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新たな旅 ー王都ー
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「お爺ちゃんとお婆ちゃんはギルマスより偉いの?」
「ん?そうだな。
ナギにとってはエルノールさんってとこかな。
力の使い方を教えてくれた人って事。」
ナギがイオリにそう聞くのをミラは微笑み、ハンターは肩を落としていた。
恐らくお爺ちゃんと言われたのがショックなのだろう。
「そっか。
ギルマスは凄い人だってエルノールさんが言ってたからお爺ちゃん達はもっと凄い人なんだね。」
ニッコリ微笑むナギに結局2人は満足そうだった。
「ヒューゴだったかい?
2階で子供達に何か食べさせておやり。」
ミラの言葉にヒューゴはイオリに確認をとるように顔を向けた。
「お願いします。アウラも頼むよ。」
任せてとアウラは頷くとヒューゴの後を子供達と一緒について行った。
「さて、難しい話をしよう。
お前さんがアンティティラで捕まえた冒険者のロッタは資格を剥奪の上、ギルドの監視下におかれ牢屋にて禁固刑に処されている。
騙された事もある。数年で出てくるだろう。
しかし、一生冒険者には戻れない。これは冒険者の名を貶めた罰さ。
従魔のグリフィンとは引き離された。
無理やりだったから随分暴れたけど今は大人しくギルドの組合農家で暮らしているよ。
グリフィンは元来頭のいい子達だ。ロッタが会いに来れない理由を理解しているんだろう。
アンティティラのギルマス・ヨルマとサブマス・デュークから嘆願により殺処分は延期されている。
それでもロッタが牢から出てきたら、どうなるか分からない。
あとはコイツらの反省しながらの生き方によるね。」
「ヨルマさんとデュークさんが・・・。」
イオリは恐らく自分の気持ちを汲み取ってくれたのだと2人に感謝した。
「ダグスクで捕まったエルネだけどね。コイツはダメだ。
余罪が多いから現在も取り調べが続いているが終わり次第、犯罪奴隷に落とされる予定だ。
何よりもSランク冒険者になりすましたんだ。
アンタがどんな犯罪に巻き込まれていたかしれない。ダグスクで捕まって良かったよ。」
ミラは見ていた書類を閉じると息をつきギルマス・ハンターに目をやった。
それを見てハンターはイオリに続けた。
「そして、今回ポーレット公爵が王都へ来た原因であるタヴァロス侯爵。
それに繋がる冒険者達についてですがね。
現在、拘束の上に此方で取り調べを受けていますよ。
我々に貴族を裁く権利はありませんが冒険者達がしている事はこちらの管轄になります。
《冒険者達はポーレットにはつかず、魔の森で姿を消した》
という事になっています。
王城の申し出により引き渡す予定でいますが、今は余罪を含め尋問中です。
貴方はそれを含めてポーレット公爵の護衛を引き続き頼みます。」
「了解しました。」
2人に向けて頷くとイオリは立ち上がった。
「冒険者ギルドには各地でお世話になっています。
これからも宜しくお願いします。」
「あぁ、Sランク冒険者に世話になるのはコッチだ。
煩わしい連中もいる中、お前さんは気に入った。
いつでも遊びにおいで。」
そんなミラにイオリはクッキーを差し出した。
「俺が作ったお菓子です。
美味しいお茶のお礼にどうぞ。
紅茶に合いますよ。」
「そうかい。それは楽しみだ。」
嬉しそうに甘い香りを嗅ぐとミラは大事そうにイベントリにしまった。
「そうだ。一つ言い忘れていました。
ここは魔獣とは違う化け物達が住う王都。
化け物達を懲らしめるには簡単にやっつけても意味がありません。
頭を使いなさい。
貴方の力は理解しがたい性能だが使い方次第では貴族達を黙らせる事も出来るかもしれません。
まぁ、年老いた男が口にする戯れです。
どうするかは貴方次第。」
ニンマリするギルマス・ハンターにイオリは頭を下げ部屋をお暇した。
「さて、どうするかね。あの子は・・・。」
イオリが出て行った部屋で2人の老人が紅茶を口にしていた。
「さぁ、どうするでしょうね。
正義が正しいとされない王城の人間関係に彼の様な人が入るとどうなるか楽しそうではありませんか。
ねぇ、ミラ。」
「あーヤダヤダ。
妖怪ジジイは見た目だけじゃなくて、中身も恐ろしいこったよ。」
「よく言いますよ。
分かってるでしょ。あれは並のSランクとも違う質を持ってる・・・。
ミズガルドの姫が黒狼の尻尾を踏まなければいいですけどね。
あっ、これ本当に美味しいですね。クッキーと言いましたか?」
「ミズガルドなんて知らないよ。私は大嫌いだよ。あんな国。
およこし!
