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33話 ※
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キスで蕩けているエロさに恵は自分で気づいていないのだろうかと、聖恒は興奮しながら思っていた。無理やりだけはしたくないと思いながらも、どうしようもない。
真面目すぎる恵に呆れてもいる。言っていることは間違っていないのだろうし、正当な考えではあるのだろうとは思う。だがお互い恋人なのにそんなの、と納得することもできない。
いっそ強引にとさえ考えてしまうが、それだけは嫌だった。かといって本当に聖恒自身が十八歳になるまで待つなんて拷問過ぎる。恵のことだから聖恒が誕生日を迎えても「高校生だし、卒業するまで待とう」くらい言ってきそうなものだ。その考えに至ると、あまりにも恵がそう思いそう過ぎて聖恒は戦慄を覚える。大袈裟かもしれないが、性少年にとっては深刻だった。
こうなったら揚げ足でも何でも取る。
恵の下を乱すと、予想通りだが恵が焦りながら抵抗してきた。
「何で嫌がるの?」
「当たり前だろ……! ここ、学校なんだぞ、それも誰でも入って来られる教室っ」
「オッケーわかった。鍵かけたらいいんだよね」
「そ、そういう問題じゃ……」
「このままするのと鍵かけてくるの、どっちがいい?」
「鍵かけるほうに決まってる!」
恵の切羽詰まった様子に聖恒はニッコリする。
「了解」
そして意気揚々と鍵を閉めに行った。ホッとしているようだった恵は、だが壁に沿うようにその場にへたりこんだ後に少し呆然としてから「……待て」と呟いてきた。今の流れにようやく気づいたというか、我に返ったようだ。
でももう遅いけどね。
聖恒は一つしかない出入口のドアを改めて施錠確認してからすぐに恵の元へ戻った。そしてへたりこんでいるのをいいことに覆い被さる勢いで恵を抱き寄せる。
「っちょ、ま、待て待てっ」
「めぐちゃんが選んだよね、鍵かける方って」
「いや、だからといっ」
「それにめぐちゃんから言ったんだよね、抜いてくれるくらいはしてくれるって」
「でも……っ、ん」
それ以上何も言わせないという勢いで、聖恒は恵にキスした。とてつもなく揚げ足取っているのは自覚している。無理やりしたくないと思いつつ、結構無理やりかもしれない。それさえも「めぐちゃんの確認は取っている」と自分を誤魔化している。卑怯かもしれないがどうしようもなかった。
「っ、は……」
恵は本当に気づいていないのだろうか。唾液のやり取りをすればするほど蕩けてくる自分の表情や様子に。
「駄目だって言いながら煽ってくるのはずるい」
「……は……?」
普段はクールといってもいい表情を恵はしているだけに、温度差が激しすぎると聖恒は喉を鳴らした。恵はといえば、蕩けそうな顔をしながらも怪訝そうで、それがまたかわいくて煽られる。
ミルクティーみたいな子が好みだったのに、いつの間にかハーブティーのような人がとてつもなく好みになっている。
「あ、っちょ、ほんとに……」
乱したままの下肢に手をやると、恵はハッとした様子でそれを遮ろうとしてきた。だが構わず聖恒はズボンと下着を脱がし、キスを続けながらそれに触れた。
ペニスはまだ股間にぶらんと垂れ下がった状態であり、それすら聖恒にとってはかわいくて堪らなかった。手のひらにすっぽりと収まる柔らかいものを愛おしげに触っていると、だんだんとそれが大きく硬くしっかりした形を成してくる。
「ほん、と……駄目、だ……」
駄目だと言いながらも恵の顔は相変わらず蕩けたままで、聖恒が止めるには鋼の意志が必要そうだった。
「ごめんね、めぐちゃん……俺、あまり志強くなくて」
「何の、話だよ……」
「……ね、結構硬くなったよ? 凄いね。俺、自分の以外の男のやつ触ったの初めて。自分の以外のが勃ってんの見たのも初めて」
「そ、んなの聞きたくない」
ムッとしたように言いつつも恵が少し顔を逸らしてくる。
「頼む、こんなとこでと、か……止めよ、う」
「めぐちゃん……ごめんね……好きなんだ。そんで好きだからしたい。さっきも言ったけど、抜いて欲しいんじゃないんだ。好きの延長で、いちゃいちゃの延長でこういうこと、したい」
つい気持ちが昂って、声が掠れる。
「ホテルも行ってくれないし、俺、もうね、そろそろ限界で。ごめんなさい。好き」
好きだと何度も繰り返しながらキスする。してはいけないことをこれで許してもらいたいとばかりに、免罪符かのように好きだとキスを繰り返す。
