人の中で何かを芽吹かせる。
たとえ、反応を見て、マルタがこいつチョロいと思っていても……
兄妹が居たことは無い。
それはどこか憧れで、新鮮な響き。
熟れきった八重とは違う。
伸ばされた手を何も考えず取り、仲良く歩く。
歩幅の違いから、遅れるマルタ。
それに、武神達は足早に町から離れようとしている。
まあ助けに行くなら早いほうがいい。たぶん、それ以外ではないだろう。
振り返り、気が付いた女子が追いかけてこないだろうなとか、きっと考えてはいない。
そうそれは正義のために行くのだ。
「おんぶしてやる。ほら」
「ありがとうお兄ちゃん。でも、お兄ちゃんが疲れちゃうよ」
「大丈夫だよ。お兄ちゃんは強いからね」
「ほんとう?」
「ああ、大丈夫だ……」
そう言うと、彼女は怖々背中へと張り付いてくる。
頭の中では、彼に触れられた、このままなんとか子種をもらえるように頑張る。でゅふふふ。などと考えていても、かわいいは正義。
彼女の体が少し小さく、足ではなく、尻を支えることになる。
足早に歩く振動は、彼女に妙な刺激を与える事になる。
そう彼女は、経験者。
栄養状態が悪く、少し小さかっただけ。
そうは言っても、若いんだけどね。
彼女は、思った以上の刺激に、少し苦労をすることになる。
撥ねるから、胸の先とか、手が触れているお尻とか、敏感な前側とか、自転車のサドルどころではない。
背中に乗っているだけで、彼女は上気し、軽く達してしまう。
憧れの、悠人様の背中で。
彼らと出会い、少し経ってから気が付いた。
彼ら自身では気が付いていないようだけど、明らかに手を抜いている。
自らが出しゃばらず、力を誇示するわけでもなく、でも強い。
そうこのグループを率いるのは、悠人様なのにどうして?
この世界では強い男が、表に立ちすべてを手に入れる。
それが普通。
それなのに、彼はどちらかと言うと裏へ回り皆を助けている。
ミリー達も気が付いていて、彼の物になりたいと言っていた。
確かに、鈴木様達も優れていた、世界の常識には少し疎いけれど、すぐに計算をして、何かあっても答えを出す。
でもそれは、このグループ。黒い人達は全員がそう。
女の人でも、学校という所で、きちんと教育を受けているのだそうだ。
考えられないところ。
ファースティナ王国の秘術により、強制的にここへ連れてこられたと言っていた。
帰りたいと、日々誰かがぼやいていた。
そんな中で、やはり異色なのが、悠人様と彼の横に立つ八重という女の人。
よく見れば、彼女は悠人様以外とほとんど関わらず、興味が無い。
私たちを見る目は、路傍の石。
そう、見えていても、見えていない。
興味など全くない。
ふつう、そんな感じだとギクシャクする人間関係が、なにもない様に行われる。
あの人は、本当に人間だろうか?
噂では、魔族は人を騙すと、あの戦争の時説明をされた。
魔族では? そう思ったが、それなら悠人様が気が付かないはずはない。
そう……
でも、いい加減到着をしないと、彼に気が付かれるほど流れ出てきてしまう。
もう幾度、私は達したのか……
うん? 我慢できずにお漏らしか? 小さな子だから仕方ないか……
そっと浄化をする。
憧れの悠人様には、すでに気が付かれていたことを、彼女は知らない……
他の人達ミリー、ピア、ノヴァー……
そして、晋也。
旦那様と言うより、エッチが好きなお兄ちゃん。
かれも、名前よりもお兄ちゃんと呼ばれるのが好きだった。
「マルタ。お兄ちゃんのことが好きかい?」
「うん、お兄ちゃん好き」
「ようし、ご褒美をあげよう」
エッチをする前の謎の儀式。
でも優しかった。
村との生活とは違い、ご飯が食べられたし、美味しかった。
彼らはそう、ご飯に無茶苦茶拘っていた。
「血抜きが甘い、誰だこれを処置したのは?」
「あんばいが悪い」
「獣臭さが残っているわ、湯通しをして」
そんなことを、日々言っていた。
私たちは、食べられるだけで満足だったのに。
マルタは法面を転がるように河原へと落ちる。
今朝までの、幸せだった生活の後。
足跡を消しながら、川を下る。
出てきたけれど、町に戻って、説明をしよう。
そうして、偶然なのか、数日前にここを通った悠人達の殲滅が極悪だったのか、危険な目に遭わず、町へと帰ってきた。
そうして、工事中の悠人達を見つけて、飛びつく。
そして泣きながら説明をする。
「そりゃ、行かなきゃな」
「ひょっとすると、生きているかもな」
ないとは思いながらも、武神と竜司は燃える。
単に、石運びに飽きたわけではない。
最悪なことに、盗賊退治は女子には危険だからと言いくるめて、彼らは出発をする。
いやな人殺しのはずなのに、軽くスキップをしながら。
石運びに材木運搬。
木の切り出しと乾燥、そして製材。
大変なことは分かっている。
だが、男には立ち向かわねばならないときがある。
それが今なのだ!!
