【高校生×OL】スターマインを咲かせて

紅茶風味

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1話-4

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***

 学童クラブに通う生活を始めてから、一週間が経とうとしていた。はじめはどうってことないと高を括っていたけれど、こうして連日過ごしてみると、やはりそれなりに疲れる。

 定時で上がって家でのんびりしていた今までと比べれば疲れるのは当然だ。それなのに、いつものようにテレビを見て夜更かしをし、だらけた生活を送っていたのだから自業自得かもしれない。

 金曜日、いつものように定時になると帰り支度を始めた。ひとまず今日で一週間が終わる。また来週の月曜からお迎えはあるけれど、土日はゆっくりできる。少し心が軽くなるのを感じながらパソコンを操作する。電源マークをクリックする寸前、突然マウスを持つ手をがっつりと掴まれた。

「わっ、なに」
「宮丘ぁ」
「えー……、なんですか……」

 情けない声を出しながら私の手に縋りついているのは、隣のデスクにいる飯塚さんだ。年上の男性とは思えないほど仕事の詰めが甘く、会社での態度も甘く、こうしていつも泣きつかれている。私も大して仕事が出来るわけではないけれど、この人は度を越して酷い。

「お願い手伝って……!」
「すみません、用事があるんです」
「駄目なんだよ、今日中に提出しなきゃいけないんだよ」
「えぇ……」

 どうして今日中に提出しなければいけない仕事を、定時になってから手伝ってくれなんて言うのだろうか。もっと早く言ってくれればいいのに。そう思いながらも、時計を見てぐっと言葉を飲み込んだ。少しなら、大丈夫かな。

「三十分だけなら」
「ありがとう!」
「ちょっと電話してきます」
「ありがとう!」

 携帯電話を持って席を離れ、廊下に出た。学童クラブに電話をすると、すぐに職員の人が出る。お迎え時間は十九時までだ。三十分後の十八時に出たとしても、充分間に合う。ただ、いつも早い時間に行っていたから、それよりも確実に遅くなってしまう。そう伝えると、「大丈夫ですよ」と優しい声音で返ってきた。 

 通話を終えて席に戻った。そこには大量の書類を二等分にしている飯塚さんの姿があって、私を見るやいなや、誤魔化すような笑みを浮かべ、分厚い方の束を私のデスクにそっと置いた。

 結局、なんだかんだで引き止められてしまい、十八時半頃にようやく会社を飛び出した。急いで電車に乗り、全速力で学童に向かい、到着した頃には十九時を周ろうとしていた。

「すみません……っ、遅くなりました……!」

 息を切らし、汗を垂らしながら言う私に、職員の女性が目を丸くした。

「そんなに急がなくても、大丈夫ですよ」
「でも、時間が」
「お仕事なのは分かってますから。それに、さっきちょうど悠希くん寝ちゃって」
「え」
「ちょっと待っててくださいね」

 奥の部屋へと向かっていく背中を見ながら、上がった息を整えた。いつもは子供の声でいっぱいの館内も、この時間になると静まり返っている。とっくにお迎えは済んでいるのだろう。友達もいなくなり、やることもなく、待ち疲れて寝てしまっても仕方がない。

 しばらく玄関で待ち、汗が引いてきたころ、ようやく職員が戻ってきた。先ほどの女性だけではなく、例の青年、篠原くんもいる。コートを着込み、前になにやら大きな荷物を抱えている。そう思ったのは一瞬で、すぐにそれが悠希くんだと気づいた。

「お待たせしました。準備に手間取っちゃって」

 抱きかかえられている悠希くんを見た。穏やかな顔で眠っているが、その目がなんだか赤い気がする。

「もしかして、泣いちゃいました?」

 私が聞くと、女性が少し眉を下げて笑顔を見せた。

「夕方くらいからちょっと不機嫌になっちゃって、お迎えが遅くなるって聞いて、本格的にスイッチが切れちゃったみたいですね」
「スイッチ?」
「たぶん、お母さんが恋しくなっちゃったんじゃないかな」

 真希ちゃんが出張に出かけてから一週間弱だ。最初の数日はなんとも思っていなくても、だんだんと寂しさが生まれてくる。小学生になったといっても、まだ小さいのだ。

 幼い顔を見つめていると、すっと離れ、篠原くんが下駄箱のほうへと歩き出した。職員用と思われる棚からスニーカーを取り出し、悠希くんを抱えたまま器用に履き替えている。私の不思議そうな視線に気づいたのか、女性が言った。

「家まで送っていきます」
「えっ!」

 思わず大声を上げてしまった。し、と咎めるような声がし、振り向くと篠原くんが人差し指を立てて私を見ていた。すでに靴は履き終わっている。

「起こしたら可哀想だろ」

 その言葉に、女性がわざとらしく咳払いをする。

「あ、可哀想、ですよ」

 言い直し、ご機嫌を窺うかのように女性を見た。薄々感じてはいたけれど、どうやら敬語を使うのに慣れていないらしい。気づいて訂正はするので、努力は見える。

「彼もちょうど帰るところだったんです。気にしないでください」
「すみません、ありがとうございます」

 正直、寝ている悠希くんを担いで帰る自信もないし、タクシー代もない。とても助かる。無理やり起こして帰ることもできるが、彼の言うとおり可哀想だ。起こすなら、家に着いて、お父さんが傍にいる状態の方がいいだろう。

