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休日、特になにもすることがなかった大地は用事もなく外をぶらつこうと家を出た。すると「氷の王子様」が多分家を出たばかりだろうか、少し離れたところを歩いているのを発見してしまった。
幼馴染だから家が近いのは当たり前だが、普段はあまり見かけることがないのと、最近は学校でチラリと見かける程度だった人物だけに変な違和感を感じる。踵を返して違う方向に向かおうとした大地だが、ふと圭悟が「勉強を教えてもらえ」などと言っていたことが脳内に過る。
それが過ったとて別にだからどうなのかだが、そこからなんとなく「コイツは休みの日っていつもなにしてんだろ」という考えが浮かんだ。今その本人がどこかへ向かっている様子に、どうせ暇だからとそのままこっそり後をついて行ってみることにした。
「……って図書館かよ」
着いた先は駅近くにある図書館だった。大地は微妙な顔で呟き、急に興味も失せて立ち去ろうとした。
「……何か問題でも?」
だが背後から急に聞き覚えのある声がして、内心びっくりしつつも大地はなんでもない様子を装って振り返る。
「お前らしいと思ってな」
「まあお前には縁がなさそうだしな」
冷静に返したらさらに冷静で苛立たしい言葉が返ってきた。
「うるせぇな……っ。……ていうかそもそも急に話しかけてくんなよ! いつから俺に気づいてた?」
「家を出て歩き出した時からだな」
「最初からじゃねえか……! 気づいてたんなら言えよ、この氷王子!」
淡々とした様子の氷王子、零二に大地はムッとした顔を向けた。
「……面倒だから放っておいただけだ。氷王子はやめろ」
それに対しどうでもよさげに言い放つと零二は微妙な顔をしている大地に「じゃあな」と背を向け、そのまま図書館に入ろうとする。
「あっ、待てよ」
ハッとなった大地がだが呼びとめようとすると零二は無表情のまま振り返ってきた。
「せっかくここまで来たんだし、やっぱ俺も入る。つかお前、マジむかつくな。面倒だから放っておいたとか、今だってすげぇめんどくせぇって顔に出てんぞ」
「本当に面倒臭いから仕方ないだろ」
大地に対し、零二はあからさまに嫌そうな顔をして改めて図書館に入っていった。その表情に改めてムッとしながらも大地は慌てて後について行く。
図書館へ入るのは初めてだった。なので大地が物珍しそうにきょろきょろしていると「そわそわするな」と零二が小さな声で叱ってくる。
「仕方ねぇじゃねぇか……初めてだったんだから……」
確かに他の人を見ていると誰もそわそわきょろきょろしていないし、第一静かだった。零二はそんな大地に対して呆れたようにため息をついてくる。
大きな部屋に入ると人数もたくさんいるというのにやはり静かで、大地はどうにもさらに落ち着かなくなる。
勝手もわからないまま零二の後をついていった。零二は大地の存在を綺麗にスルーしたままいくつかのスペースから本を数冊選ぶと大きな机がいくつかある場所へ移動し、席についてその中の一冊を読み始めた。
どうしたらいいかわからない大地もとりあえず所在なさげにその数冊のうち一冊を抜き取ると本を開いてみる。絵はどこにもなく、パラパラとめくったどのページにも難しそうな文字がひたすら羅列していた。
無言でパタンと本を閉じる。
……なんでこんな小さな字ばかりのもの、夢中になって読めるんだ……? 絵はどこにもねえしもちろん効果音だってしてこねえ。
しかも字くらいはいくらなんでも当たり前のように読めるはずなのに、全然頭に入ってこないどころかまず目が受け付けない。
どうにも不思議でならない大地は目の前の相手をチラリと見るが、零二は黙々と本を読んでいる。
ふと昔を思い出した。仲よくしていたはずの小さな頃も思い起こせば零二はよく本を読んでいた気がする。
確か小学生の頃、零二の部屋で本を大地に見せてくれたのをぼんやりと思い出し、それがなんだか懐かしくてつい零二をまじまじと見つめる。その視線に気付いた零二は見返しながらまたため息をついてきた。
「……なんだ。気が散る」
そう言われると言葉に詰まる。大地が本を手にしたまま黙っていると零二は怪訝そうな顔をした後で視線が大地の持っている本に移った。
「その本よりお前は……ちょっと待て」
呟くと零二は一旦席を立った。思わず大地も立ちそうになったが「待て」と言われたので落ち着かないまま座っているとすぐに戻ってきた。
「お前はこっちのほうがいい」
そう言いながら差し出してくる本を大地は受け取る。わざわざ探しに行ってくれたのだろうかと、珍しい零二の行動がなんとなく嬉しくなり、大地は素直に本を開いていた。
その本も一ページごとは少ないとはいえ、やはり大きくない文字の羅列ではあるのだが、先程のよりは文字が目に入ってくる気がする。
