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シキとミヒロ
7話
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家に帰ってきた俺はとりあえずシャワーを浴び、髪を乾かしてからソファーに突っ伏していた。
もう遅い時間だが、美味しいエスプレッソを作って帰りに寄ったコンビニで買ったサンドイッチを食べてそれからカット特集のチェックしようと思っていた雑誌を数冊見て、それから……。
そんなことを思うのだがすぐにそれは脳内の脇にやられ、ひたすら同じことがぐるぐると回って来る。
俺、店の女の子にヤキモチ妬いちゃってたよ……? 可愛い女の子に髪触られていいなあ、とかじゃなくて、俺の海優くんの髪に触れるなんて、それも楽しそうに話すなんてとかおかしな方向にヤキモチ妬いちゃってたよ? しかも海優くんが浜吉さんにはにかんでた。
俺にそんな顔、しないよね……?
そして俺が堪えているのは、そういう風に考える俺がどういうことなんだってことだ。いくら気に入っているからとはいえ、どう考えてもそんなの、男子高校生に対して思うわけがないだろ。
だいたい俺は女の子が好きなんだ。かわいくて、色っぽくて、柔らかくて。自分勝手ですぐ被害者っぽく考えてしまうとこだってかわいいと思う。
海優くんは男の子だ。ああでも待って。海優くん、イケメンでクールで男前だけどあれでいて凄くかわいい。ところどころの反応が。
それに堪えている顔なんて俺にもっと甚振ってくれって言っているようなものだ。とてもある意味色っぽい。きっとさらに触れたらもっと色っぽいところが見られるかもしれない。
男の子だから体はどう考えても柔らかくないけれども、あれだ、頭皮は柔らかい。頭皮が柔らかいとか普段からちゃんと手入れをしているからだ。そんなの俺の好みに決まってるじゃないか。もちろんむくんで柔らかいとかそういうのではない。むくみで柔らかいのはダメ。抜け毛が心配になる……っていうかそれは今関係ない。
とりあえず海優くんはかわいくて色っぽくて柔らかいとも言える。
……あれ。
俺はなにを自分に弁解しているのか。弁解したいのか。
こうなったらあれだ。思いきって海優くんで抜いてみるとか。
と言っても特にネタも……と思った俺の脳裏に少し前に卓也さんと飲みに行った時に過った海優くんが浮かんだ。お酒と生クリームがカクテルされた飲み物でトロリと濡れた海優くん。
どうしてくれよう。未成年ってことはちょっと忘れてとりあえず俺が飲ませてあげてもいい。職場の椅子に座らせ、倒して……。口うつしじゃなくて、グラスから滴らせたのを口に含ませたい。自由に好きなように飲めなくて苦しそうにして、時折こぼれる感じがいい。そして海優くんの服を乱して体にも垂らして舐めてあげたい。見たことはないけれど、男の子だしきっと小さな乳首だろう。そこにお酒を垂らしてゆっくりと舌を這わせる。
さすがに彼のもの自身には垂らせられないけれども、俺の口に含んだまま彼のものを含むのはありかもしれない。実際はわからないけれども想像でなら余裕であれを含めそうだった。
昔海外でそういえばタンポンに酒を染み込ませて突っ込むとかなかっただろうか。酒を含んだ俺の口であれを刺激させたら海優くん、凄く酔っちゃうだろうな。酔った海優くん、きっと凄くかわいいだろうな。
後ろって本当に使えるのだろうか。でも想像の中だと海優くんのなら指だって舌だって入れられそうだと俺は思えた。
そこもアルコールを含んだ俺の舌が入ったら海優くん、どうにかなっちゃわないかな……。見てみたいな。
男の経験はさすがにないのでどれくらいで広がってくれるのかわからないけれども、きっと凄く締まりそうな気がする。堪らないな。彼も俺ので気持ちよくなってもらえたら最高だろうな。
気持ちよくなったら、いつもシャンプーの時にするような表情になるのだろうか。それとも、もっと堪らない表情を見せてくれる?
なんだこれ、普通にクるんだけれども。
とりあえず海優くんが見せてくれるであろう表情や反応を考えるだけでもイけそうな気がした。いい歳してなにやってんだと少し思うが、最近女の子ともする機会がなかったし、一人でする気分でもなかったから溜まっていたのかもしれない。俺は簡単に海優くんで達した。
自分の手にある精液を見ると少々むなしい気分にもなったが、想像での海優くんはかなり美味しかった。
もちろん実際の彼に酒を勧める気は全くない。だが快楽を堪える海優くんは凄く見たいと思った。
俺、だめだ。まさかと思っていたが、そのまさかだった。普通に、海優くん好きだわ。
手を洗いながら微妙な顔になる。学生がバカやって男同士でふざけてヌき合うのとは違う。
俺はもう二十五なんですけど。
いやでも歳は関係ない。ふざけて遊びたいっていうのではなく、普通に好きだと、自分の気持ちが言っている。甚振ったり弄ったり、堪えさせたりして楽しみたいというのは俺の性癖上どうしようもないけれども、ちゃんと愛しく思えている。だからこそ、浜吉さんと話しながらはにかんだような表情を見せていた海優くんのことを思うともやもやするのだ。
俺に向けて欲しい。俺に対してそんな表情を見せて欲しい、と。
堪えるような表情も見たいけれども、普通に楽しそうだったり嬉しそうな表情もすごく見たい。もちろんそれらも全部俺に向けて欲しい。前に初めて笑いかけてくれた時も実際妙に嬉しかった。
多分前から好きだったのかもしれない。男を好きになったことはないし、ある意味不毛な気もする。だけれども損得で好きになるものじゃない。こればかりは俺もどうしようもない。
久しぶりに誰かを好きだと実感して、俺はだが喜んでいいのかため息をつけばいいのかわからなかった。
とりあえずなるようになれ、だ。ただ、好きなら不毛であろうがなんであろうがどうにかしたいと思うものだ。月に二回しか、それも数時間しか会うことのない従業員とお客様の関係。そこから少しでも進めたい。
海優くん、男子校って言ってたよね。だったら男慣れとか、してないだろうか。
いやでも本人は興味なさそうだった。俺もそもそもそうだったのだが。
むしろ身近に多いせいで自分だけは絶対嫌だとか思っていたらどうしよう。
「……はー。なにこれ。この歳になってどうしようもないって恋に悩むとか思わなかったんだけど」
俺は口に出してため息をついた。大抵向こうから来ることが多かったし、正直あまり恋愛で苦労したことはない。付き合うのが得意な分、別れるのも得意だから困ったことになったのも、運もあるが今までなかった。
ここで自分がもっと一途でかわいい性格だったならまだ気持ちも伝えやすかったのだろうか。別に俺は自分がSだと思ったことはないが、確かに少々まっすぐではない性癖だとは自覚している。
海優くんを甚振ったり泣かせたりしたい。
でも普通にかわいがり、幸せそうな笑顔も見たい。
相手が高校生であることには特になんの悩みもない。それに海優くん、その辺の高校生より大人っぽいしね。男であるというのも、割り切ったら俺自身に関しては悩むことでもなかった。抜ける時点で、ああ、いける、と思ったしな。
だから俺自身は本当になんの問題もない。あるのは海優くんが受け入れてくれない可能性。これだけは大いにありそうだった。
もう遅い時間だが、美味しいエスプレッソを作って帰りに寄ったコンビニで買ったサンドイッチを食べてそれからカット特集のチェックしようと思っていた雑誌を数冊見て、それから……。
そんなことを思うのだがすぐにそれは脳内の脇にやられ、ひたすら同じことがぐるぐると回って来る。
俺、店の女の子にヤキモチ妬いちゃってたよ……? 可愛い女の子に髪触られていいなあ、とかじゃなくて、俺の海優くんの髪に触れるなんて、それも楽しそうに話すなんてとかおかしな方向にヤキモチ妬いちゃってたよ? しかも海優くんが浜吉さんにはにかんでた。
俺にそんな顔、しないよね……?
そして俺が堪えているのは、そういう風に考える俺がどういうことなんだってことだ。いくら気に入っているからとはいえ、どう考えてもそんなの、男子高校生に対して思うわけがないだろ。
だいたい俺は女の子が好きなんだ。かわいくて、色っぽくて、柔らかくて。自分勝手ですぐ被害者っぽく考えてしまうとこだってかわいいと思う。
海優くんは男の子だ。ああでも待って。海優くん、イケメンでクールで男前だけどあれでいて凄くかわいい。ところどころの反応が。
それに堪えている顔なんて俺にもっと甚振ってくれって言っているようなものだ。とてもある意味色っぽい。きっとさらに触れたらもっと色っぽいところが見られるかもしれない。
男の子だから体はどう考えても柔らかくないけれども、あれだ、頭皮は柔らかい。頭皮が柔らかいとか普段からちゃんと手入れをしているからだ。そんなの俺の好みに決まってるじゃないか。もちろんむくんで柔らかいとかそういうのではない。むくみで柔らかいのはダメ。抜け毛が心配になる……っていうかそれは今関係ない。
とりあえず海優くんはかわいくて色っぽくて柔らかいとも言える。
……あれ。
俺はなにを自分に弁解しているのか。弁解したいのか。
