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二
「陛下。ここまでです」
王は、はっと気づいた。
目の前には王が城に招いた卜者がいた。
黒いローブを纏い、フードで顔も見せぬ卜者は、女とも男ともわからぬ声で王を覚醒させた。
「…今のは」
「陛下の希望した未来を見せました」
「未来」
王が卜者に頼んだのは、息子の未来だ。
婚約者を選定するにあたり、王は迷いを持った。
このまま公爵令嬢を選んでも良いものか、と。
先程見た未来と言われる映像には、王の若い頃によく似た王族の男がいた。
おそらく息子のカラストだ。
そして、アレスフィナと呼ばれた令嬢は、現在有力候補の令嬢の名。
先日の息子の誕生会で、息子は彼女を気に入っていた。
その事に妃もアレスフィナの父である公爵も安堵していたが…。
先程見た未来を思い返した。
カラストは将来アレスフィナとの婚約破棄を望む。
そして、男爵家の令嬢を愛する女性と語った。
「男爵家、か」
流石に男爵家の令嬢を妃には迎えられない。
それでもカラストが強行すれば、王はきっと許しただろう。
法を歪めても夫婦として添わせたかもしれない。
王は息子に甘い自覚はあった。
「男爵家のリリーザ、だったな」
今から彼女を公爵家の養女に迎え入れ、高等教育を施してもらう。
成人していればほぼ不可能だが、幼い今ならまだ教育が間に合うかもしれない。
息子の最愛が公爵家の養女になれば、カラストは妃にリリーザを望む事ができる。
「卜者よ。感謝する。謝礼を受け取ってくれ」
「もうよろしいので?」
「ああ。未来の息子はアレスフィナとはうまく行かない。ならば、他の令嬢を探さねば」
「そうですか」
卜者は王の側にいた男から対価を受け取る。
頭を下げて卜者は近衛騎士に促されるまま国王の謁見室から退出した。
「陛下…。貴方が望むのは息子の幸せでしょうか。国の安寧でしょうか」
卜者は、立派な城を見上げて呟いた。
王は、はっと気づいた。
目の前には王が城に招いた卜者がいた。
黒いローブを纏い、フードで顔も見せぬ卜者は、女とも男ともわからぬ声で王を覚醒させた。
「…今のは」
「陛下の希望した未来を見せました」
「未来」
王が卜者に頼んだのは、息子の未来だ。
婚約者を選定するにあたり、王は迷いを持った。
このまま公爵令嬢を選んでも良いものか、と。
先程見た未来と言われる映像には、王の若い頃によく似た王族の男がいた。
おそらく息子のカラストだ。
そして、アレスフィナと呼ばれた令嬢は、現在有力候補の令嬢の名。
先日の息子の誕生会で、息子は彼女を気に入っていた。
その事に妃もアレスフィナの父である公爵も安堵していたが…。
先程見た未来を思い返した。
カラストは将来アレスフィナとの婚約破棄を望む。
そして、男爵家の令嬢を愛する女性と語った。
「男爵家、か」
流石に男爵家の令嬢を妃には迎えられない。
それでもカラストが強行すれば、王はきっと許しただろう。
法を歪めても夫婦として添わせたかもしれない。
王は息子に甘い自覚はあった。
「男爵家のリリーザ、だったな」
今から彼女を公爵家の養女に迎え入れ、高等教育を施してもらう。
成人していればほぼ不可能だが、幼い今ならまだ教育が間に合うかもしれない。
息子の最愛が公爵家の養女になれば、カラストは妃にリリーザを望む事ができる。
「卜者よ。感謝する。謝礼を受け取ってくれ」
「もうよろしいので?」
「ああ。未来の息子はアレスフィナとはうまく行かない。ならば、他の令嬢を探さねば」
「そうですか」
卜者は王の側にいた男から対価を受け取る。
頭を下げて卜者は近衛騎士に促されるまま国王の謁見室から退出した。
「陛下…。貴方が望むのは息子の幸せでしょうか。国の安寧でしょうか」
卜者は、立派な城を見上げて呟いた。
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