81 / 275
二者択一の夢
2.
しおりを挟む
二者択一の夢
そう書いて何だか、違うような気がした。選択肢がたくさんある夢、選べなかった夢の方が適切なような気がした。でも、書き直そうとして止めた。直感的に思った事の方が正しいような気がしたからだ。
始まりと終わりに続く道
選べない自分
選択肢は他にもある
選択肢は減るかもしれないし、増えるかもしれない
そう言えば、少し前に三ヶ嶋君が同じような夢を見たと言っていたのを思い出した。それが記憶の中にあって、見た夢なのかもしれないと思った。普段の生活の中でこんなに分かりやすい二者択一と言うのがあるのかなと思う。選択肢が少ない事は不自由に感じるけど、選択肢が多すぎるのもまた不自由な気がする。
実際にはもっと複雑で、選べるように見えて選べなかったり、選んだはずの道が違うところに繋がっていたりするものだと、少し悟った気分にもなった。選んだその時にはそれなりの理由を持っていたはずなのに、こんなはずじゃなかったと後悔したり、自分の選んだ方向と違う道を進んだり、結局、何かを選んだとしてもずっと迷ったままなのかもしれないと思った。
何だか朝から難しい事を考え始めているなと思う。それよりも、今日の事を考えた方が良いのかもしれない。何の服を着ていくか。そんな事を思う。天気はどうだろうか。昨日の天気予報でははっきりしない天気と言うとても曖昧な表現だった。梅雨真っ盛りのこの時期ではしょうがないだろう。
あまり張り切り過ぎている感じは出したくなかったけど、それなりには気をつかっている風を装いたいとは思う。ただ、前回、水族館に行った時と同じ格好はダメかなとも思う。結局のところ、選べるほどのレパートリーがあるのかなと思うけど、とりあえず、二者択一よりは選択肢がある物だなとは思った。
こういうので迷っている自分はどうなんだろう。周りから見ると状況を楽しんで見えるのだろうか。そういう気持ちは否定はしたくないけど、少し落ち着いてみてみると、ちょっと面倒だなと思ったりもする。ドタキャンするという選択肢はあるんだろうか。そんな事、自分には絶対に出来ないと思いながらちょっとだけ考えてみた。月曜から普通に大学がある事を考えると無理だなと思う。でも、大学だったら、別に一人で講義を受ける事も可能で、今後、二度と関わらないと考えれば、大丈夫なのかなと思ったりもした。それはさすがに、一人になってしまいそうで、怖いなと思ったけど、そういう選択肢も全くないわけでもないんだと思った。
意外と何でもなく、ちょっと嫌味を言われるぐらいで、スルー出来たりするのかなとも思った。その状況と今の面倒くさいという気持ちとどっちが良いのかは比べるまでも無かった。結局、無難な服を選ぶことにする。
そう書いて何だか、違うような気がした。選択肢がたくさんある夢、選べなかった夢の方が適切なような気がした。でも、書き直そうとして止めた。直感的に思った事の方が正しいような気がしたからだ。
始まりと終わりに続く道
選べない自分
選択肢は他にもある
選択肢は減るかもしれないし、増えるかもしれない
そう言えば、少し前に三ヶ嶋君が同じような夢を見たと言っていたのを思い出した。それが記憶の中にあって、見た夢なのかもしれないと思った。普段の生活の中でこんなに分かりやすい二者択一と言うのがあるのかなと思う。選択肢が少ない事は不自由に感じるけど、選択肢が多すぎるのもまた不自由な気がする。
実際にはもっと複雑で、選べるように見えて選べなかったり、選んだはずの道が違うところに繋がっていたりするものだと、少し悟った気分にもなった。選んだその時にはそれなりの理由を持っていたはずなのに、こんなはずじゃなかったと後悔したり、自分の選んだ方向と違う道を進んだり、結局、何かを選んだとしてもずっと迷ったままなのかもしれないと思った。
何だか朝から難しい事を考え始めているなと思う。それよりも、今日の事を考えた方が良いのかもしれない。何の服を着ていくか。そんな事を思う。天気はどうだろうか。昨日の天気予報でははっきりしない天気と言うとても曖昧な表現だった。梅雨真っ盛りのこの時期ではしょうがないだろう。
あまり張り切り過ぎている感じは出したくなかったけど、それなりには気をつかっている風を装いたいとは思う。ただ、前回、水族館に行った時と同じ格好はダメかなとも思う。結局のところ、選べるほどのレパートリーがあるのかなと思うけど、とりあえず、二者択一よりは選択肢がある物だなとは思った。
こういうので迷っている自分はどうなんだろう。周りから見ると状況を楽しんで見えるのだろうか。そういう気持ちは否定はしたくないけど、少し落ち着いてみてみると、ちょっと面倒だなと思ったりもする。ドタキャンするという選択肢はあるんだろうか。そんな事、自分には絶対に出来ないと思いながらちょっとだけ考えてみた。月曜から普通に大学がある事を考えると無理だなと思う。でも、大学だったら、別に一人で講義を受ける事も可能で、今後、二度と関わらないと考えれば、大丈夫なのかなと思ったりもした。それはさすがに、一人になってしまいそうで、怖いなと思ったけど、そういう選択肢も全くないわけでもないんだと思った。
意外と何でもなく、ちょっと嫌味を言われるぐらいで、スルー出来たりするのかなとも思った。その状況と今の面倒くさいという気持ちとどっちが良いのかは比べるまでも無かった。結局、無難な服を選ぶことにする。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜
黒城白爵
ファンタジー
異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。
魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。
そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。
自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。
後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。
そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。
自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる