夢ノコリ

hachijam

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筋肉痛になる夢

8.

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「終わりました」

と、報告すると、

「はい。ご苦労さん」

と、三戸さんが返事をしてきた。

「次は?」

これだけで終わりではないだろうと思って、聞いてみる。

「ん?」

三戸さんが不思議な顔をする。何か変な事を言ったかなと思い、

「これで終わりですか?」

と、確認してみた。

「うん。終わりだよ。さ、戻ろう」

と、トラックを出発させた。たかが、これだけのために自分が一緒に来る必要があったのだろうか。そう思いながらも仕事だから、そういう事もあるのかなと思う。別に時給がもらえれば良いし、楽な仕事だったらそれはそれでありがたいのも事実だ。でも、やっぱり、ちょっと違和感を感じた。もしかしたら、これから配送の手伝いを本格的に頼む前に、練習と言う意味で、頼まれたのかもしれないと思った。そう考えると、納得できる気もしたけど、でも、それだったら、もっとちゃんとやり方を説明するのではと思ったりもした。三戸さんは、僕が配送の手伝いをした事があるように思っていたのも疑問だった。

とりあえず、疑問を抱えたまま、トラックは会社へと戻った。帰り道はさすがに迷う事なく時間も三十分掛からずにたどり着く事が出来た。何だかホッとした。トラックに乗っているだけで、やけに疲れてしまった。

会社に着いた時には、丁度、バイトの終了時間と言う感じだった。三戸さんはお疲れと言って事務に戻った。僕は帰り支度をして帰る事にした。

あの仕事でどうして残業になるかもしれないと言われたんだろうか。…もしかして、もっと迷うかもしれないと思っていたのだろうか。何かいろいろと疑問に思う仕事だったなと思う。

何だかんだで一日働いて、ちょっと疲れているのを感じた。仕事の内容としてはいつもと変わらないというか、楽ぐらいだったけど、単純に時間が長いのと、初日と言うのもあったのかなと思ったりした。慣れればもう少しどうにかなるだろうけど、思ったより長い一週間になりそうだなと思った。その後に遊びに行くことを考えて、もう一度頑張ろうと思った。

歩きながらそんな事を思っていたら、入り口に社長が立っていた。少し考え事をしているようだった。挨拶して帰ろうとしたら、

「ああ、お疲れさま。どうだった今日は?」

と声を掛けられた。

「はい。初日ですから、緊張しましたけど、いつもと変わらず出来たと思います」

気に掛けてもらっているのかなと少し思い、ちょっと嬉しくなる。

「ああそう。良かった。じゃあ、このまま一週間、よろしく…。それと…」

ちょっと言いにくそうに

「三戸君はどんな感じだった?」

と、続けた。
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