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第八話 今更の世界観説明 その4「ベッドタイムストーリー」
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ベバニーはその後しばらく、デーツの腹に泣きついていた。
冷静な人間なら、あの醜い腹に顔をすりつけようとは思わないだろうが、今の彼は、今まで溜めていた思いがあふれ出て、冷静さを欠いていたようである。
そして泣き終わった後、あくびをしながら目をこすり始めた。
「眠たくなったか」
「ごめんなさいお母さん」
「だから、我はただの風俗説教おばさん。人間のクズだ。そんないい存在じゃない。
だから今から聞かせる話はクズの戯言、真剣に聞かなくていい」
デーツはベバニーをお姫様抱っこし、ベッドに寝かせた。
そして親が子供に夜寝る前のお話をするように、ベッドに座って話を始めた。
「我の半生は、語るにはあまりにも長過ぎるから省略させてもらう。
そうだな、今現在の話をしよう。今は買い取った要塞の中で仲間たちと暮らしている」
「仲間?」
「ああ、さっき来たあのスケベエルフとか。あとは口の悪い奴に、二番目に口の悪い奴に、あと声がデカい奴とそれから・・・・・・とにかく変な連中だ。我も含めてな」
「どうやって出会ったの?」
「うーん、これも長い話なのだが、ざっくり言うと旅をしていて、その途中で出会ったんだ」
「旅?」
ベッドに横たわり眠気に誘われたベバニーは、子供頃のような気分になっていたのか、好奇心旺盛に目を輝かせた。
「ああ、旅はいいぞ。世界中を色々回ったが、どれも目を見張る光景ばかりだ」
「どんなの? ねえどんなの?」
「例えば、あの地図でいうと、境界線のほら、レイドの南西ぐらいかな、あそこにはドラゴンが住む谷があるんだ」
デーツはベバニーが壁に描いた地図を指さして見せる。
「そこではドラゴンと人が仲良く住んでいてな」
「嘘だ。だってドラゴンは人間を食べる」
「だが、そこのドラゴンは岩を食べてるんだ」
「えー、変だよ。ドラゴンだよ」
「実際にドラゴンに会ったことは?」
「ないけど」
「じゃあ、実際に会いに行ってみないとな」
「どうやったら会える?」
「そりゃあ旅をすればいい」
「無理だよ。僕には」
「無理じゃないさ。確かに大変なことだが、知恵はあるからすぐには死なんさ」
「でも力はない」
「その時は仲間に頼れ」
「仲間ってどうやったらできる?」
「うーん・・・・・・我の場合は、なんかできてた。だからお前もなんかいつの間にか仲間ができるだろ」
「そんな無責任な」
「言ったろ、クズの戯言真剣に聞かなくていいって」
「ふふっ。旅、旅かあ、お金が溜まったら仕事辞めて行きたいなぁ」
そう言いながら、ベバニーは眠りについた。
「まあ今日が最後の勤めになるけどな」
その時、建物の奥の方で大きな音が鳴った。
「始めたか。でもー・・・・・・あいつ一人でいいだろう」
冷静な人間なら、あの醜い腹に顔をすりつけようとは思わないだろうが、今の彼は、今まで溜めていた思いがあふれ出て、冷静さを欠いていたようである。
そして泣き終わった後、あくびをしながら目をこすり始めた。
「眠たくなったか」
「ごめんなさいお母さん」
「だから、我はただの風俗説教おばさん。人間のクズだ。そんないい存在じゃない。
だから今から聞かせる話はクズの戯言、真剣に聞かなくていい」
デーツはベバニーをお姫様抱っこし、ベッドに寝かせた。
そして親が子供に夜寝る前のお話をするように、ベッドに座って話を始めた。
「我の半生は、語るにはあまりにも長過ぎるから省略させてもらう。
そうだな、今現在の話をしよう。今は買い取った要塞の中で仲間たちと暮らしている」
「仲間?」
「ああ、さっき来たあのスケベエルフとか。あとは口の悪い奴に、二番目に口の悪い奴に、あと声がデカい奴とそれから・・・・・・とにかく変な連中だ。我も含めてな」
「どうやって出会ったの?」
「うーん、これも長い話なのだが、ざっくり言うと旅をしていて、その途中で出会ったんだ」
「旅?」
ベッドに横たわり眠気に誘われたベバニーは、子供頃のような気分になっていたのか、好奇心旺盛に目を輝かせた。
「ああ、旅はいいぞ。世界中を色々回ったが、どれも目を見張る光景ばかりだ」
「どんなの? ねえどんなの?」
「例えば、あの地図でいうと、境界線のほら、レイドの南西ぐらいかな、あそこにはドラゴンが住む谷があるんだ」
デーツはベバニーが壁に描いた地図を指さして見せる。
「そこではドラゴンと人が仲良く住んでいてな」
「嘘だ。だってドラゴンは人間を食べる」
「だが、そこのドラゴンは岩を食べてるんだ」
「えー、変だよ。ドラゴンだよ」
「実際にドラゴンに会ったことは?」
「ないけど」
「じゃあ、実際に会いに行ってみないとな」
「どうやったら会える?」
「そりゃあ旅をすればいい」
「無理だよ。僕には」
「無理じゃないさ。確かに大変なことだが、知恵はあるからすぐには死なんさ」
「でも力はない」
「その時は仲間に頼れ」
「仲間ってどうやったらできる?」
「うーん・・・・・・我の場合は、なんかできてた。だからお前もなんかいつの間にか仲間ができるだろ」
「そんな無責任な」
「言ったろ、クズの戯言真剣に聞かなくていいって」
「ふふっ。旅、旅かあ、お金が溜まったら仕事辞めて行きたいなぁ」
そう言いながら、ベバニーは眠りについた。
「まあ今日が最後の勤めになるけどな」
その時、建物の奥の方で大きな音が鳴った。
「始めたか。でもー・・・・・・あいつ一人でいいだろう」
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