聖恒の手にある恵のものが質量を増し、先が濡れてきた。それに気づくと、とてもたまらなくなる。壁に恵の体を押しつけ、聖恒は恵の片方の足の膝裏に空いている方の手をかけ、ぐっと持ち上げる。恵にとっては少々キツい体勢らしく、苦しそうな顔をしてきた。それすらも聖恒を煽ってくる。
「めぐちゃん、エロい」
「きよ……っ、ほんと……、止めろ……」
「もうこんなに大きくして濡らしてんのに? ねえ、音聞こえる」
「っくそっ」
先ほどからひたすら聖恒を遮ろうと邪魔だった手は、今聖恒が言ったせいか恵自身の顔を覆うのに使ってきた。
「お願い……嫌がらないで……。無理やりはしたくない……勝手なこと言ってんのはわかってる、けど……お願い、めぐちゃん……俺とイきたいって思って?」
「馬鹿! 俺だってきよが好きなんだ、したいに決まってるだろ……でもきよは未成年なのに……くそ……もう……っ」
手で顔を覆いながら言う恵の様子に、ますます申し訳なさを覚えつつも愛しさが湧く。
「好きだよ……好き……」
足を持っていた手を一旦離すと自分のを取り出した。聖恒は恵のと一緒にして持つ。とても熱かった。もちろん、部屋にも熱気が籠っている。このままだと熱中症か恵への思いが高まり過ぎてか、どちらかで倒れてしまうかもしれない。
「ぅ、あ……」
「熱いね……めぐちゃんのが俺のと一緒になってるの、めぐちゃんも感じる……? ごめんね、凄い気持ちいい……っ、めぐちゃんも気持ち、いい……? は……、めぐちゃん……、好き……かわいい……」
「くそ、俺だってきよが好きだよ……! もう……、くそ……っ、気持ち、いいよ……っ」
恵が聖恒を抱き寄せてくる。心臓が止まるかと思った。人工呼吸をしてもらうかのように聖恒は恵の唇へ吸いついた。
「っは、ぁ……、好き……、好き、めぐちゃん……これ、ヤバい、ね……めぐちゃんのと一緒に擦れ合って……、ヤバ過ぎて俺、も……イきそ……」
汗の匂いと恵自身の匂いにクラクラする。卑猥な水音が時折聞こえた。恵と聖恒のものを一緒に持っていると亀頭同士が擦れ合い、熱が伝わりあってたまらなかった。
「俺、も……、も……、無理……っ、ぁ、は……っ、くっ」
先ほどまで聞かされていた「無理」と違う今の「無理」はとても嬉しく聞こえた。
「俺も、俺も、もう、イっちゃい、そうだよ……、めぐちゃ、っ、あっ、あ……っ」
恵がビクリと体を震わせると同時にそこもふるりと震えた後、達してきた。それにつられるかのように、聖恒も激しい絶頂感を覚え、白濁をほとばしらせた。
真面目すぎる恵に呆れてもいる。言っていることは間違っていないのだろうし、正当な考えではあるのだろうとは思う。だがお互い恋人なのにそんなの、と納得することもできない。
いっそ強引にとさえ考えてしまうが、それだけは嫌だった。かといって本当に聖恒自身が十八歳になるまで待つなんて拷問過ぎる。恵のことだから聖恒が誕生日を迎えても「高校生だし、卒業するまで待とう」くらい言ってきそうなものだ。その考えに至ると、あまりにも恵がそう思いそう過ぎて聖恒は戦慄を覚える。大袈裟かもしれないが、性少年にとっては深刻だった。
こうなったら揚げ足でも何でも取る。
恵の下を乱すと、予想通りだが恵が焦りながら抵抗してきた。
「何で嫌がるの?」
「当たり前だろ……! ここ、学校なんだぞ、それも誰でも入って来られる教室っ」
「オッケーわかった。鍵かけたらいいんだよね」
「そ、そういう問題じゃ……」
「このままするのと鍵かけてくるの、どっちがいい?」
「鍵かけるほうに決まってる!」
恵の切羽詰まった様子に聖恒はニッコリする。
「了解」
そして意気揚々と鍵を閉めに行った。ホッとしているようだった恵は、だが壁に沿うようにその場にへたりこんだ後に少し呆然としてから「……待て」と呟いてきた。今の流れにようやく気づいたというか、我に返ったようだ。
でももう遅いけどね。
聖恒は一つしかない出入口のドアを改めて施錠確認してからすぐに恵の元へ戻った。そしてへたりこんでいるのをいいことに覆い被さる勢いで恵を抱き寄せる。
「っちょ、ま、待て待てっ」
「めぐちゃんが選んだよね、鍵かける方って」
「いや、だからといっ」
「それにめぐちゃんから言ったんだよね、抜いてくれるくらいはしてくれるって」
「でも……っ、ん」
それ以上何も言わせないという勢いで、聖恒は恵にキスした。とてつもなく揚げ足取っているのは自覚している。無理やりしたくないと思いつつ、結構無理やりかもしれない。それさえも「めぐちゃんの確認は取っている」と自分を誤魔化している。卑怯かもしれないがどうしようもなかった。
「っ、は……」
