110 / 275
旅行の前の日の夢
5.
しおりを挟む
だからと言って、旅行を中止するという選択肢は僕の中では無かった。何もしないでぼーっとしているだけだから、そういう事を考えてしまうと思った僕は、改めて荷物を鞄から出してみる。さっき、入れたばかりだから何が入っているのかも分かっているのに、改めて忘れ物が無いのかを確認する事にした。そうすれば、また、気分が盛り上がるのではないかなと考えた。
確かに水着を見て、海で泳ぐ事とか考えると、自然と気分は盛り上がってくる。何をして遊ぶか、バナナボート、水上スキー、スキューバダイビング、海のレジャーが次々と浮かんでくる。それを考えるとやっぱり旅行は楽しみだなとホッとした気分になった。
その気分のままでいられれば良いのだけど、荷物をひとつずつ鞄に入れるたびに少しずつまた寂しい気分になっていた。全ての荷物を入れると大きなため息を吐いてしまう。何でこんな風にモヤモヤした気分になるんだろうと思った。
ふと何かひとつ入れ忘れた物があったように思えた。それが何なのか分からなかったのだけど、それは絶対に必要な物だった気がする。慌てて、もう一度、鞄の中を覗いてみたけど、それは入っていなかった。何か分からない物なのに、中に入っていないという事だけは分かるという不思議な状態だったが、それはきっと何となく分かっている物で、見てそこにあると思えないという事はやっぱりないんだろうと思う。
慌てて、周囲を見渡してみると、それらしきものが落ちているのが見えた。いつそれを落したんだろう。最初から落ちていたんだろうか。そんな事を考えるけど、とりあえず、それを鞄の中に入れる事の方が重要だと思った。
何か分からない、それを拾って鞄の中に入れる。これで大丈夫、鞄を閉じて、そう思う。でも、また不安になり、それを本当に鞄の中に入れたのか気になってしまった。本当についさっき入れたはずの物だから、そんな心配はする必要はないのだけど、やっぱり、気になって鞄を開けてしまった。
そこに入れてあるはずの物は、そこには無かった。不安が当たった事の方が当然のように感じた僕はまた周囲を見渡す。そして、それがそこに落ちている事に気が付く。また拾って鞄の中に入れる。でもすぐにまた不安に感じ鞄の中を見てみると、中には無くて、周囲を見渡して、それを発見する。慌てて拾って…。
それを何度も繰り返していると急に馬鹿らしくなってしまった。もう準備は止める。旅行も中止にすると腹を立てる。でも、時計を見ると、何時に出かければ良いんだっ気なんて事を思っていたりもした。
確かに水着を見て、海で泳ぐ事とか考えると、自然と気分は盛り上がってくる。何をして遊ぶか、バナナボート、水上スキー、スキューバダイビング、海のレジャーが次々と浮かんでくる。それを考えるとやっぱり旅行は楽しみだなとホッとした気分になった。
その気分のままでいられれば良いのだけど、荷物をひとつずつ鞄に入れるたびに少しずつまた寂しい気分になっていた。全ての荷物を入れると大きなため息を吐いてしまう。何でこんな風にモヤモヤした気分になるんだろうと思った。
ふと何かひとつ入れ忘れた物があったように思えた。それが何なのか分からなかったのだけど、それは絶対に必要な物だった気がする。慌てて、もう一度、鞄の中を覗いてみたけど、それは入っていなかった。何か分からない物なのに、中に入っていないという事だけは分かるという不思議な状態だったが、それはきっと何となく分かっている物で、見てそこにあると思えないという事はやっぱりないんだろうと思う。
慌てて、周囲を見渡してみると、それらしきものが落ちているのが見えた。いつそれを落したんだろう。最初から落ちていたんだろうか。そんな事を考えるけど、とりあえず、それを鞄の中に入れる事の方が重要だと思った。
何か分からない、それを拾って鞄の中に入れる。これで大丈夫、鞄を閉じて、そう思う。でも、また不安になり、それを本当に鞄の中に入れたのか気になってしまった。本当についさっき入れたはずの物だから、そんな心配はする必要はないのだけど、やっぱり、気になって鞄を開けてしまった。
そこに入れてあるはずの物は、そこには無かった。不安が当たった事の方が当然のように感じた僕はまた周囲を見渡す。そして、それがそこに落ちている事に気が付く。また拾って鞄の中に入れる。でもすぐにまた不安に感じ鞄の中を見てみると、中には無くて、周囲を見渡して、それを発見する。慌てて拾って…。
それを何度も繰り返していると急に馬鹿らしくなってしまった。もう準備は止める。旅行も中止にすると腹を立てる。でも、時計を見ると、何時に出かければ良いんだっ気なんて事を思っていたりもした。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる