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13、大阪駅付近
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大阪駅桜橋出口から歩いてすぐの桜橋交差点。秋から冬にかけての夕方であり、少し暗くなりかけていた。高速バス停もあり荷物を引いて歩く人も多く、夕方の帰路を急ぐ人と重なって、街は人混みで溢れかえっていた。今回は人の指定もなく、身代金の受け渡しもさっぱりわからない。
エリはJR側、麻美は交差点側を向いて立っていた。エリと麻美はただ待つしかなかった。何回目かの信号が変わろうとしていた。交差点の反対側に居る谷崎を見つけた美久が交差点に飛び出した。
「あっ、美久!」
麻美の言葉で、エリは交差点の方へ振り向いた。エリと麻美の目の前で、急に曲がって来た車が美久の身体をはね上げた。あまりに突然のことであり、エリと麻美は棒立ちのままだった。
「美久!」
谷崎がいち早く弾かれたように駆け寄った。横たわった美久の頭から流れて道路にたまった血を見て、エリと麻美も抱き合って泣き出した。
美久の死によって、警察は最も重要な手掛かりさえも失ってしまった。
エリはJR側、麻美は交差点側を向いて立っていた。エリと麻美はただ待つしかなかった。何回目かの信号が変わろうとしていた。交差点の反対側に居る谷崎を見つけた美久が交差点に飛び出した。
「あっ、美久!」
麻美の言葉で、エリは交差点の方へ振り向いた。エリと麻美の目の前で、急に曲がって来た車が美久の身体をはね上げた。あまりに突然のことであり、エリと麻美は棒立ちのままだった。
「美久!」
谷崎がいち早く弾かれたように駆け寄った。横たわった美久の頭から流れて道路にたまった血を見て、エリと麻美も抱き合って泣き出した。
美久の死によって、警察は最も重要な手掛かりさえも失ってしまった。
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