古の武器を強奪するため、他国へ潜入いたします〜やる気は、どこかに置いて来ました(笑)〜

いく

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(計画通りだ、な)


田村は無防備に後姿をさらす赤塚を見て笑った。


当初の予定より少し狂ったところもあったが、その辺は許容範囲だ。
これから得られるであろう地位を思い描いて、田村は舌なめずりをした。


ガチャリと装填される音が、訓練場に響く。



田村に狙われているとも知らずに赤塚は気にする素振りも見せず、ただ出口を目指して進んでいる。

田村は銃を構えた。

殺傷能力のないゴム弾などではない、実弾が装填されている。

いつもヘラヘラと自分の前にいる赤塚のことを、田村はずっと目の敵にしてきた。

それに赤塚さえいなければ、この軍において三本の指に入れる。

隙あらば赤塚をナンバー3の座から引き摺り下ろそうと日々努力をしている田村からすれば、今が絶好のチャンス。

わざわざ負けるフリまでして得たこの好機を、逃すわけにはいかない。

すっと息を吐き、田村は狙いを赤塚に定めた。


「悪く思うなよ、赤塚」


そう小さく呟き、引き金に指をかける。


ズドンッ!!!


大きな発砲音が第十三訓練場に響いた。


弾丸は腹部に命中。その場でビクッと身体を痙攣させ、少量の胃液を吐き出して倒れた。


銃口から白い煙が上がっている。


撃った本人はにっと歯を見せて笑った。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

赤塚は、田村が担架で情けなく運ばれていくのを無表情に見送った。

横では金村が歯をみせて笑っている。


「無事でよかったな」


「佐々木さんが言ってたのはこのことだったみたいですね」
 
赤塚は訓練直前の佐々木さんの言葉を思い出して、納得した。

あの時点で田村が何をする気なのかわかっていたのだろう。

あえてそこで忠告程度にとどめたのはどう対処するかを観察するため。

きっとまたどこかでモニターを確認していたことだろう。


「まったく、監督官が何で気づかねえんだよ。
ありゃレッドカード級の反則だぜ?」


金村が口を尖らせ、そうぼやいた。


「ただの監督官ですからね。
まさか田村が実弾を持ち込んでいるとは思ってもみなかったんでしょう。
何発撃ったかも見てませんし」

ゴム弾を支給された数以上に持ち込み、実弾までも隠し持っていた田村にある意味感嘆する。

よくもまぁたかが訓練で、ここまで力を入れることができるものだ。
赤塚には到底理解も真似も出来ない芸当だ。


「そういや俺があいつよりも前に撃たなかったら……赤塚、お前危なかったんじゃねえ?」


「そうですね、痛いじゃ済まなかったでしょうね」


「……ねらってたな」


「多少。面倒な任務が控えていたので、休暇が欲しいなーと」


赤塚はわかっちゃいましたかと言わんばかりに、舌を出してみせた。

ただ、痛い思いしてまで休暇をとりたいわけじゃないから、やっぱり撃たれなくて良かったと付け加えて。
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