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初めての旅 〜ダグスク〜
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見事にランク上げの目標を達成したヒューゴと双子は大いに喜び。
評価を受けたナギも誇らしげにイオリにカードを見せた。
「おめでとう。いつもありがとう。」
イオリに抱きしめられてナギは嬉しそうに頷いた。
「ナギとニナがいるから、みんな戦闘後に穏やかに過ごせるんだ。」
イオリは腰バックからボーロを出すと、まだ冒険者ではないニナに一つ口に入れてやった。
「みんなはご褒美を貰えたからね。
ニナにもご褒美だ。
いつも、ありがとう。」
ニッコリとしたニナはイオリに抱きつき嬉しそうに揺れていた。
「「いつも、ありがとう!!」」
双子もイオリに習ってかナギとニナを抱きしめ、ゼンとアウラもペロペロと2人を舐めていた。
子供達の笑い声に包まれた部屋の中でソフィアンヌとブルック、ヒューゴは一連の光景を見て微笑んだ。
「これが、ポーレット公爵家が愛する青年ね・・・。」
「小僧の人徳だろうな。
良い奴だとしても、最上級貴族が愛情をかけるなんて誰にも真似できることではないぞ。」
「イオリは・・・。人の心を救うんです。
本人は意識してないけど、ドロドロした不安や怒りを霧を晴らすように支えてくれる。
ただ、助けるのではなくて一緒に行こうと言ってくれる。
イオリ達といると不思議と前より笑っているんです。俺・・・。
表情がなかった妹が口を開けて笑っている。
だから・・・。心配です。」
ヒューゴの不安が手に取るようにわかるソフィアンヌ達はヒューゴの肩を叩いた。
「誰かがイオリを狙っている。
それとも利用しているということでしょう?
少なくとも、この街ではそうはさせないわ。
既に、ミケルセン伯爵がSランク冒険者の名を利用しようとしたと噂になっているわ。
冒険者達はカンカンよ。」
「冒険者は自由の象徴。
専属になるのは名誉だが利用されるのはプライドを踏みにじる行為だ。
しかもSランクにそれをしたとなれば、どの冒険者もミケルセン伯爵からの依頼を受ける事はないだろう。
どんなに、気にいらない相手だろうがSランクには敬意を・・・。
俺らはそれを譲る事が出来ない。」
ソフィアンヌとブルックの言葉にヒューゴは深く頷いた。
大人達の会話が聞こえたのだろう。
心配そうに目尻をさげるゼンにヒューゴは頭を撫でてやった。
「大丈夫。家族は俺が守るよ。
イオリは簡単にやられはしないし、ゼンもいるだろ?」
ゼンは頷くと子供達と戯れるイオリを見つめた。
「じゃぁ、お世話になりました。
レベル上げも出来たし、報酬も頂きました。
解体はご連絡待ってます。
今日は、他にも行くところがあるので失礼しますね。」
ソフィアンヌ達に礼を言うとギルマスの部屋を出ようとしたイオリに声が掛かった。
「この街でも、依頼の1つやってくれると嬉しいわ。
それに、旅に出ていた息子達が近々帰ってくるの。
紹介させてね。」
「ソフィアンヌさんとレイナードさんの息子さんなら喜んで。」
「俺の息子も一緒だ。
お前!ビルデの店に行けよ!」
ブルックのゴリ押しに笑うイオリは手を振ってギルドから出て行った。
イオリが出て行った冒険者ギルドでは噂が流れた。
_______
外から来たSランクは、若い男だという。
“黒狼”
黒髪に一つの目がサファイヤのように綺麗な青色。
Sランクを利用した貴族がいた。
名を騙った冒険者がいた。
その目に睨まれれば散るのも早い・・・。
悪事がバレて今は何処にいるのやら。
Sランクはただの強者ではない。
認められた勇逸だ。
冒険者をバカにしたものの末路は誰にもわからない。
________
評価を受けたナギも誇らしげにイオリにカードを見せた。
「おめでとう。いつもありがとう。」
イオリに抱きしめられてナギは嬉しそうに頷いた。
「ナギとニナがいるから、みんな戦闘後に穏やかに過ごせるんだ。」
イオリは腰バックからボーロを出すと、まだ冒険者ではないニナに一つ口に入れてやった。
「みんなはご褒美を貰えたからね。
ニナにもご褒美だ。
いつも、ありがとう。」
ニッコリとしたニナはイオリに抱きつき嬉しそうに揺れていた。
「「いつも、ありがとう!!」」
双子もイオリに習ってかナギとニナを抱きしめ、ゼンとアウラもペロペロと2人を舐めていた。
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「これが、ポーレット公爵家が愛する青年ね・・・。」
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「イオリは・・・。人の心を救うんです。
本人は意識してないけど、ドロドロした不安や怒りを霧を晴らすように支えてくれる。
ただ、助けるのではなくて一緒に行こうと言ってくれる。
イオリ達といると不思議と前より笑っているんです。俺・・・。
表情がなかった妹が口を開けて笑っている。
だから・・・。心配です。」
ヒューゴの不安が手に取るようにわかるソフィアンヌ達はヒューゴの肩を叩いた。
「誰かがイオリを狙っている。
それとも利用しているということでしょう?
少なくとも、この街ではそうはさせないわ。
既に、ミケルセン伯爵がSランク冒険者の名を利用しようとしたと噂になっているわ。
冒険者達はカンカンよ。」
「冒険者は自由の象徴。
専属になるのは名誉だが利用されるのはプライドを踏みにじる行為だ。
しかもSランクにそれをしたとなれば、どの冒険者もミケルセン伯爵からの依頼を受ける事はないだろう。
どんなに、気にいらない相手だろうがSランクには敬意を・・・。
俺らはそれを譲る事が出来ない。」
ソフィアンヌとブルックの言葉にヒューゴは深く頷いた。
大人達の会話が聞こえたのだろう。
心配そうに目尻をさげるゼンにヒューゴは頭を撫でてやった。
「大丈夫。家族は俺が守るよ。
イオリは簡単にやられはしないし、ゼンもいるだろ?」
ゼンは頷くと子供達と戯れるイオリを見つめた。
「じゃぁ、お世話になりました。
レベル上げも出来たし、報酬も頂きました。
解体はご連絡待ってます。
今日は、他にも行くところがあるので失礼しますね。」
ソフィアンヌ達に礼を言うとギルマスの部屋を出ようとしたイオリに声が掛かった。
「この街でも、依頼の1つやってくれると嬉しいわ。
それに、旅に出ていた息子達が近々帰ってくるの。
紹介させてね。」
「ソフィアンヌさんとレイナードさんの息子さんなら喜んで。」
「俺の息子も一緒だ。
お前!ビルデの店に行けよ!」
ブルックのゴリ押しに笑うイオリは手を振ってギルドから出て行った。
イオリが出て行った冒険者ギルドでは噂が流れた。
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外から来たSランクは、若い男だという。
“黒狼”
黒髪に一つの目がサファイヤのように綺麗な青色。
Sランクを利用した貴族がいた。
名を騙った冒険者がいた。
その目に睨まれれば散るのも早い・・・。
悪事がバレて今は何処にいるのやら。
Sランクはただの強者ではない。
認められた勇逸だ。
冒険者をバカにしたものの末路は誰にもわからない。
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