 女性に深く頭を下げてお礼を言い、篠原くんと共に学童を出た。暗い空の下に立つと、汗をかいていたせいか妙に冷えて身体が震えた。

「どっちですか?」

 悠希くんを抱えたまま、篠原くんが言った。言葉の意味が分からずに呆け、すぐに道のことだと気づいた。私が案内しなければいけないのに、呑気に空を見上げて立ち止まってしまっていた。

「こっち、こっちです」

 慌てて歩き出すと、ヒールが地面をこすれて鈍い音が鳴った。さして高さは無いけれど、静かな夜道には響く。隣をついてくる足音が、それに倣うように小さく、重く、地面を踏んだ。

「……あの、ご迷惑をおかけしてごめんなさい」

 横を歩いたまま、隣を少し見上げて言った。

「べつに迷惑じゃないです」
「でも、時間かかっちゃうし。重いだろうし」

 言いながら、軽い荷物でも持つかのように片手で抱えていることに気付いた。もう片方の手はどうしたのだと思えば、携帯電話をいじっている。何かを確認したのか、すぐにポケットにしまう。綺麗な顔に似合わず、意外と力持ちなようだ。

「身体鍛えてるんですか?」
「え、なんで」
「軽々と抱えてるように見えるので」
「はぁ……、まぁ、こういうことあるから鍛えろって言われて、筋トレはしてるけど」

 そう言ったかと思えば、はっと何かに気付いたように顔を崩し、「してます、けど」と言い直した。

「敬語苦手なんですね」
「すみません……、慣れてなくて」
「すぐ慣れますよ」
「いや、いつもはもっとちゃんと使えるんですけど……。宮丘さん、他の保護者の人たちより若いから、なんか油断しちゃって」

 じっと見下ろしてそう言われ、なんと答えたらいいものか迷った。私だって、つい二年前までは大学生だった。彼が何年生なのかは知らないけれど、それほど歳の差は無いだろう。油断するのも分かる気がする。そう思いながらも、心の中に少し、いたずら心が芽生える。

「悠希くんのお母さんだと思われてたみたいですけど」

 それは初めて会った数日前のことだ。勘違いをされたせいで、思い切り睨まれて乱暴な言葉を吐かれた。母親と思われていたことに関しては、少し気になった程度で特別ショックを受けたわけではない。だから、これはただの冗談だ。

 しかし、私の言葉を聞いた途端、篠原くんが足を止めた。

「あーっ、あれ、やっぱり……、ごめんなさい!」

 頭を下げる勢いで言うけれど、悠希くんを抱えているせいで出来ないのか、少し前方に頭をもたげた。それよりも声が大きくて起こしてしまうのではないかとハラハラする。先ほど彼がしたのと同じように人差し指を口元に当てて見せれば、慌ててその寝顔を覗き込んだ。

 起きる気配はなく、ほっと息を吐く。

「失礼だった……でした、よね。すみません、俺、あの後気づいて、でも掘り返すのもなんだし」

 再び隣を歩く篠原くんは饒舌だ。静かでクールなイメージがあったけれど、こうして話していると段々と柔らかさが見えてくる。これが素なのかもしれない。

「冗談です。気にしてません」

 笑顔を見せて言えば、ふい、と顔を逸らされてしまった。怒らせてしまったか、と少し焦るも、「よかった」と小さく漏れる声が聞こえてきて、今度は噴き出して笑ってしまった。

 それからしばらく会話が無くなり、耐えられなくなった私が適当な話をふり、興味の無さそうな声が返ってきて、再び沈黙が流れ、そんなことを繰り返しているうちに家に着いた。四倉家の電気はまだ付いておらず、家主の不在を告げている。

 ドアを開けて中へ促すと、篠原くんが「おじゃまします」と少し頭を下げて入っていった。その肩で悠希くんの頭がわずかに動いた。

「お、悠希起きた?」

 篠原くんが気づき、首を傾げて言う。ドアを閉め、鍵を掛けながら二人の会話に耳を傾ける。

「あおちゃんだ」
「そうだよ」
「……ここ、悠希の家だよ?」
「お前寝ちゃったからな、俺が運んでやったの」

 悠希くんに、再び泣き出す様子は見られない。落ち着いた声音を聞き、大丈夫だろうと安心して玄関の電気を付けた。振り向いて見れば、寝起きのせいか眩しさに目をぎゅっと閉じていた。その目が開き、私を見て「はなちゃん」と言う。