しかも零二の行為が珍しかったのもあり、せっかく持ってきてくれた本を頑張って読んでみようと大地はなんとか文字を目で追い始めた。
一瞬零二のほうから小さく笑うような声が聞こえたような気がしたが、よく考えなくとも零二が笑ったり微笑んだりする訳がないと大地はひたすら必死になって読み進める。
なんとなく内容は頭に入ってきた。どこを見てもやはり文字なのだが、大地が観るようなアニメにどこか通じる世界観である気がした。それよりはもっとふわふわした感じとでもいうのか。
文字ばかりではなくシンプルな絵が添えられていたりするからだろうか、不思議と読みやすいなと思いながら読んでいると、ある漢字で目が止まる。
「……ん……?」
「どうした」
大地の様子に気付いてきたらしい零二が聞いてくる。本を零二のほうに差し出しながら大地はとある文字を指をさした。
「この漢字読めないんだけど、なんて書いてあんだ?」
その漢字を見てなんともいえない顔をしながら零二は大地に顔を向けてきた。
「……こんなのも読めないのか……」
「……ぅ、るせぇ」
零二の言葉に大地は小さな声で悪態をつく。
そんなものくらい辞書で調べろなどと言われるのだろうかと思っていると零二は呆れつつも教えてくれた。
「じゃ、じゃあこれは?」
さらに聞くとそれも教えてくれる。
「……さんきゅー」
本を持ち直してから大地はまた昔を思い出した。小学生の頃はまだ仲がよかったなどとまるで美化しているかのように記憶していたが、昔も自分と零二はこんな感じだったのかもしれない。
その後も時々読めない漢字があると大地は零二に聞いた。零二はその度に教えてくれる。
こんな風に図書館での時間は過ぎていった。そして大地は零二にその本を借りてもらった。一応読んだのだが途中からは違うことも考えていたのでちゃんと家で読んでみたくなったのだ。
自分で図書カードを作ろうとしたが、元々ふらりと家を出てきただけなので身分証明書をなにも持っていなかった。
「なんか、ありがとうな」
「いや」
相変わらず零二はそっけなかった。ただそんな態度もなんとなく気にならない自分に大地は気づく。
家へ帰ってからは零二に借りてもらったその本の続きを読み始めた。風呂と夕食以外は自室でずっと読んでいた。
やはり慣れないので読むのは多分凄く遅いのだろうが、ゆっくりでも大地は文字を追い、漢字が読めない時は渋々辛うじて持っている国語辞典を開いて調べた。
正直国語辞典の調べ方からして難しかったが、なんとか方法がわかると時折それで字を調べながらも小説を読み進めていった。
幼馴染だから家が近いのは当たり前だが、普段はあまり見かけることがないのと、最近は学校でチラリと見かける程度だった人物だけに変な違和感を感じる。踵を返して違う方向に向かおうとした大地だが、ふと圭悟が「勉強を教えてもらえ」などと言っていたことが脳内に過る。
それが過ったとて別にだからどうなのかだが、そこからなんとなく「コイツは休みの日っていつもなにしてんだろ」という考えが浮かんだ。今その本人がどこかへ向かっている様子に、どうせ暇だからとそのままこっそり後をついて行ってみることにした。
「……って図書館かよ」
着いた先は駅近くにある図書館だった。大地は微妙な顔で呟き、急に興味も失せて立ち去ろうとした。
「……何か問題でも?」
だが背後から急に聞き覚えのある声がして、内心びっくりしつつも大地はなんでもない様子を装って振り返る。
「お前らしいと思ってな」
「まあお前には縁がなさそうだしな」
冷静に返したらさらに冷静で苛立たしい言葉が返ってきた。
「うるせぇな……っ。……ていうかそもそも急に話しかけてくんなよ! いつから俺に気づいてた?」
「家を出て歩き出した時からだな」
「最初からじゃねえか……! 気づいてたんなら言えよ、この氷王子!」
淡々とした様子の氷王子、零二に大地はムッとした顔を向けた。
「……面倒だから放っておいただけだ。氷王子はやめろ」
それに対しどうでもよさげに言い放つと零二は微妙な顔をしている大地に「じゃあな」と背を向け、そのまま図書館に入ろうとする。
「あっ、待てよ」
ハッとなった大地がだが呼びとめようとすると零二は無表情のまま振り返ってきた。
「せっかくここまで来たんだし、やっぱ俺も入る。つかお前、マジむかつくな。面倒だから放っておいたとか、今だってすげぇめんどくせぇって顔に出てんぞ」
「本当に面倒臭いから仕方ないだろ」
大地に対し、零二はあからさまに嫌そうな顔をして改めて図書館に入っていった。その表情に改めてムッとしながらも大地は慌てて後について行く。
図書館へ入るのは初めてだった。なので大地が物珍しそうにきょろきょろしていると「そわそわするな」と零二が小さな声で叱ってくる。
「仕方ねぇじゃねぇか……初めてだったんだから……」
