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波乱の宴
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この日、ロンサンティエ帝国は稀に見る豪華絢爛な宴が催された。
大広間に入り切らない近隣諸国の君主や要人達を迎えるにあたり、空の下に造り上げられた宴会場には多くの人が集まっていた。
その中央に満足そうに座っているのは、先の折に気絶をした皇帝ハイゴール・ウィリである。
昨今の皇帝に不満を持っていようが、近隣諸国の君主や要人達が、この宴に参加したのは、ひとえに龍の姫巫女に会いたいからに過ぎない。
それにも気づかず、自分の為に集まったと勘違いしている皇帝を睨みつける近隣諸国の君主達の中には「恥も知らずに、よくも表に出て来れるものだ。」と、かつてであったら口にしない言葉が聞こえるのは、ロンサンティエ帝国の国力の低下と見てとれるだろう。
長い間、龍の恩恵を独り占めしてきたロンサンティエ帝国に対し、苦渋を飲まされてきた者程に、今回の知らせは喜ばしい情報だった。
ロンサンティエの血筋
それは、今や世界に広く散らばっている。
自分達も・・・!
と願うのは罪ではない。
皇帝の美しい花達が様々な装いで着飾り笑顔で座っている。
渡り鳥の様に女達の元へ通う皇帝に自分の魅力を見てもらおうと誰も彼もが必死だった。
華やかに飾り付けた皇妃メッサリーナ
艶やかに輝く第2側妃ハリエ
珍しい装いが目立つ第3側妃カラ
煌びやかな金が目立つ愛妾の1人ラン
そして、誰よりも肌を見せていた愛妾・ベルナ
皇帝ハイゴール・ウィリは自分の花が並び集まるのが好きだった。
そのしのぎを競った女達の中にいて、清楚な出立ちをしていたのが第1側妃マドレーヌであった。
普段、こういった催しには出席しないマドレーヌも龍の姫巫女のお披露目とあれば顔を出した。
自分が呼んでも頷かないマドレーヌが龍の姫巫女の為には動くと知り、気持ち穏やかではないのは、彼女の心が自分にない事を皇帝は知っているからだ。
他と違い、済まし顔で変化の無い表情を見て、嘗ての可愛らしかった少女の姿を思い出す。
あの笑顔はけっして自分に向けられた物ではなかったがハイゴール・ウィリにとっては特別な物だった。
ーーー執着。
マドレーヌの後ろ姿を見ていた皇帝は、自分を見つめて誘うような笑顔で手を振るベルナに微笑んだ。
何もかも手に入れた。
それでもハイゴール・ウィリは、これから始まる宴に思いの外、緊張していた。
静かに歩みを進めて来た彼女は、前回と違い顔を隠す事なくやって来た。
「・・・美しい。」
苦い思い出を一瞬でかき消すような美しさに鳥肌が立つ。
先日の出来事があったからではない。
彼女が秘めていた魅力が今は解放されていた。
龍の姫巫女リリィの存在感が宴の場を支配する。
大広間に入り切らない近隣諸国の君主や要人達を迎えるにあたり、空の下に造り上げられた宴会場には多くの人が集まっていた。
その中央に満足そうに座っているのは、先の折に気絶をした皇帝ハイゴール・ウィリである。
昨今の皇帝に不満を持っていようが、近隣諸国の君主や要人達が、この宴に参加したのは、ひとえに龍の姫巫女に会いたいからに過ぎない。
それにも気づかず、自分の為に集まったと勘違いしている皇帝を睨みつける近隣諸国の君主達の中には「恥も知らずに、よくも表に出て来れるものだ。」と、かつてであったら口にしない言葉が聞こえるのは、ロンサンティエ帝国の国力の低下と見てとれるだろう。
長い間、龍の恩恵を独り占めしてきたロンサンティエ帝国に対し、苦渋を飲まされてきた者程に、今回の知らせは喜ばしい情報だった。
ロンサンティエの血筋
それは、今や世界に広く散らばっている。
自分達も・・・!
と願うのは罪ではない。
皇帝の美しい花達が様々な装いで着飾り笑顔で座っている。
渡り鳥の様に女達の元へ通う皇帝に自分の魅力を見てもらおうと誰も彼もが必死だった。
華やかに飾り付けた皇妃メッサリーナ
艶やかに輝く第2側妃ハリエ
珍しい装いが目立つ第3側妃カラ
煌びやかな金が目立つ愛妾の1人ラン
そして、誰よりも肌を見せていた愛妾・ベルナ
皇帝ハイゴール・ウィリは自分の花が並び集まるのが好きだった。
そのしのぎを競った女達の中にいて、清楚な出立ちをしていたのが第1側妃マドレーヌであった。
普段、こういった催しには出席しないマドレーヌも龍の姫巫女のお披露目とあれば顔を出した。
自分が呼んでも頷かないマドレーヌが龍の姫巫女の為には動くと知り、気持ち穏やかではないのは、彼女の心が自分にない事を皇帝は知っているからだ。
他と違い、済まし顔で変化の無い表情を見て、嘗ての可愛らしかった少女の姿を思い出す。
あの笑顔はけっして自分に向けられた物ではなかったがハイゴール・ウィリにとっては特別な物だった。
ーーー執着。
マドレーヌの後ろ姿を見ていた皇帝は、自分を見つめて誘うような笑顔で手を振るベルナに微笑んだ。
何もかも手に入れた。
それでもハイゴール・ウィリは、これから始まる宴に思いの外、緊張していた。
静かに歩みを進めて来た彼女は、前回と違い顔を隠す事なくやって来た。
「・・・美しい。」
苦い思い出を一瞬でかき消すような美しさに鳥肌が立つ。
先日の出来事があったからではない。
彼女が秘めていた魅力が今は解放されていた。
龍の姫巫女リリィの存在感が宴の場を支配する。
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