生きるために逃げだした。幸せになりたい。

白水緑

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第2部-ファフニール王国・成長編-

028_友達

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ある日参加したお茶会で、リリアは顔馴染みとなったカミーユ、アンドロメダと話をしていた。
随分慣れてきたこともあり、オズウェルの同伴はなく、クロウを伴っての1人での参加だった。
三人の話題は年頃となったレオファルドについて。

「リリア様はレオファルド殿下と仲が良いとお聞きしたけれど、わたくしも殿下とは親しくさせていただいていますのよ」
「そうなんですね。私はオズウェル様に同行させていただいているだけなので、全然そんな機会もありませんが」
「あらそうなの?でも良く通ってらっしゃるとか」

レオファルドとの交友は極力悟られてはならないとオズウェルからもサンドラからも言い含められているリリア。
苦笑いで交わそうとお茶を濁す。
そんなリリアのいうことを本当かどうか見定めるようなアンドロメダの視線に気づかず、カミーユが口を開く。

「おふたりとも偉い方々とお付き合いがあるなんて、なんて羨ましいんでしょう」
「あなたにはあなたに相応しい相手がいましてよ、カミーユ様」
「それをお決めになるのは殿下ですから、わたくしからはなんとも」

カミーユにはレオファルドは相応しくない、と言わんばかりのアンドロメダを、カミーユはやんわりと否定する。

「もちろんそうですけれど。良い殿方がいれば紹介して差し上げますわ。あなたが早くご結婚されれば、コリンズ男爵も安心されることでしょう」
「お気遣いいただき恐縮ですわ」

笑顔だが、2人の間ではバチバチと火花が飛び散るが、リリアはその感、レオファルドとの付き合いがバレませんようにと考えていて、2人のやり取りには気づいていなかった。

「リリア様は気になる方がいらっしゃるの?」

その台詞に意識が戻り、リリアは慌てて首を横に振った。

「そんなこと……、私は今の生活で満足していますから」
「リリア様とあろう方が勿体ない。せっかくオズウェル様が目をかけてくださっているのですから、より良い方の所へ嫁げるようにしなければ」
「そうですわ。リリア様はもっと積極的にならないと、他の方に取っていかれてしまいます」
「え、ええ。頑張ります」

よく分からないまま、2人の勢いに押されてリリアは頷く。
けれどもそれはすぐに見破られて、2人の説得はしばらく続いた。

そんな会話もすべて近くにいたクロウには筒抜けで、茶会を終えて帰ったリリアは、夕食を終えた読書の時間に今度はアンとルイに心配そうな表情で挟まれる。
 
「リリア様、ブラウン家のアンドロメダ様と親しくされてるとお伺いいたしましたよ」
「いけませんよ、リリアお嬢様。あの方は由緒正しい家柄とはいえいい評判を聞きません」

 左右からそんな言葉をかけられて、リリアは困惑した表情を見せた。
  
「でも……」
「それからカミーユ様も。リリアお嬢様が身分を問わずどなたとも仲良くされるのは良いことだと思いますが、どうかお気を付けくださいませ」
「クロウがそばにいますから万が一ということはないとおもいますが、十分お気を付けください」
「うん……私は大丈夫だよ?」
「そういうところです。まったく、ルイは心配事が尽きません」
「心配させてごめんね。気をつけるよ」
「ぜひそうしてくださいませ」
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