恵は本当に気づいていないのだろうか。唾液のやり取りをすればするほど蕩けてくる自分の表情や様子に。
「駄目だって言いながら煽ってくるのはずるい」
「……は……?」
普段はクールといってもいい表情を恵はしているだけに、温度差が激しすぎると聖恒は喉を鳴らした。恵はといえば、蕩けそうな顔をしながらも怪訝そうで、それがまたかわいくて煽られる。
ミルクティーみたいな子が好みだったのに、いつの間にかハーブティーのような人がとてつもなく好みになっている。
「あ、っちょ、ほんとに……」
乱したままの下肢に手をやると、恵はハッとした様子でそれを遮ろうとしてきた。だが構わず聖恒はズボンと下着を脱がし、キスを続けながらそれに触れた。
ペニスはまだ股間にぶらんと垂れ下がった状態であり、それすら聖恒にとってはかわいくて堪らなかった。手のひらにすっぽりと収まる柔らかいものを愛おしげに触っていると、だんだんとそれが大きく硬くしっかりした形を成してくる。
「ほん、と……駄目、だ……」
駄目だと言いながらも恵の顔は相変わらず蕩けたままで、聖恒が止めるには鋼の意志が必要そうだった。
「ごめんね、めぐちゃん……俺、あまり志強くなくて」
「何の、話だよ……」
「……ね、結構硬くなったよ? 凄いね。俺、自分の以外の男のやつ触ったの初めて。自分の以外のが勃ってんの見たのも初めて」
「そ、んなの聞きたくない」
ムッとしたように言いつつも恵が少し顔を逸らしてくる。
「頼む、こんなとこでと、か……止めよ、う」
「めぐちゃん……ごめんね……好きなんだ。そんで好きだからしたい。さっきも言ったけど、抜いて欲しいんじゃないんだ。好きの延長で、いちゃいちゃの延長でこういうこと、したい」
つい気持ちが昂って、声が掠れる。
「ホテルも行ってくれないし、俺、もうね、そろそろ限界で。ごめんなさい。好き」
好きだと何度も繰り返しながらキスする。してはいけないことをこれで許してもらいたいとばかりに、免罪符かのように好きだとキスを繰り返す。
聖恒の手にある恵のものが質量を増し、先が濡れてきた。それに気づくと、とてもたまらなくなる。壁に恵の体を押しつけ、聖恒は恵の片方の足の膝裏に空いている方の手をかけ、ぐっと持ち上げる。恵にとっては少々キツい体勢らしく、苦しそうな顔をしてきた。それすらも聖恒を煽ってくる。
「めぐちゃん、エロい」
「きよ……っ、ほんと……、止めろ……」
「もうこんなに大きくして濡らしてんのに? ねえ、音聞こえる」
「っくそっ」
先ほどからひたすら聖恒を遮ろうと邪魔だった手は、今聖恒が言ったせいか恵自身の顔を覆うのに使ってきた。
「お願い……嫌がらないで……。無理やりはしたくない……勝手なこと言ってんのはわかってる、けど……お願い、めぐちゃん……俺とイきたいって思って?」
「馬鹿! 俺だってきよが好きなんだ、したいに決まってるだろ……でもきよは未成年なのに……くそ……もう……っ」
手で顔を覆いながら言う恵の様子に、ますます申し訳なさを覚えつつも愛しさが湧く。
「好きだよ……好き……」
足を持っていた手を一旦離すと自分のを取り出した。聖恒は恵のと一緒にして持つ。とても熱かった。もちろん、部屋にも熱気が籠っている。このままだと熱中症か恵への思いが高まり過ぎてか、どちらかで倒れてしまうかもしれない。
「ぅ、あ……」
「熱いね……めぐちゃんのが俺のと一緒になってるの、めぐちゃんも感じる……? ごめんね、凄い気持ちいい……っ、めぐちゃんも気持ち、いい……? は……、めぐちゃん……、好き……かわいい……」
「くそ、俺だってきよが好きだよ……! もう……、くそ……っ、気持ち、いいよ……っ」
恵が聖恒を抱き寄せてくる。心臓が止まるかと思った。人工呼吸をしてもらうかのように聖恒は恵の唇へ吸いついた。
「っは、ぁ……、好き……、好き、めぐちゃん……これ、ヤバい、ね……めぐちゃんのと一緒に擦れ合って……、ヤバ過ぎて俺、も……イきそ……」
汗の匂いと恵自身の匂いにクラクラする。卑猥な水音が時折聞こえた。恵と聖恒のものを一緒に持っていると亀頭同士が擦れ合い、熱が伝わりあってたまらなかった。
「俺、も……、も……、無理……っ、ぁ、は……っ、くっ」
先ほどまで聞かされていた「無理」と違う今の「無理」はとても嬉しく聞こえた。
「俺も、俺も、もう、イっちゃい、そうだよ……、めぐちゃ、っ、あっ、あ……っ」
恵がビクリと体を震わせると同時にそこもふるりと震えた後、達してきた。それにつられるかのように、聖恒も激しい絶頂感を覚え、白濁をほとばしらせた。
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