夢ノコリ

hachijam

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会議をする夢

6.

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「それより、羽田の方はどうなんだよ」

自分の事はもういいだろという風に、三ヶ嶋君が僕に話を振ってきた。

「何が?」

何の事を言われているのか、分かっていながらそう答える。どう答えていいのか、良く分からないからだ。

「みどりちゃんとの事だよ」

充が示し合わせたように言った。本当に示し合わせていたのかもしれない。

「何が?」

ともう一度言ってみる。

「とぼけっちゃって、デートに行ったって話は聞いているんだよ」

そう言えば、この間もそんな事を言っていた気がする。そこに沢島さんが現れてうやむやになったのだ。

言い訳めいた事を口にするのも変だと思い、一緒に出掛けた事を話す。務めて冷静に、その間中、充はニヤニヤしっ放しだった、三ヶ嶋君は真面目な表情をしているが、でも、ニヤニヤしそうな雰囲気はあった。

「良い雰囲気じゃん。告白しちゃえよ。付き合っちゃえ、付き合っちゃえ」

充が茶化すように言う。少しムッとする。

「まあまあ、そんな怒るなよ」

三ヶ嶋君に言われて、確かにと思う。充の顔を見ていると怒るのが馬鹿らしくなる。

「そうだね。勝手に言っててください」

そう冷淡に言う。

「何だよ、それ。人の話の時は煽るくせに」

ちょっとすねたように充が言う。言われて、確かにそうだなと思ってしまう自分がいた。三ヶ嶋君の時とか、充の時とか、はしゃいでいた気もする。そう言われると、悪い事をしていたのかもしれないと思う。ちょっと、気まずい雰囲気になる。

「まあまあ、そこら辺はお互い様だからさ。あんまり、ムキにならないで」

三ヶ嶋君が諭すように言う。

「悪い、ちょっと言い過ぎた」

「いや、ごめん」

気まずさは残ったけど、ちょっとホッとした。

「で、どうなの?」

でも、三ヶ嶋君の追及の手は緩まなかった。茶化していない分、逃げられない気もする。なかなか、抜かりが無いと思ってしまう。ここまで含めて、連携を組んでいたのではと思ってしまう。

「別にどうもこうも無いよ。ただ、出かけただけだから」

同じことを言っている気もしたけど、そう答えた。そう、あくまで一緒に出掛けただけだ。

「何だ、つまらない」

また、少し茶化すように充が言ったけど、今度はムキにならずに済んだ。

「期待外れですいません」

そんな軽口を叩く。充もこれ以上言うと、また気まずくなると思ったのか、追及してこなかった。

「でも、推薦してもらうんだろう」

むしろ、三ヶ嶋君の方の追及の方が厳しくなっている気がする。冷静に言われる分、たちが悪いと思う。
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