99 / 150
99話
しおりを挟む
「ウィル。それで本当にいいの?」
アリーセの声にハッとなったものの何の話だったか分からなく、ウィルフレッドは「何がだ。まあ別にいいが」と適当に答えた。
「よくない、ちっともよくない」
「何の話だ」
「もう。さっきから本当に上の空。スズランエリカは美味しい?」
「は?」
何だって? と思ったところで自分が口にしているものに気づいた。茎とも枝ともつかないものにびっしりと白く小さな花が咲いている。ウィルフレッドは眉をしかめながらペッとそれを吐き出した。
「不作法だよ」
「俺にレディ的な何かを求めるな」
「それはさすがに求めてないけど。で、何でスズランエリカなんて食べようと思ったの?」
別に思っていないし食べたくもない。ただテーブルに飾ってあった花を茶請けと間違えて無意識に口へ放り込んでいたのだろう。
「って、何だって? スズランだと?」
まだ少々上の空だったウィルフレッドは血の気が引くのを感じた。スズランといえば草の部分から花粉まですべてに毒がある花だ。水差しに手を伸ばそうとしたウィルフレッドに、だがアリーセは苦笑してきた。
「違います。スズランじゃなくてスズランエリカ。ヒースとかと同じ種類の花」
「ヒース? 荒地のことか」
「違います。ウィルはお花にはあまり詳しくないのね。とりあえず毒はないです」
毒のある花くらいは知っているがそもそも魔王が花に詳しい訳がないだろう、とウィルフレッドはそっと心の中で言い返す。
「何か悩み事?」
「──いや」
さすがにアリーセにレッドのことを相談するのはどうかと思い、ウィルフレッドは誤魔化すように今度こそ茶請けの菓子を口にした。
「ほんとに? 何かあったら私に言ってね」
「……ああ。ありがとう」
「! えへへ」
「何だよ」
「ウィルにお礼言われた」
「は? 馬鹿か……」
実際アリーセは可愛いと思う。どうせならレッドよりはアリーセを好きになれば良かったようにも思える。それならば滅多に会うこともないし、ふんわりとした彼女ならレッドに対してよりも心臓などは穏やかでいられる気がした。だがやはり無理だ。どう間違ってもせいぜい妹だ。
「馬鹿じゃないもん」
「じゃあガキか」
「また子ども扱い!」
「もん、とか言うやつはガキで十分だ」
「もう。……あーあ。私、ウィルにならお嫁に行きたいなあって思えたのになあ」
「早まるな。それは間違いだ。俺になら気安く話せると思っているだけだそれは。兄枠だからな、それ」
「……それでもよく知らない人のとこよりは全然いいよ」
ぼそりと呟くアリーセの顔に一瞬影が落ちたような気がした。
「? きさ、お前こそ何か悩みでもあるのか?」
「うーん、今はまだそこまででもないかな」
「何だそれ」
「えへへ。……ウィル、ウィルはじゃあ、間違いじゃない、ちゃんと好きって思える人、いる?」
何てタイムリーなことを聞いてきやがる、とウィルフレッドは微妙な顔をアリーセに向けた。
「何?」
「いや。……ま、まぁ、な」
否定しようかとも思ったが、自分に対して率直であるアリーセに対しそれは誠実ではないなと思い直した。別に普段なら「誠実」などクソほど興味もないが、アリーセに対しては何となくそう思った。
「そっかぁ……。じゃあ私失恋確定じゃない」
「アリーのは間違いだ。だから安心しろ」
「何それ。安心って」
少し悲しそう、というか寂しそうな顔をした後にアリーセが楽しそうに笑ってきた。ウィルフレッドも「煩い」と言い返しながらも口元が綻んだ。
「私の知ってる人?」
「お前は俺の知り合いをほぼ知らないだろうが」
知っている人だけどな。
「そうだけど。でもほら、レッドかなぁとか思っちゃうし」
うふふと笑いながら言ってくる言葉にウィルフレッドはそれこそ不作法にも丁度口に含んでいた茶を吹かなかった自分を褒めたいと思った。
「な、まいきなこと言ってないでさっさと先ほどの朗読とやらを続けろ!」
「……うーん、やっぱりウィルって可愛い」
「アリー。年上に向かって言うことじゃないぞ。レディらしくない」
「はいはい」
「はい、は一回!」
まさか自分が他人に対してこんなことを言う羽目になるとは、とウィルフレッドはほんの少し気が遠くなりそうだ。だが楽しそうに笑うアリーセを見ると、まぁいいかと思えた。
聖モナの月に入る頃、ウィルフレッドたちはリストリア王国を後にした。あの後も夜、アレクシアとクリードがウィルフレッドの部屋へやって来ては話をしたりしていた。だが特に進展はない。クリードに頼んでいる術者についてはウィルフレッドたちが去ってから調べて欲しいと頼んでいるし、時折ケルエイダ王国から入る知らせにも目新しいことはなかった。