とまあ、現場に向かう。
マルタから、大体の場所は聞いたし、勝手に行こうとしたら付いてきた。
「危険だぞ」
「うん、でも、悠人お兄ちゃんが守ってくれるんでしょ」
顎の前に両の拳。
祈るように、瞳に涙を溜めながらこちらを見上げて、お願いしてくる。
その時、お兄ちゃんという単語が、悠人の中で何かを芽吹かせる。
たとえ、反応を見て、マルタがこいつチョロいと思っていても……
兄妹が居たことは無い。
それはどこか憧れで、新鮮な響き。
熟れきった八重とは違う。
伸ばされた手を何も考えず取り、仲良く歩く。
歩幅の違いから、遅れるマルタ。
それに、武神達は足早に町から離れようとしている。
まあ助けに行くなら早いほうがいい。たぶん、それ以外ではないだろう。
振り返り、気が付いた女子が追いかけてこないだろうなとか、きっと考えてはいない。
そうそれは正義のために行くのだ。
「おんぶしてやる。ほら」
「ありがとうお兄ちゃん。でも、お兄ちゃんが疲れちゃうよ」
「大丈夫だよ。お兄ちゃんは強いからね」
「ほんとう?」
「ああ、大丈夫だ……」
そう言うと、彼女は怖々背中へと張り付いてくる。
頭の中では、彼に触れられた、このままなんとか子種をもらえるように頑張る。でゅふふふ。などと考えていても、かわいいは正義。
彼女の体が少し小さく、足ではなく、尻を支えることになる。
足早に歩く振動は、彼女に妙な刺激を与える事になる。
そう彼女は、経験者。
栄養状態が悪く、少し小さかっただけ。
そうは言っても、若いんだけどね。
彼女は、思った以上の刺激に、少し苦労をすることになる。
撥ねるから、胸の先とか、手が触れているお尻とか、敏感な前側とか、自転車のサドルどころではない。
背中に乗っているだけで、彼女は上気し、軽く達してしまう。
憧れの、悠人様の背中で。
彼らと出会い、少し経ってから気が付いた。
彼ら自身では気が付いていないようだけど、明らかに手を抜いている。
自らが出しゃばらず、力を誇示するわけでもなく、でも強い。
そうこのグループを率いるのは、悠人様なのにどうして?
この世界では強い男が、表に立ちすべてを手に入れる。
それが普通。
それなのに、彼はどちらかと言うと裏へ回り皆を助けている。
ミリー達も気が付いていて、彼の物になりたいと言っていた。
確かに、鈴木様達も優れていた、世界の常識には少し疎いけれど、すぐに計算をして、何かあっても答えを出す。
でもそれは、このグループ。黒い人達は全員がそう。
女の人でも、学校という所で、きちんと教育を受けているのだそうだ。
考えられないところ。
ファースティナ王国の秘術により、強制的にここへ連れてこられたと言っていた。
帰りたいと、日々誰かがぼやいていた。
そんな中で、やはり異色なのが、悠人様と彼の横に立つ八重という女の人。
よく見れば、彼女は悠人様以外とほとんど関わらず、興味が無い。
私たちを見る目は、路傍の石。
そう、見えていても、見えていない。
興味など全くない。
ふつう、そんな感じだとギクシャクする人間関係が、なにもない様に行われる。
あの人は、本当に人間だろうか?
噂では、魔族は人を騙すと、あの戦争の時説明をされた。
魔族では? そう思ったが、それなら悠人様が気が付かないはずはない。
そう……
でも、いい加減到着をしないと、彼に気が付かれるほど流れ出てきてしまう。
もう幾度、私は達したのか……
うん? 我慢できずにお漏らしか? 小さな子だから仕方ないか……
そっと浄化をする。
憧れの悠人様には、すでに気が付かれていたことを、彼女は知らない……
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