輸送艦オリオン~SF異世界に転生したら、女体化したうえ大型輸送艦の艦長になりました!最強輸送艦で商人プレイ!~

黴男

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Δ-ハスラパル戦域編(前編)

162-出会い

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物資の積み込みが始まった。
俺はペルソナと機兵、作業用ドローンたちが荷物を運び込むのを監視していた。
見落としを防げないかなというのが言い訳だが、ようは暇なのだ。

「随分労働力が増えたなあ」

パワードパーツ装備のペルソナ、精密作業用ドローンと、数合わせだがセンチネル。
この規模の軍事物資を俺一人で積み込むと、一日どころか三日くらいかかる。
その後筋肉痛で一週間くらい寝込むだろう。
良い買い物をしたな。

「ん?」

その時。
俺の目の前に何かが落ちてきた。
軽い音だったので、ネジか何かかと思って拾ったのだが....

「ロケット?」

蓋を開けてみると、何も入っていなかった。
これじゃ、誰が落としたか分からないな。

「おーい」
「んん」

上から声が降ってきた。
顔を上げると、上で係留されている艦の傍にいる誰かが叫んでいた。
ヘルメットで顔は良く見えない。

「それ、俺のなんだ、取りに行くから!」
「はーい」

ここは低重力空間ではないので、ロケットを落とした人物はしっかりと降りてこちらへ来た。
俺はロケットを投げようとしたが、その男はやめてくれ、と身振りで示した。

「悪い....大事なものなんだ」
「でも、中は何も入ってなかったけど?」
「それでも、大事なんだ」

黒髪に碧眼。
彼がヘルメットを脱いだことで、その容姿があらわになる。
意外とイケメンじゃないか。

「俺の故郷のお守りなんだ、誰か大切な人の写真を入れられるまで持っておくと、守ってくれる」
「へえ」
「君....その、輸送艦乗りなのか?」

目線が合っていない。
また、俺の首の下にあるものを見ているようだ。
食う・・に困らなさそうなイケメンでさえこれなら、いつ暴漢に襲われても仕方ないな。
いや、やめよう。

「君こそ、兵士なのに自由行動してていいの?」
「あ、ああ。俺は...イルク。君は?」
「私は...リリー・シノ」

一瞬名乗るかどうか迷った。
だけど、構わないだろう。


「シノさんか、ここへはどうして?」
「話す必要、ある?」

イルクと名乗った青年は、俺の隣に腰掛ける。
なれなれしいが、イケメンだからか嫌らしくは感じないな。

「俺は徴兵されて来たんだ......その、ごめんな。ここにいると、女の人と話す機会がなくてさ....」
「ふふ、いいよ」

性欲より下心をむき出しにしている方が話しやすい。
少しだけ信用することにした。

「兵士はみんな男の人なの?」
「女性兵士も居るには居るけど、軍のルールで戦争中は交際禁止で....」
「だろうね」

出産どころか妊娠自体許されないだろう。

「恋人はいるの?」
「.....いない」
「そっか、だからお守りが空だったんだ」
「....ああ」

ロケットの中には何も入っていなかった。
だから俺は、あのロケットには恋人や妻の写真を入れるんだろうなと勝手に推測した。
そして、もう少しイルクと会話したくなった。

「君に興味が湧いたな、もう少し色々話してよ」
「あ、ああ! 俺はプロタ星系の出身なんだ、良い所はないけど....その、自然は一杯でさ」
「へえ~...私の故郷と似てるね」

数時間後、俺が立って、イルクが去った時。
すでに荷物の積み込みは終わっていた。
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