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シーズン4-ビージアイナ侵攻編
099-逃避行(後編)
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数時間後。
シンと妾は、遥か下まで降りてきていた。
場所は、夥しい数の戦闘機が並ぶ格納庫である。
「物凄い数の戦闘機ですね」
「ああ、これが全て出撃すれば、主力艦などあっという間に沈んでしまう」
シン殿の物言いに、妾は恐怖する。
帝国が保有する主力艦は5隻。
それぞれ各地に配備されており、もしこの戦闘機隊と遭遇すれば必ず沈められてしまうじゃろうと。
「こっちだ」
妾はシン殿と共に、格納庫の端を歩き続ける。
人気はほとんど無いものの、一応と言うことであろう。
「これがエレベーターだ。近道を通れたのは僥倖だったな」
「...」
妾たちはエレベーターに乗り込み、下の階へ向かう。
そして、エレベーターの先を警戒しつつ、開いた扉を潜った。
「こっちだ」
シン殿の言う通り、妾は角を曲がって...
そして、その先にいたものを見た。
「ノーザン主席.........何故、ここに!」
『オマエノ策ナド、オ見通シダ』
直後、シン殿は妾を強引に引き寄せ、駆け出す。
「ひゃわっ!?」
「逃げるぞ!」
直後、妾たちを狙ってか、飛んできたレーザー弾が床や壁に当たる。
シン殿は追手をかわしながら、着実に進んでいく。
その判断の早さは、とても素晴らしいものじゃった。
「いいか、これからエレベーターに乗り込む。そうすれば、不用意に発砲できないエリアに降りることができる。そうすれば、より安全に移動出来るはずだ」
「わ、分かりました」
「よし、入れ!」
エレベーターに滑り込んだ妾たちだが、廊下の先から銃を構えて兵士達が駆けてくる。
しかし、そ奴らが辿り着く前に、扉は閉まり、エレベーターは動き出したのじゃった。
エレベーターは下降を続け、途中で止まったりしないかと、妾は散々気を揉む。
その度に、シン殿は妾を慰めてくれた。
「よし...ここは殆ど安全だ、行くぞ」
降りた階層は、何やら巨大な機械音の響く場所であった。
妾たちは、円周状の回廊を歩き続ける。
何かを囲むような形状の回廊じゃった。
「ここは...?」
「重要な施設だ。この障壁があるとはいえ、不用意に射撃をすれば厳罰になるだろうからな」
シン殿はそう言うが、妾は少し不安だった。
しかし、ほとんど何もなく、妾たちは下へと降りることができた。
そして...
「ここが脱出艇の区画だ、急げ!」
妾たちは急いで、脱出艇のある場所へ向かう。
幸いにも、脱出艇には何もされていなかった。
「元気でな」
「待ってください」
妾はシン殿に呼び掛ける。
「...もう一度、聞いてもいいですか?」
「何だ?」
「我が国に来ませんか? 私があなたを守りますから」
このままではシン殿は、叛逆の汚名を着せられ殺されてしまうだろう。
それはあまりにも、情けない。
妾が好いた男一人守れぬのは。
「...前にも言っただろう、俺は」
「ここで裏切ったとしても、妹を取り返す好機は必ず来るはずです」
「...だが、無理だ。悪いな」
取り付く島もない。
この男の決意は本物なのだと、妾は理解した。
「シン殿...」
「心配するな、俺は不死身だ」
シン殿は、壁面のボタンを押す。
直後、妾とシン殿を隔てていた壁が締まる。
「ま、待って! 待ってください!」
扉を叩いたが、それはびくともしなかった。
「ノーザン・ライツ、勝負だ!」
直後、激しい銃声が響き。
静かになった。
「...」
妾はもう迷わなかった。
脱出艇を、教えてもらった手順通りに起動する。
そして、懐かしき帝国へ向けて、逃げ帰るのだった。
シンと妾は、遥か下まで降りてきていた。
場所は、夥しい数の戦闘機が並ぶ格納庫である。
「物凄い数の戦闘機ですね」
「ああ、これが全て出撃すれば、主力艦などあっという間に沈んでしまう」
シン殿の物言いに、妾は恐怖する。
帝国が保有する主力艦は5隻。
それぞれ各地に配備されており、もしこの戦闘機隊と遭遇すれば必ず沈められてしまうじゃろうと。
「こっちだ」
妾はシン殿と共に、格納庫の端を歩き続ける。
人気はほとんど無いものの、一応と言うことであろう。
「これがエレベーターだ。近道を通れたのは僥倖だったな」
「...」
妾たちはエレベーターに乗り込み、下の階へ向かう。
そして、エレベーターの先を警戒しつつ、開いた扉を潜った。
「こっちだ」
シン殿の言う通り、妾は角を曲がって...
そして、その先にいたものを見た。
「ノーザン主席.........何故、ここに!」
『オマエノ策ナド、オ見通シダ』
直後、シン殿は妾を強引に引き寄せ、駆け出す。
「ひゃわっ!?」
「逃げるぞ!」
直後、妾たちを狙ってか、飛んできたレーザー弾が床や壁に当たる。
シン殿は追手をかわしながら、着実に進んでいく。
その判断の早さは、とても素晴らしいものじゃった。
「いいか、これからエレベーターに乗り込む。そうすれば、不用意に発砲できないエリアに降りることができる。そうすれば、より安全に移動出来るはずだ」
「わ、分かりました」
「よし、入れ!」
エレベーターに滑り込んだ妾たちだが、廊下の先から銃を構えて兵士達が駆けてくる。
しかし、そ奴らが辿り着く前に、扉は閉まり、エレベーターは動き出したのじゃった。
エレベーターは下降を続け、途中で止まったりしないかと、妾は散々気を揉む。
その度に、シン殿は妾を慰めてくれた。
「よし...ここは殆ど安全だ、行くぞ」
降りた階層は、何やら巨大な機械音の響く場所であった。
妾たちは、円周状の回廊を歩き続ける。
何かを囲むような形状の回廊じゃった。
「ここは...?」
「重要な施設だ。この障壁があるとはいえ、不用意に射撃をすれば厳罰になるだろうからな」
シン殿はそう言うが、妾は少し不安だった。
しかし、ほとんど何もなく、妾たちは下へと降りることができた。
そして...
「ここが脱出艇の区画だ、急げ!」
妾たちは急いで、脱出艇のある場所へ向かう。
幸いにも、脱出艇には何もされていなかった。
「元気でな」
「待ってください」
妾はシン殿に呼び掛ける。
「...もう一度、聞いてもいいですか?」
「何だ?」
「我が国に来ませんか? 私があなたを守りますから」
このままではシン殿は、叛逆の汚名を着せられ殺されてしまうだろう。
それはあまりにも、情けない。
妾が好いた男一人守れぬのは。
「...前にも言っただろう、俺は」
「ここで裏切ったとしても、妹を取り返す好機は必ず来るはずです」
「...だが、無理だ。悪いな」
取り付く島もない。
この男の決意は本物なのだと、妾は理解した。
「シン殿...」
「心配するな、俺は不死身だ」
シン殿は、壁面のボタンを押す。
直後、妾とシン殿を隔てていた壁が締まる。
「ま、待って! 待ってください!」
扉を叩いたが、それはびくともしなかった。
「ノーザン・ライツ、勝負だ!」
直後、激しい銃声が響き。
静かになった。
「...」
妾はもう迷わなかった。
脱出艇を、教えてもらった手順通りに起動する。
そして、懐かしき帝国へ向けて、逃げ帰るのだった。
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