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1月1日 Side涼13
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ここの家のチャイムを押すのは二度目だ。
チャイムの音が鳴るのを聞いて部屋に人がいる気配があるか耳を澄ます。
特に何も変化がなくて、もしかして誰もいないんだろうかと思いもう一度チャイムを鳴らす。
家に凪沙がいないのなら、連絡が取れないのはもしかしたら携帯を忘れて出かけてしまったからかもしれない。
私は凪沙に会えなくて残念な気持ちになり、仕方ないから帰ろうかなと思っていると、家の中からガタッという物音がした。
誰かいる?
チャイムをもう一度押した。
もしかしたら聞き間違えとかかもしれない。ペットを飼っているとか聞いたことはなかったが、犬か猫がいたらその物音かもしれない。
トン……トン……トン……
誰かがゆっくり歩いているような足音がした。
『……はい』
インターホンから小さく声が聞こえる。
「あ、あの!私、悠木涼と申します。凪沙さんはいますか?」
『……涼ちゃん?』
「え?凪沙?」
『うん……』
意外にも凪沙は家にいた。ならどうして連絡が取れなくなっていたのかわからない。
「凪沙。あの――」
『ごめんね。涼ちゃん。今日は帰ってくれる?』
「え……」
『メッセージでも送ったけど、今日はごめんね』
メッセージって……彼のことを言ってる?え?本当にそうなの?別れるってこと?
「ちょ、ちょっと待って凪沙!お願い!開けて!」
『ごめん……開けられない。今日は会えないから……』
「待って!凪沙!やだ!別れたくない!この間のことはごめん!もうしないから!だからお願いここ開けて!」
『……………』
「お願い……」
目頭が熱くなる。グズっと鼻がなった。
『ごめん。涼ちゃん。何言ってるかわからない……別れるって何?この間のことって?』
「え?……ズビッ」
どういうこと?別れるって話じゃなくて、この間のこともわかっていない?それに凪沙の声がなんとなくいつもより低い感じがする。インターホン越しだからっていうわけでもなさそう。
『ちょっと、今携帯持ってなくて……私ちゃんとメッセージ送ってない?』
「凪沙。ここ開けて……お願い」
『…………』
――お願い凪沙
『はぁ……ちょっと待ってて……』
プツッという音と共にインターホンの音が止んだ。
なんとなく胸騒ぎがした。いつもと様子が違う凪沙は声のトーンも低いし、メッセージの内容もちゃんとわかっていなさそうな雰囲気だった。
トン……トン……とゆっくりと玄関に近づいてくる足音が聞こえてきた。
ガチャと鍵を開ける音がして、ゆっくりと小さく開かれた扉の隙間から凪沙が少し見える。
「ちょ、ちょっと凪沙!!」
凪沙の顔を見た瞬間、顔色の悪さに驚いた。
少し開いた扉を開けてすぐに凪沙を抱き支えた。パジャマ姿で汗をかき額に前髪が張り付いている。もしかしたら私が来る前まで寝ていたのかもしれない。
「……涼ちゃん……ごめん。離れて……」
私の胸元を押して離れようとするけど、あまり力が入っていない。
「いいから!病院は行ったの?ご両親は?いないの?」
「病院は……年末年始だから……親は急に仕事になったって」
「わかった。無理させてごめんね。凪沙の部屋は?どこ?」
「2階……」
凪沙の腕を首に回して「掴まってて」と言って抱き上げた。
体は熱く、測らなくても熱があることがすぐわかる。ぼんやりとした表情でおとなしく私にお姫様抱っこをされている凪沙は頭を私に擦り寄せて目を閉じた。
凪沙が辛そうにしているところで申し訳ないがキュンと胸が鳴った。
2階に上がると右側に扉が2つと角に1つ扉があり、そのうちの1つの扉が開いたままになっていた。
中を覗くと綺麗に整頓されていて壁にはきちんと制服がかけられている。そんな部屋に不自然に布団が乱れているベッドが見えた。ここが凪沙の部屋なんだろう。
ベッドにゆっくりと凪沙を下ろした。
うっすらと目を開けた凪沙が柔らかく微笑んだ。
「ありがとう涼ちゃん。もう大丈夫だから帰って?今日はごめんね?」
「このまま私帰れない。凪沙をほっとけない。薬は?何か食べた?」
誰もいないこの家に凪沙だけ残して帰るなんて、できるはずがない。せめて凪沙の熱がもう少し下がるか、両親が帰ってくるまでは看病をしてあげたい。
「風邪移しちゃうかもしれないから……」
「私を帰したいなら、今キスします。舌を絡めた濃厚なやつを今ここでします」
凪沙が眉を顰めて諦めたかのようにふっとため息をついた。
「ご飯は、食欲がなくて……薬も飲めてないかな」
「わかった。台所借りていい?何か作ってくるから」
好きに使って大丈夫だよ。と言って凪沙はおもむろに体を起こした。
「凪沙?」
「汗、かいたから着替えたい」
ポチッポチッとパジャマのボタンを外していく。
上のパジャマを脱いで横に置いて、キャミソールもゆっくりと脱いでパジャマの上に重ねるように置いた。
立ち上がり下のパジャマも脱いだ。
ブラジャーと下着だけを身につけただけの凪沙が近くに置いてあったタオルを手に取った。
滑らかな曲線を描いている凪沙の身体は白く無駄な脂肪などない。女性の美しさが出ていて私はその光景から目が離せなくて、すぐ横で固まっていた。
「涼ちゃん……お願い」
凪沙から急に名前を呼ばれ我に返る。
お願い?何?なんのお願い?
