夢ノコリ

筋肉痛になる夢

２．

とりあえず、先立つ物が必要だと思っていた。遊びに行く予定が出来たのは良かったけど、そこに不安があると気になってしまう。そういう部分を気にしていたら、ちゃんと楽しめないのではと思うと、少し稼いでおきたいと思った。

夏休みだし、理想としては、手っ取り早く稼げるバイトを探すべきなのかなと思っていた。ただ、予定が決まらない中でバイトを先に決めてしまうのは迷っていた。遊びに行くためにバイトをしたいのに、バイとのために遊びに行けなくなってしまっては本末転倒だという思いがあったからだ。何となくは探していたけど、はっきりと決める事は出来ないでいた。

そんな中、ようやく予定が少し見えてきて、どうしようかなと考えていたら、普段、アルバイトをしている運送会社の社長に声を掛けられた。急で悪いんだけど、一週間、バイトに入ってくれないかと。何でも下山さんが一週間夏休みを取る事になったそうで、その代わりに入ってくれないかと言う事だった。

いつもだったら、時間さえあえば二つ返事で引き受けるけど、今回はどうしようか少し迷った。どうせだったら、短期で割りが良いバイトを探したいと少し考えていたからだ。単純に時給と言う意味では、普段は文句ないけど、今回はと言う思いがあったからだ。今からでもすぐに始められそうなバイトもいくつか候補があった。

でも、社長にボーナスを出すから、お願いと言われてしまうと、断る理由が無くなった。仕事内容としては、いつもの倉庫管理がメインで、場合によっては配送の手伝いもしてもらいたいという事だった。時間は朝から夕方まで、残業があるかもしれないと言われた。いつもに比べると仕事はハードになるのかなと思ったけど、ボーナスを含めて、時給換算すると、普段の倍ぐらいになり、それだったら文句ないなと思った。

その初日のバイトが今日からだった。朝からのバイトと言うのは、これまでほとんどなかったので、ちょっといつもとは違った気もする。一週間続けてというのが、どれくらい大変なのかは分からなかったけど、これまでと違って分かりやすい目標のためにお金を稼ぐというのは、普段よりも分かりやすく頑張ろうという気持ちになっていた。普段だったら、慣れているからバイトギリギリの時間に行っても、問題は無かった。でも、そういう気分だったこともあり、少し早めに到着するようにした。いつまで続くかは分からないけど、最初ぐらい、それぐらい張り切っても良いだろうと考えていた。