12 / 13
如月真理の覚悟?
しおりを挟む
大学が終わった。翔と喫茶店に向かう。翔には話があると言っていた。ある程度の予想はついているのだろう。朝ほどの笑顔が今はない。例の喫茶店だ。いつも使っている喫茶店に行くだけだというのに足取りが重い。理由はわかりきっている。私の隣にいる男が原因だ。この男が私を振り回しているのだ。そこに由美も絡んでくるとは思わなかった。高校の時の三人の様子は私でも想像がつく。今まで私とつるんでいたように変わらず三人で笑いあっていたのだろう。三人の関係性はわかっていたつもりであった。でもそれは傲慢であった。私よりも聡君のほうが付き合いが長いというのもあるが、私よりも見えてるものが違う。だからあんなことが言えるのだろう。私は何もわかっていないというのに。でも聡君のことだから、何か根拠があってのことだろう。それならば私に教えてくれたっていいのでは。そんな考え事をしていると喫茶店についてしまった。私が考えごとをしていたというのもあるが、うつむきながら歩いていたのでここまで会話という会話が少なかった。喫茶店について、コーヒーを二つ頼んだ。コーヒーを待っている間は心を落ち着かせていた。彼も特に何も言わずコーヒーをただ待っていた。コーヒーが私たちの前に用意された。一口コーヒーを飲む。彼も熱そうにコーヒーを飲んだ。さて本題だ。
「ねえ翔?」
私が思っているより低い声が出てびっくりした。それを聞いた彼もそうなのか驚いている様子だった。
「私に言わないといけないことない?」
彼は考えている様子だった。白を切るつもりか。そうはさせない
「この前、由美と会ってたでしょ?」
「由美のことなら何もない。真理が考えてることは何もない」
彼はそう言ってきた。
「じゃあ、なにしてたの。それも二人きりで。聡君もいるのかなと思ったのにいないっていうじゃない?説明して」
「誤解だって言ってるだろ」
彼は説明してくれない。やはりそういうことなのか。
「私と別れて、由美と付き合うんでしょ?」
私は泣きそうになりながら、彼の顔をみないでそう言った。
「だから何も言わないで、会いに行ったんでしょ? 前にも由美に『かわいい』って言ってたし。ねぇそうなんでしょ?」
「俺が真理と別れるって? そんなわけないだろ。」
彼が語気を強めてそういった。
「由美に口止めされてたんだ。俺も真理には悪いなと思ったけどさ」
「じゃあ由美とキスしたの?」
小さな声で聴いた。彼の耳にも届いたようで
「え?」
と驚いた反応をした。
「してないよ。どうしてそうなる?」
「だって恵がそう言ってたから」
キスとは彼女は言ってないけど私に気を使ってそういわなかっただけだろう。
「恵? あぁ、真理の友達の。でもしてないから安心しろって」
子供に言い聞かせるように彼は私にそう言った。
「本当? 本当にしてないの?」
「ほんとにしてないって」
どうやらキスはしていなかったらしい。恵の言ってることは、文字道理に受け取ってよかったみたいだ。安心した。
「だから別れるなんて言うなよ、な?」
「うん」
短く答えた。私の勘違いだったてことらしい。でも私を不安にしたことには変わりない。だから罰を受けてもらおう。
「ねぇ翔。私翔のせいで傷ついた」
「おい、急に変なこと言うなよ。それに勘違いだっただろ」
「だから悪い彼氏に罰を受けてもらいます」
「どんな罰だ?」
しぶしぶだがこのノリにのってきた。
「わたしにかわいいって言って」
私が一番言ってほしいことをここの罰に使わせてもらう。彼は驚いている。
「そんなことでいいの?」
「だって翔私以外には言うくせに、私には言ってくれないじゃない」
彼は笑顔で私に
「かわいいよ真理」
と言ってくれた。私の顔が熱くなるのがわかる。彼の顔を見れない。私が顔を上げ彼の顔を見るとすました顔で私を見てきた。癪だったので次のデート代は彼におごってもらおう。そう心に決めた。私の気持ちが晴れた。その後は彼が家まで送ってくれた。そこで解散した。
「ねえ翔?」
私が思っているより低い声が出てびっくりした。それを聞いた彼もそうなのか驚いている様子だった。
「私に言わないといけないことない?」
彼は考えている様子だった。白を切るつもりか。そうはさせない
「この前、由美と会ってたでしょ?」
「由美のことなら何もない。真理が考えてることは何もない」
彼はそう言ってきた。
「じゃあ、なにしてたの。それも二人きりで。聡君もいるのかなと思ったのにいないっていうじゃない?説明して」
「誤解だって言ってるだろ」
彼は説明してくれない。やはりそういうことなのか。
「私と別れて、由美と付き合うんでしょ?」
私は泣きそうになりながら、彼の顔をみないでそう言った。
「だから何も言わないで、会いに行ったんでしょ? 前にも由美に『かわいい』って言ってたし。ねぇそうなんでしょ?」
「俺が真理と別れるって? そんなわけないだろ。」
彼が語気を強めてそういった。
「由美に口止めされてたんだ。俺も真理には悪いなと思ったけどさ」
「じゃあ由美とキスしたの?」
小さな声で聴いた。彼の耳にも届いたようで
「え?」
と驚いた反応をした。
「してないよ。どうしてそうなる?」
「だって恵がそう言ってたから」
キスとは彼女は言ってないけど私に気を使ってそういわなかっただけだろう。
「恵? あぁ、真理の友達の。でもしてないから安心しろって」
子供に言い聞かせるように彼は私にそう言った。
「本当? 本当にしてないの?」
「ほんとにしてないって」
どうやらキスはしていなかったらしい。恵の言ってることは、文字道理に受け取ってよかったみたいだ。安心した。
「だから別れるなんて言うなよ、な?」
「うん」
短く答えた。私の勘違いだったてことらしい。でも私を不安にしたことには変わりない。だから罰を受けてもらおう。
「ねぇ翔。私翔のせいで傷ついた」
「おい、急に変なこと言うなよ。それに勘違いだっただろ」
「だから悪い彼氏に罰を受けてもらいます」
「どんな罰だ?」
しぶしぶだがこのノリにのってきた。
「わたしにかわいいって言って」
私が一番言ってほしいことをここの罰に使わせてもらう。彼は驚いている。
「そんなことでいいの?」
「だって翔私以外には言うくせに、私には言ってくれないじゃない」
彼は笑顔で私に
「かわいいよ真理」
と言ってくれた。私の顔が熱くなるのがわかる。彼の顔を見れない。私が顔を上げ彼の顔を見るとすました顔で私を見てきた。癪だったので次のデート代は彼におごってもらおう。そう心に決めた。私の気持ちが晴れた。その後は彼が家まで送ってくれた。そこで解散した。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
氷の王と生贄姫
つきみ かのん
恋愛
敗戦寸前の祖国を守るため、北の大国へ嫁いだセフィラを待っていたのは「血も涙もない化け物」と恐れられる若き美貌の王、ディオラスだった。
※ストーリーの展開上、一部性的な描写を含む場面があります。
苦手な方はタイトルの「*」で判断して回避してください。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
雪の日に
藤谷 郁
恋愛
私には許嫁がいる。
親同士の約束で、生まれる前から決まっていた結婚相手。
大学卒業を控えた冬。
私は彼に会うため、雪の金沢へと旅立つ――
※作品の初出は2014年(平成26年)。鉄道・駅などの描写は当時のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる