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「う」
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メモアプリに昔の自分が残した文章を見つけました。
2018年4月。
何も成長してねえやって思いました。
読みにくくってわけがわかんねえ。
でも、イメージはわかる。
そんなん形にできたらかっけえよなって。
↓
ある朝、とある羽音が煩かった。
そいつは1センチほどのてらてらと光る黒い胴体をしていた。私は話しかける気力もなく、文句を言おうとした口を止めた。
文句を言う代わりに、団扇で2度ほど仰いであちら側へ追いやった。そいつは壁に体をひどくを打ちつけて、狭い四畳半の床の上に落ちた。そいつは憎らしそうにこちらを睨みつけている。それから羽の動作が正常であることを確認すると、再び飛び立って私の耳元にまとわりついた。夏の暑さもあって、私はいつも以上にそれを嫌がった。やめろ、といってもまったく聞く耳を持たないようだった。その代わりに「やめろ、やめろ」と私の声色を真似てにたにた笑っている。
とうとう辟易としてきた頃に、彼女が両手にビニール袋を下げて帰ってきた。そいつは最後にもう一度「やめろ」とからかうと、すっとその姿を隠した。私の吸い置いていた煙草の灰に紛れてどこにも見えなくなった。
・
「違う!違う!」私がそう叫ぶのに合わせて、そいつも同じように繰り返す。「ちがう、ちがう、ちがう…」
・
「この惨劇、どこかで知ってる」
「へえ、そう思ったかい」
振り返るが人影はなく、その先の景色には唯一羽のカラスが在った。
・
「バニーガール?」
「悪魔だよ、さもなくば虫歯菌さ」
・
どうして月に愛されてると思ったんだ。
・
猫耳の少女がいた。その猫耳は彼女の兎耳と違い、血が通い、神経が通っていた。少女はきっと地獄あるいは天国と、地上との間に生きている。彼女は嫉妬せざるを得なかった。自分が偽物に過ぎないという自覚は拭いきれない劣等感を生む。彼女は少女を殺してしまおうという気持ちになった。さもなくば!彼女は狂おしい劣等感に殺されてしまいかねなかった。詰まる所の正当防衛。彼女はその手に地獄の大鎌を手にする。
・
濁り絵。涙で滲む水墨画。
お前は誰と心中しようというのだね。
・
羽虫、蝙蝠、烏、悪魔…
・
黒い翼、失う理性。彼女は羽ばたいて愛する男を殺す。その心臓を猫耳少女に食わせるのである。ーヴェルジーの奥方。
・
白いワンピースはブラック・コーヒーに汚されて。黒いワンピースはホワイト・ミルクに汚されて。
・
死ねば良いとのも思うのだが、殺してはいけないとも思うのだ。
これは良心の目覚めの物語。
↓
うーん、まとまる気がしません。
これを一つの物語に編める方が居ましたら、どうかこいつの代わりに繋いでやって下さい。僕には、きっと無理な仕事でしょうから。
2021.1.20
2018年4月。
何も成長してねえやって思いました。
読みにくくってわけがわかんねえ。
でも、イメージはわかる。
そんなん形にできたらかっけえよなって。
↓
ある朝、とある羽音が煩かった。
そいつは1センチほどのてらてらと光る黒い胴体をしていた。私は話しかける気力もなく、文句を言おうとした口を止めた。
文句を言う代わりに、団扇で2度ほど仰いであちら側へ追いやった。そいつは壁に体をひどくを打ちつけて、狭い四畳半の床の上に落ちた。そいつは憎らしそうにこちらを睨みつけている。それから羽の動作が正常であることを確認すると、再び飛び立って私の耳元にまとわりついた。夏の暑さもあって、私はいつも以上にそれを嫌がった。やめろ、といってもまったく聞く耳を持たないようだった。その代わりに「やめろ、やめろ」と私の声色を真似てにたにた笑っている。
とうとう辟易としてきた頃に、彼女が両手にビニール袋を下げて帰ってきた。そいつは最後にもう一度「やめろ」とからかうと、すっとその姿を隠した。私の吸い置いていた煙草の灰に紛れてどこにも見えなくなった。
・
「違う!違う!」私がそう叫ぶのに合わせて、そいつも同じように繰り返す。「ちがう、ちがう、ちがう…」
・
「この惨劇、どこかで知ってる」
「へえ、そう思ったかい」
振り返るが人影はなく、その先の景色には唯一羽のカラスが在った。
・
「バニーガール?」
「悪魔だよ、さもなくば虫歯菌さ」
・
どうして月に愛されてると思ったんだ。
・
猫耳の少女がいた。その猫耳は彼女の兎耳と違い、血が通い、神経が通っていた。少女はきっと地獄あるいは天国と、地上との間に生きている。彼女は嫉妬せざるを得なかった。自分が偽物に過ぎないという自覚は拭いきれない劣等感を生む。彼女は少女を殺してしまおうという気持ちになった。さもなくば!彼女は狂おしい劣等感に殺されてしまいかねなかった。詰まる所の正当防衛。彼女はその手に地獄の大鎌を手にする。
・
濁り絵。涙で滲む水墨画。
お前は誰と心中しようというのだね。
・
羽虫、蝙蝠、烏、悪魔…
・
黒い翼、失う理性。彼女は羽ばたいて愛する男を殺す。その心臓を猫耳少女に食わせるのである。ーヴェルジーの奥方。
・
白いワンピースはブラック・コーヒーに汚されて。黒いワンピースはホワイト・ミルクに汚されて。
・
死ねば良いとのも思うのだが、殺してはいけないとも思うのだ。
これは良心の目覚めの物語。
↓
うーん、まとまる気がしません。
これを一つの物語に編める方が居ましたら、どうかこいつの代わりに繋いでやって下さい。僕には、きっと無理な仕事でしょうから。
2021.1.20
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