「結局ウィル。あなたとアリーセは進展しなかったのですね」
「姉上。彼女はまだ十四ですよ」
「あら。あなたとは二歳しか変わらなくてよ」
「それでも未成年です」
「結婚は未成年でも出来ますよ。国によっては十二歳で出来るところもあるんですってね。それに年齢差なんてそれこそ片方が未成年でいて親子ほど離れているなんてこともありますよ」
「狂気の沙汰だ」
呆れ、引いたように言えばアレクシアが笑う。だがその後にため息を漏らしてきた。珍しい、とウィルフレッドは問いかけた。
「どうかされたんですか。クリードと何かありました?」
「クリード? まさか」
何がどう、まさかなのか。
「アリーね、社交界デビューもしていませんし本人もそのつもりがないんでお断りはしているそうなんですけど、他国から結婚の話も出ているの。断ってもまた言ってくるそうで、アリーは前から少し辟易してるみたい」
「アリーが? そんなこと俺には一言も」
「言うはずないでしょう。あなたに変に気を遣わせないように」
「……子どものくせに」
「可愛いわよね」
「それは俺も思います。妹みたいに、とは」
「恋人じゃないのが残念ね。でもまあこればかりは仕方ないものね」
いっそアレクシアにレッドのことを言おうかと、一瞬トチ狂ったかのごとく頭に浮かんだがウィルフレッドは小さく頭を振って払いのけた。代わりに違うことを聞く。
「どこの国です」
「アルス王国よ」
「ああ、弟のほうが確か十歳かそこらでしたっけ。いくら何でも早すぎませんか」
「残念。兄のほうよ。ジルベール・アングラード」
「はぁ? 確か俺より二歳も上じゃないですか……! 馬鹿じゃないのか」
ウィルフレッドの剣幕にアレクシアが苦笑した。
アリーセの声にハッとなったものの何の話だったか分からなく、ウィルフレッドは「何がだ。まあ別にいいが」と適当に答えた。
「よくない、ちっともよくない」
「何の話だ」
「もう。さっきから本当に上の空。スズランエリカは美味しい?」
「は?」
何だって? と思ったところで自分が口にしているものに気づいた。茎とも枝ともつかないものにびっしりと白く小さな花が咲いている。ウィルフレッドは眉をしかめながらペッとそれを吐き出した。
「不作法だよ」
「俺にレディ的な何かを求めるな」
「それはさすがに求めてないけど。で、何でスズランエリカなんて食べようと思ったの?」
別に思っていないし食べたくもない。ただテーブルに飾ってあった花を茶請けと間違えて無意識に口へ放り込んでいたのだろう。
「って、何だって? スズランだと?」
まだ少々上の空だったウィルフレッドは血の気が引くのを感じた。スズランといえば草の部分から花粉まですべてに毒がある花だ。水差しに手を伸ばそうとしたウィルフレッドに、だがアリーセは苦笑してきた。
「違います。スズランじゃなくてスズランエリカ。ヒースとかと同じ種類の花」
「ヒース? 荒地のことか」
「違います。ウィルはお花にはあまり詳しくないのね。とりあえず毒はないです」
毒のある花くらいは知っているがそもそも魔王が花に詳しい訳がないだろう、とウィルフレッドはそっと心の中で言い返す。
「何か悩み事?」
「──いや」
さすがにアリーセにレッドのことを相談するのはどうかと思い、ウィルフレッドは誤魔化すように今度こそ茶請けの菓子を口にした。
「ほんとに? 何かあったら私に言ってね」
「……ああ。ありがとう」
「! えへへ」
「何だよ」
「ウィルにお礼言われた」
「は? 馬鹿か……」
実際アリーセは可愛いと思う。どうせならレッドよりはアリーセを好きになれば良かったようにも思える。それならば滅多に会うこともないし、ふんわりとした彼女ならレッドに対してよりも心臓などは穏やかでいられる気がした。だがやはり無理だ。どう間違ってもせいぜい妹だ。
「馬鹿じゃないもん」
「じゃあガキか」
「また子ども扱い!」
「もん、とか言うやつはガキで十分だ」
「もう。……あーあ。私、ウィルにならお嫁に行きたいなあって思えたのになあ」
「早まるな。それは間違いだ。俺になら気安く話せると思っているだけだそれは。兄枠だからな、それ」
「……それでもよく知らない人のとこよりは全然いいよ」
ぼそりと呟くアリーセの顔に一瞬影が落ちたような気がした。
「? きさ、お前こそ何か悩みでもあるのか?」
「うーん、今はまだそこまででもないかな」
「何だそれ」
「えへへ。……ウィル、ウィルはじゃあ、間違いじゃない、ちゃんと好きって思える人、いる?」