凪沙がベッドに下着姿のまま腰を下ろした。
チャイムの音が鳴るのを聞いて部屋に人がいる気配があるか耳を澄ます。
特に何も変化がなくて、もしかして誰もいないんだろうかと思いもう一度チャイムを鳴らす。
家に凪沙がいないのなら、連絡が取れないのはもしかしたら携帯を忘れて出かけてしまったからかもしれない。
私は凪沙に会えなくて残念な気持ちになり、仕方ないから帰ろうかなと思っていると、家の中からガタッという物音がした。
誰かいる?
チャイムをもう一度押した。
もしかしたら聞き間違えとかかもしれない。ペットを飼っているとか聞いたことはなかったが、犬か猫がいたらその物音かもしれない。
トン……トン……トン……
誰かがゆっくり歩いているような足音がした。
『……はい』
インターホンから小さく声が聞こえる。
「あ、あの!私、悠木涼と申します。凪沙さんはいますか?」
『……涼ちゃん?』
「え?凪沙?」
『うん……』
意外にも凪沙は家にいた。ならどうして連絡が取れなくなっていたのかわからない。
「凪沙。あの――」
『ごめんね。涼ちゃん。今日は帰ってくれる?』
「え……」
『メッセージでも送ったけど、今日はごめんね』
メッセージって……彼のことを言ってる?え?本当にそうなの?別れるってこと?
「ちょ、ちょっと待って凪沙!お願い!開けて!」
『ごめん……開けられない。今日は会えないから……』
「待って!凪沙!やだ!別れたくない!この間のことはごめん!もうしないから!だからお願いここ開けて!」
『……………』
「お願い……」
目頭が熱くなる。グズっと鼻がなった。
『ごめん。涼ちゃん。何言ってるかわからない……別れるって何?この間のことって?』
「え?……ズビッ」
どういうこと?別れるって話じゃなくて、この間のこともわかっていない?それに凪沙の声がなんとなくいつもより低い感じがする。インターホン越しだからっていうわけでもなさそう。
『ちょっと、今携帯持ってなくて……私ちゃんとメッセージ送ってない?』
「凪沙。ここ開けて……お願い」
『…………』
――お願い凪沙
『はぁ……ちょっと待ってて……』
プツッという音と共にインターホンの音が止んだ。
なんとなく胸騒ぎがした。いつもと様子が違う凪沙は声のトーンも低いし、メッセージの内容もちゃんとわかっていなさそうな雰囲気だった。
トン……トン……とゆっくりと玄関に近づいてくる足音が聞こえてきた。
ガチャと鍵を開ける音がして、ゆっくりと小さく開かれた扉の隙間から凪沙が少し見える。
「ちょ、ちょっと凪沙!!」
凪沙の顔を見た瞬間、顔色の悪さに驚いた。
少し開いた扉を開けてすぐに凪沙を抱き支えた。パジャマ姿で汗をかき額に前髪が張り付いている。もしかしたら私が来る前まで寝ていたのかもしれない。
「……涼ちゃん……ごめん。離れて……」
私の胸元を押して離れようとするけど、あまり力が入っていない。
「いいから!病院は行ったの?ご両親は?いないの?」
「病院は……年末年始だから……親は急に仕事になったって」
「わかった。無理させてごめんね。凪沙の部屋は?どこ?」
「2階……」
凪沙の腕を首に回して「掴まってて」と言って抱き上げた。
体は熱く、測らなくても熱があることがすぐわかる。ぼんやりとした表情でおとなしく私にお姫様抱っこをされている凪沙は頭を私に擦り寄せて目を閉じた。
凪沙が辛そうにしているところで申し訳ないがキュンと胸が鳴った。
2階に上がると右側に扉が2つと角に1つ扉があり、そのうちの1つの扉が開いたままになっていた。
中を覗くと綺麗に整頓されていて壁にはきちんと制服がかけられている。そんな部屋に不自然に布団が乱れているベッドが見えた。ここが凪沙の部屋なんだろう。
ベッドにゆっくりと凪沙を下ろした。
うっすらと目を開けた凪沙が柔らかく微笑んだ。
「ありがとう涼ちゃん。もう大丈夫だから帰って?今日はごめんね?」
「このまま私帰れない。凪沙をほっとけない。薬は?何か食べた?」
誰もいないこの家に凪沙だけ残して帰るなんて、できるはずがない。せめて凪沙の熱がもう少し下がるか、両親が帰ってくるまでは看病をしてあげたい。
「風邪移しちゃうかもしれないから……」
「私を帰したいなら、今キスします。舌を絡めた濃厚なやつを今ここでします」
凪沙が眉を顰めて諦めたかのようにふっとため息をついた。
「ご飯は、食欲がなくて……薬も飲めてないかな」
「わかった。台所借りていい?何か作ってくるから」
好きに使って大丈夫だよ。と言って凪沙はおもむろに体を起こした。
「凪沙?」
「汗、かいたから着替えたい」
ポチッポチッとパジャマのボタンを外していく。
上のパジャマを脱いで横に置いて、キャミソールもゆっくりと脱いでパジャマの上に重ねるように置いた。
立ち上がり下のパジャマも脱いだ。
ブラジャーと下着だけを身につけただけの凪沙が近くに置いてあったタオルを手に取った。
滑らかな曲線を描いている凪沙の身体は白く無駄な脂肪などない。女性の美しさが出ていて私はその光景から目が離せなくて、すぐ横で固まっていた。
「涼ちゃん……お願い」
凪沙から急に名前を呼ばれ我に返る。
お願い?何?なんのお願い?
凪沙がベッドに下着姿のまま腰を下ろした。
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