こうなったらあれだ。思いきって海優くんで抜いてみるとか。
と言っても特にネタも……と思った俺の脳裏に少し前に卓也さんと飲みに行った時に過った海優くんが浮かんだ。お酒と生クリームがカクテルされた飲み物でトロリと濡れた海優くん。
どうしてくれよう。未成年ってことはちょっと忘れてとりあえず俺が飲ませてあげてもいい。職場の椅子に座らせ、倒して……。口うつしじゃなくて、グラスから滴らせたのを口に含ませたい。自由に好きなように飲めなくて苦しそうにして、時折こぼれる感じがいい。そして海優くんの服を乱して体にも垂らして舐めてあげたい。見たことはないけれど、男の子だしきっと小さな乳首だろう。そこにお酒を垂らしてゆっくりと舌を這わせる。
さすがに彼のもの自身には垂らせられないけれども、俺の口に含んだまま彼のものを含むのはありかもしれない。実際はわからないけれども想像でなら余裕であれを含めそうだった。
昔海外でそういえばタンポンに酒を染み込ませて突っ込むとかなかっただろうか。酒を含んだ俺の口であれを刺激させたら海優くん、凄く酔っちゃうだろうな。酔った海優くん、きっと凄くかわいいだろうな。
後ろって本当に使えるのだろうか。でも想像の中だと海優くんのなら指だって舌だって入れられそうだと俺は思えた。
そこもアルコールを含んだ俺の舌が入ったら海優くん、どうにかなっちゃわないかな……。見てみたいな。
男の経験はさすがにないのでどれくらいで広がってくれるのかわからないけれども、きっと凄く締まりそうな気がする。堪らないな。彼も俺ので気持ちよくなってもらえたら最高だろうな。
気持ちよくなったら、いつもシャンプーの時にするような表情になるのだろうか。それとも、もっと堪らない表情を見せてくれる?
なんだこれ、普通にクるんだけれども。
とりあえず海優くんが見せてくれるであろう表情や反応を考えるだけでもイけそうな気がした。いい歳してなにやってんだと少し思うが、最近女の子ともする機会がなかったし、一人でする気分でもなかったから溜まっていたのかもしれない。俺は簡単に海優くんで達した。
自分の手にある精液を見ると少々むなしい気分にもなったが、想像での海優くんはかなり美味しかった。
もちろん実際の彼に酒を勧める気は全くない。だが快楽を堪える海優くんは凄く見たいと思った。
俺、だめだ。まさかと思っていたが、そのまさかだった。普通に、海優くん好きだわ。
手を洗いながら微妙な顔になる。学生がバカやって男同士でふざけてヌき合うのとは違う。
俺はもう二十五なんですけど。
いやでも歳は関係ない。ふざけて遊びたいっていうのではなく、普通に好きだと、自分の気持ちが言っている。甚振ったり弄ったり、堪えさせたりして楽しみたいというのは俺の性癖上どうしようもないけれども、ちゃんと愛しく思えている。だからこそ、浜吉さんと話しながらはにかんだような表情を見せていた海優くんのことを思うともやもやするのだ。
俺に向けて欲しい。俺に対してそんな表情を見せて欲しい、と。
堪えるような表情も見たいけれども、普通に楽しそうだったり嬉しそうな表情もすごく見たい。もちろんそれらも全部俺に向けて欲しい。前に初めて笑いかけてくれた時も実際妙に嬉しかった。
多分前から好きだったのかもしれない。男を好きになったことはないし、ある意味不毛な気もする。だけれども損得で好きになるものじゃない。こればかりは俺もどうしようもない。
久しぶりに誰かを好きだと実感して、俺はだが喜んでいいのかため息をつけばいいのかわからなかった。
とりあえずなるようになれ、だ。ただ、好きなら不毛であろうがなんであろうがどうにかしたいと思うものだ。月に二回しか、それも数時間しか会うことのない従業員とお客様の関係。そこから少しでも進めたい。
海優くん、男子校って言ってたよね。だったら男慣れとか、してないだろうか。
いやでも本人は興味なさそうだった。俺もそもそもそうだったのだが。
むしろ身近に多いせいで自分だけは絶対嫌だとか思っていたらどうしよう。
「……はー。なにこれ。この歳になってどうしようもないって恋に悩むとか思わなかったんだけど」
俺は口に出してため息をついた。大抵向こうから来ることが多かったし、正直あまり恋愛で苦労したことはない。付き合うのが得意な分、別れるのも得意だから困ったことになったのも、運もあるが今までなかった。
ここで自分がもっと一途でかわいい性格だったならまだ気持ちも伝えやすかったのだろうか。別に俺は自分がSだと思ったことはないが、確かに少々まっすぐではない性癖だとは自覚している。
海優くんを甚振ったり泣かせたりしたい。
でも普通にかわいがり、幸せそうな笑顔も見たい。
相手が高校生であることには特になんの悩みもない。それに海優くん、その辺の高校生より大人っぽいしね。男であるというのも、割り切ったら俺自身に関しては悩むことでもなかった。抜ける時点で、ああ、いける、と思ったしな。
だから俺自身は本当になんの問題もない。あるのは海優くんが受け入れてくれない可能性。これだけは大いにありそうだった。
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