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会議をする夢
5.
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三ヶ嶋君の話によると、ミスター学園祭で人数が集まっていないという話は、加山さんにも伝わっていて、それならば、推薦したいと考えていたようだ。でも、三ヶ嶋君に言うのは迷惑かなと思っていたのだという。そこに三ヶ嶋君から相談を受けて、渡りに船となったようだ。何だろう、この流れは。
「なんか、悪いな」
ちっとも悪いと思っていない充が言った。とりあえず、頭を思いっきり、はたいてやりたくなったけど、手が痛くなりそうなので、止めておく。代わりに大きなため息をついた。三ヶ嶋君もつられたようにため息を吐く。
「いいじゃん、きっと楽しいよ」
やっぱり、無責任に言った。
「参加するのは、沢島さんに頼まれたから仕方ないとして、こんなに大変だとは思わなかったよ。人数合わせだから、適当で良いと思ったのに…」
僕が文句を言う。
「ダメダメ、そんな軽い気持ちじゃ。真面目にやらないと」
からかうように充が言う。やっぱり、グーで思いっきり殴った方が良いだろうか。割と本気で思ってしまう。
「それにしても、女性陣がこんなに張り切るとは思わなかったな」
三ヶ嶋君の言い分はもっともだ。
「確かに」
と、僕も納得する。
「そりゃ、彼氏は自慢したいんじゃないの」
充が軽く言った。そう言えばと思う。
「三ヶ嶋君は加山さんと付き合っているの?」
ちゃんとは聞いていなかった気がするので確認する。
「あれ、知らないの?聞いてないの?」
そう言ったのは充だった。
「まあ、何となく雰囲気から察してるけど、ちゃんとは聞いてない。で、どうなの?」
「一応、付き合っているのかな…」
と、何となく歯切れが悪い答えだった。
「お試し期間なんだって」
「お試し期間?」
思わず、そう聞き直していた。三ヶ嶋君はため息をつくように説明する。何でも、加山さんに告白のようなものをされたんだけど、三ヶ嶋君が返事をしようとしたら、すぐに返事をしなくて良いと言われたらしい。とりあえず、お試し期間として、付き合って、しばらくしてから返事をして欲しいと言われたんだそうだ。ちなみにその期間内であれば、加山さんの方から断る事もあるらしい。
何だろうと思いながら、合理的なような気もする。でも、そのお試し期間中、三ヶ嶋君の方が気を遣っているように思うのは気のせいだろうか。それは逆のような気もするし、それで正解のような気もするし、良く分からない。二人の事だから、周りがどうこういう問題ではない気もした。でも、いろいろと言いたくはなる。
「なんか、悪いな」
ちっとも悪いと思っていない充が言った。とりあえず、頭を思いっきり、はたいてやりたくなったけど、手が痛くなりそうなので、止めておく。代わりに大きなため息をついた。三ヶ嶋君もつられたようにため息を吐く。
「いいじゃん、きっと楽しいよ」
やっぱり、無責任に言った。
「参加するのは、沢島さんに頼まれたから仕方ないとして、こんなに大変だとは思わなかったよ。人数合わせだから、適当で良いと思ったのに…」
僕が文句を言う。
「ダメダメ、そんな軽い気持ちじゃ。真面目にやらないと」
からかうように充が言う。やっぱり、グーで思いっきり殴った方が良いだろうか。割と本気で思ってしまう。
「それにしても、女性陣がこんなに張り切るとは思わなかったな」
三ヶ嶋君の言い分はもっともだ。
「確かに」
と、僕も納得する。
「そりゃ、彼氏は自慢したいんじゃないの」
充が軽く言った。そう言えばと思う。
「三ヶ嶋君は加山さんと付き合っているの?」
ちゃんとは聞いていなかった気がするので確認する。
「あれ、知らないの?聞いてないの?」
そう言ったのは充だった。
「まあ、何となく雰囲気から察してるけど、ちゃんとは聞いてない。で、どうなの?」
「一応、付き合っているのかな…」
と、何となく歯切れが悪い答えだった。
「お試し期間なんだって」
「お試し期間?」
思わず、そう聞き直していた。三ヶ嶋君はため息をつくように説明する。何でも、加山さんに告白のようなものをされたんだけど、三ヶ嶋君が返事をしようとしたら、すぐに返事をしなくて良いと言われたらしい。とりあえず、お試し期間として、付き合って、しばらくしてから返事をして欲しいと言われたんだそうだ。ちなみにその期間内であれば、加山さんの方から断る事もあるらしい。
何だろうと思いながら、合理的なような気もする。でも、そのお試し期間中、三ヶ嶋君の方が気を遣っているように思うのは気のせいだろうか。それは逆のような気もするし、それで正解のような気もするし、良く分からない。二人の事だから、周りがどうこういう問題ではない気もした。でも、いろいろと言いたくはなる。
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