夢ノコリ

hachijam

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怒られる夢

2.

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怒られる夢
理由は不明
なぜか絶叫

それだけ書いて、ぐったりとしてしまった。

前期の試験はすでに始まっていて、半分が過ぎたという感じだ。連日の試験で寝不足状態が続いている。結局、それだけギリギリまでやらないと、どうにもならないという事になってしまった。

徹夜は避けたいという気持ちは強かったが、すでに1日徹夜していて、その影響も残っている。試験の後半の来週は少し日程的には楽だけど、まだ予断は許さない。そして、土曜日の今日もひとつだけ試験がある。

試験は基本的には講義がある曜日に行われていた。前期は土曜日には講義を受けていなかったので、本来ならば土曜日に試験と言うのはあり得ないはずだったのだが、なぜかひとつだけ土曜日に試験と言う変則的な日程になっていた。しかも、ギリギリになっての変更だった。

試験がばらけているのは、対策が少し楽になるので本来は喜んだ方が良いのだけど、その日の試験は単純にはそう思えない理由がいくつかあった。

まず一つ目が土曜日だという事だ。普段、大学に行かない日に大学に行かなければいけないというのが何となく嫌だと思ってしまう。二つ目がこの講義を充も三ヶ嶋君も受けていないという事だ。試験が目的だから、別に充や三ヶ嶋君がいなくても問題ないのだけど、それでも何だか損した気分になってしまう。

更に三つめ、これが最大の理由なのだが、今日の予定が入っている事だ。試験中なので、みんなで遊びに行くのは試験が終わった後と言う話だったのだが、結構、有名な大きめの花火大会がその日開かれる事になっていて、土曜日だし、ちょっとした息抜きで行こうと盛り上がったのだ。決まった時に試験中というのは気になったが、土曜日だけだったら大丈夫だろうと思っていた。しかし、その後にまさか試験が入るとは思わなかった。

花火自体は夜だから、試験を受けてから行けば問題ないのだが、場所取りをするために早めに行こう、それだったら、その前にちょっと遊ぼうみたいな話になって、それに参加できないのが悔しかったのだ。だからと言って、試験を受けないという選択肢は僕の中では当然なく、恨み言を誰に言っていいか分からず、とりあえず、充にだけ文句を言ってみたが、前の事もあり、ざまあみろと言われてしまった。

花火に間に合えば、それで良い事にするかと気持ちを切り替えて、大学へと向かう。僕の気持ちを反映してか、どんよりとした天気で、雨が降ったら花火大会はどうなるんだろうとぼんやりと思っていた。
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