夢ノコリ

hachijam

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二者択一の夢

8.

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見た感じはそんなに辛そうには見えなくて、甘口の物よりもむしろ甘そうな感じがした。でも、一口食べて、激辛の意味が分かった。

「辛っ」
「辛い」
「辛ーい」
「辛いねー」
「…辛い」
「うっ辛」

6人の一致した意見だった。本当に辛かった。分かりやすく辛さを感じていて、こちらは中の具の味がはっきりと分からない感じ、むしろ、カレーの辛さをごまかすような感じだった。ちょっと食べ続けるのは辛いと一口食べて思う、でも、なぜか二口目を食べたくなってしまう何とも不思議な刺激を感じる。

「辛い」

二口目を食べてもやっぱり辛かった。

「でも、美味しいー」

と言って、食べ続けたのは加山さんだった。

「味が深い気がする」

沢島さんがそう言った。気に入ったのだろうか。

「わかんないけど、クセになりそう」

赤岡さんも止まらないみたいだった。

「無理」

「俺も…」

そう言ったのは三ヶ嶋君と充だった。真っ赤な顔をしている。激辛を頼もうとしていたのは、三ヶ嶋君だったのではと思ったけど、それは言わないでおいてあげる。

「えぇー。美味しいのにー」

ちょっと残念そうに加山さんが言った。

「まあまあまあ、男性陣が苦手なら私たちが食べてしまいましょう」

赤岡さんがおどけて言って、みんなが笑った。沢島さんも笑っていて、ちょっとホッとした。僕はもう少し食べたいなと思っていたけど、その言葉に遠慮する事にした。この辛さだと無くならないのではと思ったけど、そんな心配は杞憂だったようだ。最初のよりもすぐに無くなった気がした。

続けて出てきたのは変わり種のカレー3種だった。これはほとんど同時に出てきた。見た目が凄くて、ひとつはピンク色のカレー、ひとつは緑色のカレー、ひとつは真っ黒なカレーだった。

メニューを見て変わっているというのは知っていたが、実際に見ると、インパクトが凄かった。そのインパクトのせいか、あまり美味しそうに見えなかったというのが第一印象だった。

あくまで変わった物を楽しむんだという気合を入れて食べてみた。見た目ほどインパクトがある味では無くて、ちょっと混乱する。見た目で甘いとか、ヘルシーとか、辛いとかイメージして口に入れるのだが、そんなに変わった味はしない。それぞれ味は違うのだが、特徴があるとも言えない気がした。

この見た目だから、むしろ、甘すぎるとか、苦いとか、クセがある物を期待していたのに、そうでは無くて戸惑ってしまった。

「…美味しいけど、普通だね」

赤岡さんが言った意見にみんな納得したように頷いてしまった。
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