溜息だって吐きたくなるわっ!〜100賢人仕込みの龍姫は万年反抗期〜

ぽん

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英傑の記憶②〜帰還〜

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「有難うな。兄ちゃん。
 それで?
 あっちの方で聞こえてきたが、“龍王島”に行ってたって?
 何だ、その馬鹿な夢の話は・・・。
 海の岩礁で頭でも打ったか?」

「だよなぁ。
 俺も、どれだけ夢であったら良いかと思ってたよ。
 けど、本当の事だからな。
 嘘ついても仕方ないしな。」

 一見、喧嘩を売っているように見えるジョルジュの言葉をフランコ・トワは困った顔で頭を掻いた。

 そこにレアンダが話に割り込んだ。

「おい。トワ。
 俺はお前に聞かなきゃいけない事が山程あるぞ。
 さっき、西の洞穴で光を出したろう?
 あれは何だ?
 それから、嫁を村に置いて来たとか何とか言わなかったか?」

「「「「嫁っ!?」」」」

 驚く弟シンセロ・ニコと村の人間にフランコ・トワは照れたように微笑んだ。

「そうなんだよ。
 俺、“龍王”に願いを叶えてもらう代わりに、“龍王島”で試練を受けてきたんだよ。
 力が宿ったのは、そのお陰だ。
 それに“龍王”から嫁さんを授けられたんだ。
 優しくて綺麗な人だよ。」

 そう言いながら、フランコ・トワは人差し指の先を光らせた。

 それには弟達だけじゃなく、ジョルジュも驚いた様に目を見開いた。
 
「・・・何だそりゃ。」

 呟くように問い掛けるジョルジュにフランコ・トワはニッコリした。

「龍気のコントロールを身につければ扱えるようになる。
 “龍王”は魔法と言っていた。」

 頭がイカれてる訳でもなく、自慢するでもなく、澄んだ瞳のフランコ・トワをジョルジュは凝視した。

 そこに割り込む様に、フランコ・トワの弟であるシンセロ・ニコが心配そうな顔で兄の体をペタペタと触った。

「変な力なんか授かって、兄さんの体は大丈夫なのか?
 龍の力って、まさか鱗とか牙とかあるのか?」

 自分の体を必死に心配する弟にフランコ・トワはゲラゲラと笑った。

「ニコよ。
 俺は別に龍になったわけじゃない。
 “龍王”が言うには、本来なら世界中に龍気というのが満ちている筈なんだそうだ。
 嘗て龍と人間が良好な関係を築いていた時、それを利用し人間は栄華を誇ったんだ。
 でも、みんなも知っている通り龍は人を見限った。
 龍が“龍王島”に籠ってしまい、龍気は失われていったそうだ。」

「って事は、人間の誰しもが龍気を扱える素質ってのがあるっていうのか?」

 問い掛けるレアンダにフランコ・トワはコクりと頷いた。

「龍気のコントロールが出来れば、適正のある能力が発揮されると聞いた。
 龍がこれからも人間に龍気を与えるのかどうかは分からない。
 でも、この悲惨な事態に俺の得た力は役立つと思うんだ。
 盗賊達から俺達の・・・それぞれの土地を取り返そう。」

 突如現れたフランコ・トワの言葉に囚われていた者達は希望を見た気がした。

 

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