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ε-エストジール帝国編(後編)
247-ゲストルーム
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城内の一室で、俺は溜息を吐いた。
あの後、アルとペルソナは帰らせられて、俺だけが宿泊する事になったのだが、
「こんな広い部屋...」
ファンタジーで、バカでかい部屋があるのはよく見る。
しかし、やり過ぎだ。
流石にホテルより大きい部屋なのは聞いていない。
ちょっとした図書館のような規模の部屋で、夜だというのに採光窓から暖かな光が降り注いでいる。
スイッチで光は切れるらしい。
「いやまあ、思想はわかるけど」
この部屋一室で大体なんとかなるように作られている。
一階にトイレや風呂、ベッドやソファ、レクリエーション用スペースが集中していて、二階にパーソナルスペースが存在しているらしい。
二階の大部分は吹き抜けで、ソファに寝転がると高過ぎる天井が遠くに見えた。
落ち着かない。
「寝巻きも終わってるしな」
クローゼットを漁ると、冗談みたいに薄いネグリジェが大量に入っていた。
こんなものを着て誰かに見られるのは御免だ。
仕方ないので、ペルソナに頼んで荷物を下ろしてもらっている。
デフォルメされたロケットがプリントされたパジャマに着替える前に、まずは風呂だ。
そして勿論、風呂もバカが考えたデザインだった。
こんな風呂本当にあるんだな。
「はぁ...」
風呂の底にプロジェクターがあり、幻想的な光景を作り出している。
お湯が出る場所には何かの動物の頭を模したオブジェがあり、風呂自体も魚が泳ぐ水槽に面している。
そのくせ洗い場は全体の10分の1のサイズもない。
周囲から丸見えの個室シャワーで身体を洗い流し、風呂に入る。
「疲れたな...」
俺が発狂したあの日から、俺はあの存在に何かをされたらしい。
どんなに憂鬱でも、苦しくても、逃げ出したくなっても発狂出来ない。
狂気に逃げられなくなったので、向き合う事にしている。
周囲は俺を元に戻ったと思っているかもしれないが、
「......」
一人になると、途端に嫌になる。
精神はまともどころか、最悪に近い。
俺の生活は幸せなんだろう、多分。
ただ、苦しむなというのは難しい。
ここに来たのは俺の選択だ。
だからそれについては何も言わないし、何を言われても俺のせいだから問題はない。
こんな待遇を受けるに相応しくないという謙遜が嫌味だというのも分かっている。
俺はもっと自己評価を高く持たなければいけない。
アルの保護者として、オリオンを駆る者としても。
「不幸は俺が自分で持って来てるからな」
とっくの昔に気づいていることだ。
俺は嫌だったんだ、日常に戻るのが。
戻るのが嫌で、最善の選択肢を取らなかった。
帝国から帰ったら、オリオンを売り払って惑星に降りよう。
そこで就職して、まともな人生を歩む。
そうだ、そうしよう。
アルの追っ手ももう諦めているだろうから、アルには紛争が終わるまで一緒にいてもらい、その後別れる形でいい。
俺は意外に悪くないアイデアに頷き、風呂を上がった。
あの後、アルとペルソナは帰らせられて、俺だけが宿泊する事になったのだが、
「こんな広い部屋...」
ファンタジーで、バカでかい部屋があるのはよく見る。
しかし、やり過ぎだ。
流石にホテルより大きい部屋なのは聞いていない。
ちょっとした図書館のような規模の部屋で、夜だというのに採光窓から暖かな光が降り注いでいる。
スイッチで光は切れるらしい。
「いやまあ、思想はわかるけど」
この部屋一室で大体なんとかなるように作られている。
一階にトイレや風呂、ベッドやソファ、レクリエーション用スペースが集中していて、二階にパーソナルスペースが存在しているらしい。
二階の大部分は吹き抜けで、ソファに寝転がると高過ぎる天井が遠くに見えた。
落ち着かない。
「寝巻きも終わってるしな」
クローゼットを漁ると、冗談みたいに薄いネグリジェが大量に入っていた。
こんなものを着て誰かに見られるのは御免だ。
仕方ないので、ペルソナに頼んで荷物を下ろしてもらっている。
デフォルメされたロケットがプリントされたパジャマに着替える前に、まずは風呂だ。
そして勿論、風呂もバカが考えたデザインだった。
こんな風呂本当にあるんだな。
「はぁ...」
風呂の底にプロジェクターがあり、幻想的な光景を作り出している。
お湯が出る場所には何かの動物の頭を模したオブジェがあり、風呂自体も魚が泳ぐ水槽に面している。
そのくせ洗い場は全体の10分の1のサイズもない。
周囲から丸見えの個室シャワーで身体を洗い流し、風呂に入る。
「疲れたな...」
俺が発狂したあの日から、俺はあの存在に何かをされたらしい。
どんなに憂鬱でも、苦しくても、逃げ出したくなっても発狂出来ない。
狂気に逃げられなくなったので、向き合う事にしている。
周囲は俺を元に戻ったと思っているかもしれないが、
「......」
一人になると、途端に嫌になる。
精神はまともどころか、最悪に近い。
俺の生活は幸せなんだろう、多分。
ただ、苦しむなというのは難しい。
ここに来たのは俺の選択だ。
だからそれについては何も言わないし、何を言われても俺のせいだから問題はない。
こんな待遇を受けるに相応しくないという謙遜が嫌味だというのも分かっている。
俺はもっと自己評価を高く持たなければいけない。
アルの保護者として、オリオンを駆る者としても。
「不幸は俺が自分で持って来てるからな」
とっくの昔に気づいていることだ。
俺は嫌だったんだ、日常に戻るのが。
戻るのが嫌で、最善の選択肢を取らなかった。
帝国から帰ったら、オリオンを売り払って惑星に降りよう。
そこで就職して、まともな人生を歩む。
そうだ、そうしよう。
アルの追っ手ももう諦めているだろうから、アルには紛争が終わるまで一緒にいてもらい、その後別れる形でいい。
俺は意外に悪くないアイデアに頷き、風呂を上がった。
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