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γ-クラリウム星系群編(後編)
136-謎の残骸
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というわけで、無事に避難民を守り切った俺たちだったが、輸送依頼がビュッケツァイン子爵から入った。
インナーリウムⅡからの物資退避手伝いだそうだ。
それから、他星系での動きも。
プラキオル星系では反乱が動き始めたが、傭兵とTRINITY.が鎮圧、制圧済みのアイネマン星系の奪還に動いているようだ。
つまり、インナーリウムは中央部を強力な艦隊が抑え、それ以外を反乱軍が抑えているそうだ。
脱出は出来ない。
少なくとも、外からの救援が来るまでは。
「逃げ続けるしかないなんて.....」
「少なくとも、単独なら狙われませんよ」
「補給なしで? 無理でしょ」
オリオンには物資が満載されている。
これは軍事ステーションにあった余剰在庫の一部だ。
だが、これは食事だけなら一日二食でも三か月分にしかならない。
くわえて、艦内で生産できない生活物資。
これらも、再利用できないため徐々に減っていく。
「常に補給は必要だから、惑星を潰されたら終わりだよ」
「しかし、あのシールドを破れない限りは止められませんよね.....」
「だよね.....」
あの船に弱点があるとは思えない。
だから、悩むんだけどね。
「そういえば、あの船って元々はステーションをぶち抜いた砲台がついてなかったらしいよ」
「えっ、そうなんですか!?」
会議の場には居なかったペルソナは知らない情報か。
「それなら、話が違ってきますね.......あれほどの威力の砲撃とシールドを維持するなら、膨大な電力が必要になって――――待ってください、ワープ中止!」
「ワープ中止!? そんな事できるの」
「できます、シールドを展開!」
シールドを展開したオリオンは、横滑りするような形で無理やりワープを中断した。
こんなに無理やり中断するという事は、それに足る理由があるって事だな?
「救難信号を受信しました」
「罠じゃなくて?」
「罠にしては波長が短すぎます、これでは遠くまで届きません」
オリオンは超光速通信アンテナを持っていないから、電波をたまたま拾ったくらいの感じか。
「発信源は特定できる?」
「可能です、意外と近いですね、明確な距離は分かりませんので目算でワープしましょう」
「了解」
その時、ブリッジにアルが上がってきた。
「何かあったの?」
「何でもないよ、ワープを中断した衝撃で起きちゃったんだね」
「中断って....」
アルは疑っている様子だが、起こしておくわけにはいかない。
「見ない方がいい、寝ておいて」
「でも......」
「寝て」
「はーい.....」
粘るアルを、俺は無理やりエレベーターに押し込んだ。
「.......リリー様は、生存者はないとお考えで?」
「多分ね」
この状況だ。
あちこちからローカル通信でニュースが飛び込んできている。
マーケットのグラフは乱気流の中の飛行機の如く荒れ狂い、SNSに相当する掲示板はどこも死んでいく人々の悲鳴と、それに恐怖する者たちの妄言と暴言、喧嘩で荒れ果てている。
見るだけで心が荒むので、俺はもうインターネットは見ないことにした。
「ワープアウトします、見えました!」
「これは......」
オリオンはワープアウトする。
その眼前には、巨大な残骸があった。
「型式番号の刻印を光学的に捕捉。――――クラリティ級主力艦です」
「オブリビオンの改造元か......なんで破壊されてるんだろう?」
「熱的損傷の痕跡を発見。ビーム兵器で攻撃されたのでしょう」
作業用ドローンを展開し、救難信号の発信源を探す。
そのうち、残骸の中にシャトルがあるのを見つけた。
「運良く発見されなかったのか....」
「たまたま残骸が覆い被さったようです、これならスキャン波には引っ掛かりませんね」
「さて、吉と出るか、凶と出るか....」
俺は多分返ってこないだろうなと思いつつ、シャトルに向けて通信要請を送る。
「返ってきた!?」
「生存者がいるようです」
どうやら、話は出来そうだ。
敵か味方かも分からないが。
インナーリウムⅡからの物資退避手伝いだそうだ。
それから、他星系での動きも。
プラキオル星系では反乱が動き始めたが、傭兵とTRINITY.が鎮圧、制圧済みのアイネマン星系の奪還に動いているようだ。
つまり、インナーリウムは中央部を強力な艦隊が抑え、それ以外を反乱軍が抑えているそうだ。
脱出は出来ない。
少なくとも、外からの救援が来るまでは。
「逃げ続けるしかないなんて.....」
「少なくとも、単独なら狙われませんよ」
「補給なしで? 無理でしょ」
オリオンには物資が満載されている。
これは軍事ステーションにあった余剰在庫の一部だ。
だが、これは食事だけなら一日二食でも三か月分にしかならない。
くわえて、艦内で生産できない生活物資。
これらも、再利用できないため徐々に減っていく。
「常に補給は必要だから、惑星を潰されたら終わりだよ」
「しかし、あのシールドを破れない限りは止められませんよね.....」
「だよね.....」
あの船に弱点があるとは思えない。
だから、悩むんだけどね。
「そういえば、あの船って元々はステーションをぶち抜いた砲台がついてなかったらしいよ」
「えっ、そうなんですか!?」
会議の場には居なかったペルソナは知らない情報か。
「それなら、話が違ってきますね.......あれほどの威力の砲撃とシールドを維持するなら、膨大な電力が必要になって――――待ってください、ワープ中止!」
「ワープ中止!? そんな事できるの」
「できます、シールドを展開!」
シールドを展開したオリオンは、横滑りするような形で無理やりワープを中断した。
こんなに無理やり中断するという事は、それに足る理由があるって事だな?
「救難信号を受信しました」
「罠じゃなくて?」
「罠にしては波長が短すぎます、これでは遠くまで届きません」
オリオンは超光速通信アンテナを持っていないから、電波をたまたま拾ったくらいの感じか。
「発信源は特定できる?」
「可能です、意外と近いですね、明確な距離は分かりませんので目算でワープしましょう」
「了解」
その時、ブリッジにアルが上がってきた。
「何かあったの?」
「何でもないよ、ワープを中断した衝撃で起きちゃったんだね」
「中断って....」
アルは疑っている様子だが、起こしておくわけにはいかない。
「見ない方がいい、寝ておいて」
「でも......」
「寝て」
「はーい.....」
粘るアルを、俺は無理やりエレベーターに押し込んだ。
「.......リリー様は、生存者はないとお考えで?」
「多分ね」
この状況だ。
あちこちからローカル通信でニュースが飛び込んできている。
マーケットのグラフは乱気流の中の飛行機の如く荒れ狂い、SNSに相当する掲示板はどこも死んでいく人々の悲鳴と、それに恐怖する者たちの妄言と暴言、喧嘩で荒れ果てている。
見るだけで心が荒むので、俺はもうインターネットは見ないことにした。
「ワープアウトします、見えました!」
「これは......」
オリオンはワープアウトする。
その眼前には、巨大な残骸があった。
「型式番号の刻印を光学的に捕捉。――――クラリティ級主力艦です」
「オブリビオンの改造元か......なんで破壊されてるんだろう?」
「熱的損傷の痕跡を発見。ビーム兵器で攻撃されたのでしょう」
作業用ドローンを展開し、救難信号の発信源を探す。
そのうち、残骸の中にシャトルがあるのを見つけた。
「運良く発見されなかったのか....」
「たまたま残骸が覆い被さったようです、これならスキャン波には引っ掛かりませんね」
「さて、吉と出るか、凶と出るか....」
俺は多分返ってこないだろうなと思いつつ、シャトルに向けて通信要請を送る。
「返ってきた!?」
「生存者がいるようです」
どうやら、話は出来そうだ。
敵か味方かも分からないが。
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