「ちょっと待っててください」

 二人を置いて家の中に入った。ここでさよならというのも申し訳ないし、せめて何かお礼になるようなものを渡したいと思った。リビングに入り、さらにキッチンに入って戸棚を漁る。

 人の家の棚を勝手に漁っておいてなんだけれど、ろくなものがない。封の開いたお菓子やビールしか目につかず、更に違う戸棚を開けて奥を漁る。お中元の残りかと思われる缶ジュースが数本出てきた。賞味期限を確認し、もうこれでいいやと二本手に取ってキッチンを出た。

 ジュースなんて飲むかな、でも、ビールを渡すよりかはマシだ。未成年という可能性もあるのだし。

 足早に戻ると、二人が玄関に腰を下ろして話していた。篠原くんの背中がこちらに向いていて、顔が見えない。

「あれやって。あれやったら帰ってもいいよ」
「帰っていいって、お前なぁ……」

 悠希くんが何かを催促している。きっとまだ一緒にいたいのだ。

「一回しかやらないからな。ちゃんと見てろよ」
「うん」

 篠原くんが俯き、両手で何かをしている。気になって近づいた。手元を覗き込んでみるも、背中が邪魔でよく見えない。次の瞬間、二人の顔が同時に上を向いた。何かを目で追っているのだと思い凝視すれば、小さなキラキラとした光が上へと昇っていくのが見えた。

 パン、と子気味良い音が鳴った。小さかった光が無数に増え、綺麗な花模様を描くように散らばっていく。黄色やピンク色、青色、様々な色の光の粒が、煌めいて揺れ、儚く散り、それを見ている間に次の花が咲く。まるで小さな花火だ。

「す、ごい……」

 思わず声が漏れた。気分が一気に高揚していく。

「すごい! 綺麗! すごい!」
「え……っ」

 私の声に驚いたのか、篠原くんが弾かれるように振り向いた。ようやくその手元が見え、言葉を失う。何もなかった。ただ手のひらを上に向けているだけで、そこに何も持っていなかったのだ。

「なんで!? どうやってやったの、すごい!」
「あ、いや、えっと……」

 近づいてしゃがみ込み、その手を掴んだ。大きく無骨な手は、至って普通な男の子の手だ。何か仕掛けがあるわけでもないし、花火を出せるようなものを隠し持っているわけでもない。わけが分からずに篠原くんの顔を見れば、手を乱暴に離されてしまった。

「べつに……っ、ただの手品だよ」
「種と仕掛けは」
「無い」
「嘘だぁ」

 悠希くんが隣でぴょんぴょんと跳ねている。花火の残り火のような光が僅かに宙に残り、それに触れようと必死で手を伸ばしていた。

「もう一回見たい。ね、悠希くん」
「うん、見たい!」

 期待の眼差しを二人して向ければ、う、と気圧されるように顔をしかめ、そっぽを向いた。

「駄目」
「えーなんで」
「一回って言っただろ」
「私には言ってないよ」
「あんたはもっと駄目」
「なんで!」
「……大人だから」

 意味が分からない。まぁ、子供の相手をする為に覚えた手品なのかもしれないけれど、だからといって大人には見せないだなんてケチだ。

「俺もう帰るよ。父親、もうすぐ帰ってくるんだろ」

 半ば逃げるかのように、そう言って立ち上がった。腕時計を見れば、たしかにそろそろ帰宅する時間だ。尚もせがむ悠希くんに、篠原くんが頭を撫でて諭し、笑顔を向ける。あぁ、笑うんだな、とぼんやりと思った。そりゃ笑う。当たり前だ。不思議だと感じたのは、私に向けられたことがないからだろう。

「あ、そうだ。これ」

 そうだったと思い出し、床に放り投げていた缶ジュースを二つ手に取った。両手にそれぞれ持って差し出すと、目を丸くしながらもそれを受け取る。

「大した物じゃなくて申し訳ないんですけど、今日のお礼です」
「リンゴジュース……」
「嫌いですか? 他のが良かったら持ってきますよ」
「いや、ぜんぜん。むしろ好き」

 ほんの僅かに表情が柔らかくなった。笑顔になっている。下を向いているのが惜しくて覗きこもうとすれば、はっと気づいたように顔を上げ、「じゃなくて、ありがとうございます」と真顔で言った。

「惜しいなぁ」
「なんですか」
「なんでもないです」

 篠原くんが帰り、ほどなくして旦那さんが帰宅した。まだ夕飯を食べていなかったことに驚いていたので、事情を説明し、私は先に帰ることにした。母親がいない夕食時、関係ない私がいては更に悠希くんの不安を煽ってしまうことになりかねない。

 駅に向かって歩きながら、今日一日を思い出す。帰り際に仕事を頼まれ、そこから怒涛の時間を過ごした。週の終わりということもあって疲労が溜まっている。早く帰ってゆっくりしよう。

 空を見上げれば、黒色の中に小さく光る星が一つだけ見えた。先ほどの花火が重なって蘇り、まるでそこにあるかのようにキラキラと輝いていた。

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