確かに他の人を見ていると誰もそわそわきょろきょろしていないし、第一静かだった。零二はそんな大地に対して呆れたようにため息をついてくる。
大きな部屋に入ると人数もたくさんいるというのにやはり静かで、大地はどうにもさらに落ち着かなくなる。
勝手もわからないまま零二の後をついていった。零二は大地の存在を綺麗にスルーしたままいくつかのスペースから本を数冊選ぶと大きな机がいくつかある場所へ移動し、席についてその中の一冊を読み始めた。
どうしたらいいかわからない大地もとりあえず所在なさげにその数冊のうち一冊を抜き取ると本を開いてみる。絵はどこにもなく、パラパラとめくったどのページにも難しそうな文字がひたすら羅列していた。
無言でパタンと本を閉じる。
……なんでこんな小さな字ばかりのもの、夢中になって読めるんだ……? 絵はどこにもねえしもちろん効果音だってしてこねえ。
しかも字くらいはいくらなんでも当たり前のように読めるはずなのに、全然頭に入ってこないどころかまず目が受け付けない。
どうにも不思議でならない大地は目の前の相手をチラリと見るが、零二は黙々と本を読んでいる。
ふと昔を思い出した。仲よくしていたはずの小さな頃も思い起こせば零二はよく本を読んでいた気がする。
確か小学生の頃、零二の部屋で本を大地に見せてくれたのをぼんやりと思い出し、それがなんだか懐かしくてつい零二をまじまじと見つめる。その視線に気付いた零二は見返しながらまたため息をついてきた。
「……なんだ。気が散る」
そう言われると言葉に詰まる。大地が本を手にしたまま黙っていると零二は怪訝そうな顔をした後で視線が大地の持っている本に移った。
「その本よりお前は……ちょっと待て」
呟くと零二は一旦席を立った。思わず大地も立ちそうになったが「待て」と言われたので落ち着かないまま座っているとすぐに戻ってきた。
「お前はこっちのほうがいい」
そう言いながら差し出してくる本を大地は受け取る。わざわざ探しに行ってくれたのだろうかと、珍しい零二の行動がなんとなく嬉しくなり、大地は素直に本を開いていた。
その本も一ページごとは少ないとはいえ、やはり大きくない文字の羅列ではあるのだが、先程のよりは文字が目に入ってくる気がする。
しかも零二の行為が珍しかったのもあり、せっかく持ってきてくれた本を頑張って読んでみようと大地はなんとか文字を目で追い始めた。
一瞬零二のほうから小さく笑うような声が聞こえたような気がしたが、よく考えなくとも零二が笑ったり微笑んだりする訳がないと大地はひたすら必死になって読み進める。
なんとなく内容は頭に入ってきた。どこを見てもやはり文字なのだが、大地が観るようなアニメにどこか通じる世界観である気がした。それよりはもっとふわふわした感じとでもいうのか。
文字ばかりではなくシンプルな絵が添えられていたりするからだろうか、不思議と読みやすいなと思いながら読んでいると、ある漢字で目が止まる。
「……ん……?」
「どうした」
大地の様子に気付いてきたらしい零二が聞いてくる。本を零二のほうに差し出しながら大地はとある文字を指をさした。
「この漢字読めないんだけど、なんて書いてあんだ?」
その漢字を見てなんともいえない顔をしながら零二は大地に顔を向けてきた。
「……こんなのも読めないのか……」
「……ぅ、るせぇ」
零二の言葉に大地は小さな声で悪態をつく。
そんなものくらい辞書で調べろなどと言われるのだろうかと思っていると零二は呆れつつも教えてくれた。
「じゃ、じゃあこれは?」
さらに聞くとそれも教えてくれる。
「……さんきゅー」
本を持ち直してから大地はまた昔を思い出した。小学生の頃はまだ仲がよかったなどとまるで美化しているかのように記憶していたが、昔も自分と零二はこんな感じだったのかもしれない。
その後も時々読めない漢字があると大地は零二に聞いた。零二はその度に教えてくれる。
こんな風に図書館での時間は過ぎていった。そして大地は零二にその本を借りてもらった。一応読んだのだが途中からは違うことも考えていたのでちゃんと家で読んでみたくなったのだ。
自分で図書カードを作ろうとしたが、元々ふらりと家を出てきただけなので身分証明書をなにも持っていなかった。
「なんか、ありがとうな」
「いや」
相変わらず零二はそっけなかった。ただそんな態度もなんとなく気にならない自分に大地は気づく。
家へ帰ってからは零二に借りてもらったその本の続きを読み始めた。風呂と夕食以外は自室でずっと読んでいた。
やはり慣れないので読むのは多分凄く遅いのだろうが、ゆっくりでも大地は文字を追い、漢字が読めない時は渋々辛うじて持っている国語辞典を開いて調べた。
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