何てタイムリーなことを聞いてきやがる、とウィルフレッドは微妙な顔をアリーセに向けた。
「何?」
「いや。……ま、まぁ、な」
否定しようかとも思ったが、自分に対して率直であるアリーセに対しそれは誠実ではないなと思い直した。別に普段なら「誠実」などクソほど興味もないが、アリーセに対しては何となくそう思った。
「そっかぁ……。じゃあ私失恋確定じゃない」
「アリーのは間違いだ。だから安心しろ」
「何それ。安心って」
少し悲しそう、というか寂しそうな顔をした後にアリーセが楽しそうに笑ってきた。ウィルフレッドも「煩い」と言い返しながらも口元が綻んだ。
「私の知ってる人?」
「お前は俺の知り合いをほぼ知らないだろうが」
知っている人だけどな。
「そうだけど。でもほら、レッドかなぁとか思っちゃうし」
うふふと笑いながら言ってくる言葉にウィルフレッドはそれこそ不作法にも丁度口に含んでいた茶を吹かなかった自分を褒めたいと思った。
「な、まいきなこと言ってないでさっさと先ほどの朗読とやらを続けろ!」
「……うーん、やっぱりウィルって可愛い」
「アリー。年上に向かって言うことじゃないぞ。レディらしくない」
「はいはい」
「はい、は一回!」
まさか自分が他人に対してこんなことを言う羽目になるとは、とウィルフレッドはほんの少し気が遠くなりそうだ。だが楽しそうに笑うアリーセを見ると、まぁいいかと思えた。
聖モナの月に入る頃、ウィルフレッドたちはリストリア王国を後にした。あの後も夜、アレクシアとクリードがウィルフレッドの部屋へやって来ては話をしたりしていた。だが特に進展はない。クリードに頼んでいる術者についてはウィルフレッドたちが去ってから調べて欲しいと頼んでいるし、時折ケルエイダ王国から入る知らせにも目新しいことはなかった。
「結局ウィル。あなたとアリーセは進展しなかったのですね」
「姉上。彼女はまだ十四ですよ」
「あら。あなたとは二歳しか変わらなくてよ」
「それでも未成年です」
「結婚は未成年でも出来ますよ。国によっては十二歳で出来るところもあるんですってね。それに年齢差なんてそれこそ片方が未成年でいて親子ほど離れているなんてこともありますよ」
「狂気の沙汰だ」
呆れ、引いたように言えばアレクシアが笑う。だがその後にため息を漏らしてきた。珍しい、とウィルフレッドは問いかけた。
「どうかされたんですか。クリードと何かありました?」
「クリード? まさか」
何がどう、まさかなのか。
「アリーね、社交界デビューもしていませんし本人もそのつもりがないんでお断りはしているそうなんですけど、他国から結婚の話も出ているの。断ってもまた言ってくるそうで、アリーは前から少し辟易してるみたい」
「アリーが? そんなこと俺には一言も」
「言うはずないでしょう。あなたに変に気を遣わせないように」
「……子どものくせに」
「可愛いわよね」
「それは俺も思います。妹みたいに、とは」
「恋人じゃないのが残念ね。でもまあこればかりは仕方ないものね」
いっそアレクシアにレッドのことを言おうかと、一瞬トチ狂ったかのごとく頭に浮かんだがウィルフレッドは小さく頭を振って払いのけた。代わりに違うことを聞く。
「どこの国です」
「アルス王国よ」
「ああ、弟のほうが確か十歳かそこらでしたっけ。いくら何でも早すぎませんか」
「残念。兄のほうよ。ジルベール・アングラード」
「はぁ? 確か俺より二歳も上じゃないですか……! 馬鹿じゃないのか」
ウィルフレッドの剣幕にアレクシアが苦笑した。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
* ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)
インスタ @yuruyu0
Youtube @BL小説動画 です!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
ヴィル×ノィユのお話です。
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました!
時々おまけのお話を更新するかもです。
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結、恋愛ルート、トマといっしょに里帰り編、完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる