僕は今夜、黒歴史を作ってやろうと思う。

アジャバ

文字の大きさ
3 / 6

「う」

しおりを挟む
メモアプリに昔の自分が残した文章を見つけました。
2018年4月。

何も成長してねえやって思いました。
読みにくくってわけがわかんねえ。

でも、イメージはわかる。
そんなん形にできたらかっけえよなって。



ある朝、とある羽音が煩かった。

そいつは1センチほどのてらてらと光る黒い胴体をしていた。私は話しかける気力もなく、文句を言おうとした口を止めた。

文句を言う代わりに、団扇で2度ほど仰いであちら側へ追いやった。そいつは壁に体をひどくを打ちつけて、狭い四畳半の床の上に落ちた。そいつは憎らしそうにこちらを睨みつけている。それから羽の動作が正常であることを確認すると、再び飛び立って私の耳元にまとわりついた。夏の暑さもあって、私はいつも以上にそれを嫌がった。やめろ、といってもまったく聞く耳を持たないようだった。その代わりに「やめろ、やめろ」と私の声色を真似てにたにた笑っている。

とうとう辟易としてきた頃に、彼女が両手にビニール袋を下げて帰ってきた。そいつは最後にもう一度「やめろ」とからかうと、すっとその姿を隠した。私の吸い置いていた煙草の灰に紛れてどこにも見えなくなった。



「違う!違う!」私がそう叫ぶのに合わせて、そいつも同じように繰り返す。「ちがう、ちがう、ちがう…」



「この惨劇、どこかで知ってる」
「へえ、そう思ったかい」

振り返るが人影はなく、その先の景色には唯一羽のカラスが在った。



「バニーガール?」
「悪魔だよ、さもなくば虫歯菌さ」



どうして月に愛されてると思ったんだ。



猫耳の少女がいた。その猫耳は彼女の兎耳と違い、血が通い、神経が通っていた。少女はきっと地獄あるいは天国と、地上との間に生きている。彼女は嫉妬せざるを得なかった。自分が偽物に過ぎないという自覚は拭いきれない劣等感を生む。彼女は少女を殺してしまおうという気持ちになった。さもなくば!彼女は狂おしい劣等感に殺されてしまいかねなかった。詰まる所の正当防衛。彼女はその手に地獄の大鎌を手にする。



濁り絵。涙で滲む水墨画。
お前は誰と心中しようというのだね。



羽虫、蝙蝠、烏、悪魔…



黒い翼、失う理性。彼女は羽ばたいて愛する男を殺す。その心臓を猫耳少女に食わせるのである。ーヴェルジーの奥方。



白いワンピースはブラック・コーヒーに汚されて。黒いワンピースはホワイト・ミルクに汚されて。



死ねば良いとのも思うのだが、殺してはいけないとも思うのだ。
これは良心の目覚めの物語。



うーん、まとまる気がしません。

これを一つの物語に編める方が居ましたら、どうかこいつの代わりに繋いでやって下さい。僕には、きっと無理な仕事でしょうから。

2021.1.20
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...