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6章.隠された都市
40.
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「それでどう考える?」
夜、部屋に戻り少し落ち着いたところで、ファムがサントに尋ねた。
「どうもこうも、あの場で言った通りだよ」
リラとリアリには事情をすでに説明していた。ラテアはまだ戻って来ていなかった。
「そうです。サントさんが正しいです」
リラもサントの意見に賛同する。
「それは確かにその通りだよ。それは分かっている。だから、私もあの場面ではそう言った。でも、それだけで良いのか?」
「…」
それはサントも微かに思っていた事だ。襲撃に参加するというのは、拒否するとしても、もっと別の交渉の仕方があったのかもしれないと思っていた。そう考えると早まった事をしてしまったのだろうか。でも、あの場面での選択は間違っていなかったように思う。
「あいつらが狙っているのが何なのかが知りたい」
それを知れば、交渉できるかもしれないと思った。この街に隠された秘密とは何だろうか。そう考えると、ファクネティが行った行動にヒントがあるのではないかと思った。
「何で、コト達の盗賊団を狙ったんだ。それに鈍色鼠を襲撃した理由も良く分からない」
独り言のように呟いて、頭の中を整理しようとした。
その時、トントンとノックする音が響いた。そして、扉を開けて中に入ってきたのはドンゴだった。
「何かありましたか?」
それは明らかに何かあった事を悟って聞いてきたことだった。だから、
「何かあったと思ったから来たんですよね」
とサントは言った。
「それはそうですね。失礼しました。コトの様子がおかしいので何か事情を知っているのかと思いまして」
屋敷に戻ってきた時には、いつもと変わらないと思ったのだが、親だと微妙な変化に気が付くという事だろうか。実際に、何かあったことを知っているだけに、そう聞かれると弱いと思った。あった事を全て話すのが得策だろうか。考える。
「ちょっとしたトラブルがあったけど、それだけだよ。わざわざ、報告するほどの事じゃないと思ったから、黙っていただけだよ。別に隠している訳じゃない」
ファムが落ち着いてそういう。ちょっとした程度の事だかは、判断できなかったが、概ね間違っていないとサントは思った。リラが何かを言いだす前に言ってしまった方が良いと思ったのだろう。
「そうですか。どうにも私は心配性でしてね。それなら良かった安心です」
本当にそう思っているのか、分からないような言い方だった。まだ、何か言いたそうだったが、ファムが睨むと、首をすくめて出て言った。
夜、部屋に戻り少し落ち着いたところで、ファムがサントに尋ねた。
「どうもこうも、あの場で言った通りだよ」
リラとリアリには事情をすでに説明していた。ラテアはまだ戻って来ていなかった。
「そうです。サントさんが正しいです」
リラもサントの意見に賛同する。
「それは確かにその通りだよ。それは分かっている。だから、私もあの場面ではそう言った。でも、それだけで良いのか?」
「…」
それはサントも微かに思っていた事だ。襲撃に参加するというのは、拒否するとしても、もっと別の交渉の仕方があったのかもしれないと思っていた。そう考えると早まった事をしてしまったのだろうか。でも、あの場面での選択は間違っていなかったように思う。
「あいつらが狙っているのが何なのかが知りたい」
それを知れば、交渉できるかもしれないと思った。この街に隠された秘密とは何だろうか。そう考えると、ファクネティが行った行動にヒントがあるのではないかと思った。
「何で、コト達の盗賊団を狙ったんだ。それに鈍色鼠を襲撃した理由も良く分からない」
独り言のように呟いて、頭の中を整理しようとした。
その時、トントンとノックする音が響いた。そして、扉を開けて中に入ってきたのはドンゴだった。
「何かありましたか?」
それは明らかに何かあった事を悟って聞いてきたことだった。だから、
「何かあったと思ったから来たんですよね」
とサントは言った。
「それはそうですね。失礼しました。コトの様子がおかしいので何か事情を知っているのかと思いまして」
屋敷に戻ってきた時には、いつもと変わらないと思ったのだが、親だと微妙な変化に気が付くという事だろうか。実際に、何かあったことを知っているだけに、そう聞かれると弱いと思った。あった事を全て話すのが得策だろうか。考える。
「ちょっとしたトラブルがあったけど、それだけだよ。わざわざ、報告するほどの事じゃないと思ったから、黙っていただけだよ。別に隠している訳じゃない」
ファムが落ち着いてそういう。ちょっとした程度の事だかは、判断できなかったが、概ね間違っていないとサントは思った。リラが何かを言いだす前に言ってしまった方が良いと思ったのだろう。
「そうですか。どうにも私は心配性でしてね。それなら良かった安心です」
本当にそう思っているのか、分からないような言い方だった。まだ、何か言いたそうだったが、ファムが睨むと、首をすくめて出て言った。
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