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ハッピーエンドに憧れて
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「ねぇ、私のこと愛してる? 」
愛されれば愛されるほど、貪欲になっていく。
愛を言葉で確認するなど滑稽な話だと理解しているのに、確かめずにいられない。
返ってくる言葉は同じだとわかっているのに……。
「愛してるよ」
心地よい言葉。
この言葉だけで幸せになれるのはきっとわたしだけではないはずだ。
愛を確かめて、愛をさらに高めて、きっと何処までも終わりのない永遠の愛だと確信して……。
でも、いつも終わりを迎えるの。
「もう別れよう」
いつになったらハッピーエンドが訪れるのだろう?
いつまでこんなことを繰り返すのだろう?
泣いて泣いて、目を腫らして、それでもまた愛を探して……。
「また別れたの? 」
友人の千奈美は呆れたように、ソファにもたれかかり、眉間に皺を寄せる。
「……そうだよ」
「見る目ないなぁ。今度は何ヶ月よ? 」
「2ヶ月……未満。今度こそ上手くいくと思ったのに」
「今度こそ上手くいくって何回聞いたことか」
「なによ、千奈美。友達をなぐさめてくれないわけ? 」
「年に何回なぐさめなきゃなんないのよ」
千奈美は缶チューハイを飲みながら、お菓子をつまんでいる。
「そっちはどうなのよ? 上手く行ってんの? 」
「いってない。別れる。あーもうやだ」
千奈美はついにソファに寝転がる。
「なに? なんで」
「会社の後輩にお熱をあげてるのよ」
「なにそれ? どうして知ったの? 」
「だめだって……わかってたけど、寝てる時に携帯見ちゃったの。様子変だったから」
千奈美は寝たままクッションを抱きかかえ、
思い返すように話し出す。
「なんか、メールの内容からするとどうも一方的にあいつが好きみたいな感じなんだよね。
相手の女の子はその気もなさそうで……。
それ読んでたら、あいつかっこ悪すぎって思ってさ」
「別れろ。別れろ」
「そう簡単に言わないでよね。一緒に暮らしてるしさ……」
「だからって、かっこ悪い男と暮らすの?
てか、許せるの? 籍が入ってなかっただけ、マシと思いなさい」
千奈美は大きなため息をついた。
「許せてたら別れようと思わないんだけどね。家どうしよとかさ。生活考えるともうちょい待った方がいいかなとかさ」
「時間の無駄。無駄。無駄」
「わかってるけどさー」
「本当にさ、好きじゃないなら、うちにおいでー。狭いけど暮らせるよ? 」
「本当にいいの? 住み着くよ」
「良くなかったら言わないし。興味なくなった男といるより、精神的に楽よ」
「んじゃ、暮らす。明日荷物運び出す」
「そうしな。あ、合鍵渡しとく」
「なに、男に渡したやつ? そんで、戻ってきたやつ? 」
「うるさい。男に鍵など渡すまで付き合ってないわ」
「「あー、恋したいー」」
「まさかのかぶったじゃん」
「なに、真似しないでよね」
「そっちこそ」
大きな笑い声が部屋に響く。
辛い思いをしても、悲しいことがあっても、
それでも私たちは人を愛することを辞めたくない。
きっと、いつからハッピーエンドがくると信じてるから。
愛されれば愛されるほど、貪欲になっていく。
愛を言葉で確認するなど滑稽な話だと理解しているのに、確かめずにいられない。
返ってくる言葉は同じだとわかっているのに……。
「愛してるよ」
心地よい言葉。
この言葉だけで幸せになれるのはきっとわたしだけではないはずだ。
愛を確かめて、愛をさらに高めて、きっと何処までも終わりのない永遠の愛だと確信して……。
でも、いつも終わりを迎えるの。
「もう別れよう」
いつになったらハッピーエンドが訪れるのだろう?
いつまでこんなことを繰り返すのだろう?
泣いて泣いて、目を腫らして、それでもまた愛を探して……。
「また別れたの? 」
友人の千奈美は呆れたように、ソファにもたれかかり、眉間に皺を寄せる。
「……そうだよ」
「見る目ないなぁ。今度は何ヶ月よ? 」
「2ヶ月……未満。今度こそ上手くいくと思ったのに」
「今度こそ上手くいくって何回聞いたことか」
「なによ、千奈美。友達をなぐさめてくれないわけ? 」
「年に何回なぐさめなきゃなんないのよ」
千奈美は缶チューハイを飲みながら、お菓子をつまんでいる。
「そっちはどうなのよ? 上手く行ってんの? 」
「いってない。別れる。あーもうやだ」
千奈美はついにソファに寝転がる。
「なに? なんで」
「会社の後輩にお熱をあげてるのよ」
「なにそれ? どうして知ったの? 」
「だめだって……わかってたけど、寝てる時に携帯見ちゃったの。様子変だったから」
千奈美は寝たままクッションを抱きかかえ、
思い返すように話し出す。
「なんか、メールの内容からするとどうも一方的にあいつが好きみたいな感じなんだよね。
相手の女の子はその気もなさそうで……。
それ読んでたら、あいつかっこ悪すぎって思ってさ」
「別れろ。別れろ」
「そう簡単に言わないでよね。一緒に暮らしてるしさ……」
「だからって、かっこ悪い男と暮らすの?
てか、許せるの? 籍が入ってなかっただけ、マシと思いなさい」
千奈美は大きなため息をついた。
「許せてたら別れようと思わないんだけどね。家どうしよとかさ。生活考えるともうちょい待った方がいいかなとかさ」
「時間の無駄。無駄。無駄」
「わかってるけどさー」
「本当にさ、好きじゃないなら、うちにおいでー。狭いけど暮らせるよ? 」
「本当にいいの? 住み着くよ」
「良くなかったら言わないし。興味なくなった男といるより、精神的に楽よ」
「んじゃ、暮らす。明日荷物運び出す」
「そうしな。あ、合鍵渡しとく」
「なに、男に渡したやつ? そんで、戻ってきたやつ? 」
「うるさい。男に鍵など渡すまで付き合ってないわ」
「「あー、恋したいー」」
「まさかのかぶったじゃん」
「なに、真似しないでよね」
「そっちこそ」
大きな笑い声が部屋に響く。
辛い思いをしても、悲しいことがあっても、
それでも私たちは人を愛することを辞めたくない。
きっと、いつからハッピーエンドがくると信じてるから。
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