私が貰ったんだよ!」
イオリから貰ったクッキーを食べるサブマス・ミラチュラは嬉しそうに尻尾を揺らしていた。
「ん?そうだな。
ナギにとってはエルノールさんってとこかな。
力の使い方を教えてくれた人って事。」
ナギがイオリにそう聞くのをミラは微笑み、ハンターは肩を落としていた。
恐らくお爺ちゃんと言われたのがショックなのだろう。
「そっか。
ギルマスは凄い人だってエルノールさんが言ってたからお爺ちゃん達はもっと凄い人なんだね。」
ニッコリ微笑むナギに結局2人は満足そうだった。
「ヒューゴだったかい?
2階で子供達に何か食べさせておやり。」
ミラの言葉にヒューゴはイオリに確認をとるように顔を向けた。
「お願いします。アウラも頼むよ。」
任せてとアウラは頷くとヒューゴの後を子供達と一緒について行った。
「さて、難しい話をしよう。
お前さんがアンティティラで捕まえた冒険者のロッタは資格を剥奪の上、ギルドの監視下におかれ牢屋にて禁固刑に処されている。
騙された事もある。数年で出てくるだろう。
しかし、一生冒険者には戻れない。これは冒険者の名を貶めた罰さ。
従魔のグリフィンとは引き離された。
無理やりだったから随分暴れたけど今は大人しくギルドの組合農家で暮らしているよ。
グリフィンは元来頭のいい子達だ。ロッタが会いに来れない理由を理解しているんだろう。
アンティティラのギルマス・ヨルマとサブマス・デュークから嘆願により殺処分は延期されている。
それでもロッタが牢から出てきたら、どうなるか分からない。
あとはコイツらの反省しながらの生き方によるね。」
「ヨルマさんとデュークさんが・・・。」
イオリは恐らく自分の気持ちを汲み取ってくれたのだと2人に感謝した。
「ダグスクで捕まったエルネだけどね。コイツはダメだ。
余罪が多いから現在も取り調べが続いているが終わり次第、犯罪奴隷に落とされる予定だ。
何よりもSランク冒険者になりすましたんだ。
アンタがどんな犯罪に巻き込まれていたかしれない。ダグスクで捕まって良かったよ。」
ミラは見ていた書類を閉じると息をつきギルマス・ハンターに目をやった。
それを見てハンターはイオリに続けた。
「そして、今回ポーレット公爵が王都へ来た原因であるタヴァロス侯爵。
それに繋がる冒険者達についてですがね。
現在、拘束の上に此方で取り調べを受けていますよ。
我々に貴族を裁く権利はありませんが冒険者達がしている事はこちらの管轄になります。
《冒険者達はポーレットにはつかず、魔の森で姿を消した》
という事になっています。
王城の申し出により引き渡す予定でいますが、今は余罪を含め尋問中です。
貴方はそれを含めてポーレット公爵の護衛を引き続き頼みます。」
「了解しました。」
2人に向けて頷くとイオリは立ち上がった。
「冒険者ギルドには各地でお世話になっています。
これからも宜しくお願いします。」
「あぁ、Sランク冒険者に世話になるのはコッチだ。
煩わしい連中もいる中、お前さんは気に入った。
いつでも遊びにおいで。」
そんなミラにイオリはクッキーを差し出した。
「俺が作ったお菓子です。
美味しいお茶のお礼にどうぞ。
紅茶に合いますよ。」
「そうかい。それは楽しみだ。」
嬉しそうに甘い香りを嗅ぐとミラは大事そうにイベントリにしまった。
「そうだ。一つ言い忘れていました。
ここは魔獣とは違う化け物達が住う王都。
化け物達を懲らしめるには簡単にやっつけても意味がありません。
頭を使いなさい。
貴方の力は理解しがたい性能だが使い方次第では貴族達を黙らせる事も出来るかもしれません。
まぁ、年老いた男が口にする戯れです。
どうするかは貴方次第。」
ニンマリするギルマス・ハンターにイオリは頭を下げ部屋をお暇した。
「さて、どうするかね。あの子は・・・。」
イオリが出て行った部屋で2人の老人が紅茶を口にしていた。
「さぁ、どうするでしょうね。
正義が正しいとされない王城の人間関係に彼の様な人が入るとどうなるか楽しそうではありませんか。
ねぇ、ミラ。」
「あーヤダヤダ。
妖怪ジジイは見た目だけじゃなくて、中身も恐ろしいこったよ。」
「よく言いますよ。
分かってるでしょ。あれは並のSランクとも違う質を持ってる・・・。
ミズガルドの姫が黒狼の尻尾を踏まなければいいですけどね。
あっ、これ本当に美味しいですね。クッキーと言いましたか?」
「ミズガルドなんて知らないよ。私は大嫌いだよ。あんな国。
およこし!
私が貰ったんだよ!」
イオリから貰ったクッキーを食べるサブマス・ミラチュラは嬉しそうに尻尾を揺らしていた。
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