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シーズン9-オストプライム編(後編)
252-情報収集
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三日後。
私は地下都市に出て、情報収集をしていた。
情報屋を当たり、とある勢力の情報を掴んだ。
都市の天井を破壊した私たちの事件から、まずは攫った勢力の情報を特定し、「ラーハヴェク」という勢力を特定した。
ヤハク星系の希少種族「シドレー」をボスとする海賊勢力の一つであり、略奪メインではなくオストプライムに巣食っているようだ。
『ああ、ラーハヴェクか、知らないのか? この辺じゃ一番デカい組織だぞ?』
『ラーハヴェクには逆らいたくないな......とにかく、あんたの名声を信じて貰った金分の情報は渡すが、俺の事は言わないでくれよ?』
『あれとやり合う気かよ? あんたも恐れ知らずだな、勝ったら教えてくれよ! 仲間のハッカーを紹介してやるから!』
何故か、オストプライムでは私はあまり嫌われていないようだ。
その理由はすぐに分かった。
ここでは、宇宙で活躍する海賊はあまり好まれておらず、それどころかカルメナスのような勢力に属する海賊は偉ぶっていて気に食わないらしい。
だから、海賊勢力を潰して回っている私は、裏社会の主権の傍流にいる彼等のような人種の中では、ヒーローのような扱いだそうだ。
その中で、
『あんちゃん、一人で戦うのは良くねえぜ? おまけにアドバイスをくれてやる。ラーハヴェクと戦うなら、敵対組織に所属するのもいいと思うぜ』
『ラーハヴェクの最大敵対組織か......だったら、こことかどうだ?』
私は、ラーハヴェクの敵対組織に売り込むために各地を回ったが.....
どこでも敵対していて、仕方ないので流血沙汰になった。
15人程半殺しにして情報を吐かせた結果、紹介された場所は下部組織だと判明した。
上部組織に向かった私は、そこでも歓迎を受けた。
歓迎という名のレーザー弾の嵐だったけど。
流石にこれから協力する相手かもしれないので、全員素手でボコボコにした。
『こいつっ、速――――』
『待て、攻撃するな! 壁がある、弾を節約―――』
ラビが傷心の私に買ってきてくれた新しいグローブの初陣だったけれど、凄く役に立った。
右腕のグローブにはナックルダスターがついており、トグルでトゲを出したり仕舞ったりできる。
バックパックのスラスターで加速も出来るし、元々の格闘戦より更に機動性が上がったと言える。
『げ、へへぇ.......合格、だぜ........そ、そのメモリに、本部の場所がある――――ボスに会いに行きな――』
禿頭の一番偉そうなのをボコボコにしたら、情報を渡してくれた。
この組織ですら、オストプライムに無数に存在する下部組織に過ぎない。
例えオストプライムに存在する組織だとしても、その本体は宇宙にある。
やはり、情報を受け取った時点で試されていたのだと思う。
私は手に入れた情報をアドアステラに持ち帰り、一つに纏め上げる。
「ラビ、見て」
「ガヴェイン......?」
「そう、これが今回、私が行く組織の名前」
ラビに見せたのは、ガヴェインの情報。
ラーハヴェクに敵対する組織の中では、目立たないが最大勢力である。
「どうやって売り込む気? 交渉材料なんかないでしょ?」
「いや、あるね」
そのために、今日は情報収集のほかにするべきことをやってきた。
少々押しつけがましいと思ったけれど、『彼』は今回の件を重く見て、協力してくれるようだ。
「明日出航するが、途中で協力者と接触する。航路を設定しておくから、ソフ――――ああ、そっか.....」
昨日、アドアステラで同じ思いをしたのを思い出した。
ブリッジに飲み物を持ってきてくれるのはいつもソフで、昨日は喉が渇いて自分で飲み物を取りに行った。
ご飯も、なんとなく食べる気がしなくなり、厨房は人気がなくなった。
だいたいレトルトで済ませている。
「......絶対に奪還しようね、カル」
「うん」
あの二人は、これからが頑張り時だった。
だというのに、また不自由な身に戻って――――攫った奴らは絶対にぶっころ.......いや、冷静になるべきか。
「ファイスたちは?」
「消耗品の買い出しに出てるよ、これから一戦やらかすんでしょ?」
「......そう、だね」
大きな戦いになる。
それも、好き勝手に暴れられない戦いだ。
”海賊勢力の殲滅”は望成目標。
必成目標は、あの二人の奪還。
「絶対にだ」
あの二人を見殺しにするような人間を、お兄ちゃんはきっと妹と認めるわけがない。
それだけじゃないけれど、お兄ちゃんのためなら私は、この身が擦り切れても動ける。
お兄ちゃんのために、私はお兄ちゃんを利用して二人を助けるんだ。
私は地下都市に出て、情報収集をしていた。
情報屋を当たり、とある勢力の情報を掴んだ。
都市の天井を破壊した私たちの事件から、まずは攫った勢力の情報を特定し、「ラーハヴェク」という勢力を特定した。
ヤハク星系の希少種族「シドレー」をボスとする海賊勢力の一つであり、略奪メインではなくオストプライムに巣食っているようだ。
『ああ、ラーハヴェクか、知らないのか? この辺じゃ一番デカい組織だぞ?』
『ラーハヴェクには逆らいたくないな......とにかく、あんたの名声を信じて貰った金分の情報は渡すが、俺の事は言わないでくれよ?』
『あれとやり合う気かよ? あんたも恐れ知らずだな、勝ったら教えてくれよ! 仲間のハッカーを紹介してやるから!』
何故か、オストプライムでは私はあまり嫌われていないようだ。
その理由はすぐに分かった。
ここでは、宇宙で活躍する海賊はあまり好まれておらず、それどころかカルメナスのような勢力に属する海賊は偉ぶっていて気に食わないらしい。
だから、海賊勢力を潰して回っている私は、裏社会の主権の傍流にいる彼等のような人種の中では、ヒーローのような扱いだそうだ。
その中で、
『あんちゃん、一人で戦うのは良くねえぜ? おまけにアドバイスをくれてやる。ラーハヴェクと戦うなら、敵対組織に所属するのもいいと思うぜ』
『ラーハヴェクの最大敵対組織か......だったら、こことかどうだ?』
私は、ラーハヴェクの敵対組織に売り込むために各地を回ったが.....
どこでも敵対していて、仕方ないので流血沙汰になった。
15人程半殺しにして情報を吐かせた結果、紹介された場所は下部組織だと判明した。
上部組織に向かった私は、そこでも歓迎を受けた。
歓迎という名のレーザー弾の嵐だったけど。
流石にこれから協力する相手かもしれないので、全員素手でボコボコにした。
『こいつっ、速――――』
『待て、攻撃するな! 壁がある、弾を節約―――』
ラビが傷心の私に買ってきてくれた新しいグローブの初陣だったけれど、凄く役に立った。
右腕のグローブにはナックルダスターがついており、トグルでトゲを出したり仕舞ったりできる。
バックパックのスラスターで加速も出来るし、元々の格闘戦より更に機動性が上がったと言える。
『げ、へへぇ.......合格、だぜ........そ、そのメモリに、本部の場所がある――――ボスに会いに行きな――』
禿頭の一番偉そうなのをボコボコにしたら、情報を渡してくれた。
この組織ですら、オストプライムに無数に存在する下部組織に過ぎない。
例えオストプライムに存在する組織だとしても、その本体は宇宙にある。
やはり、情報を受け取った時点で試されていたのだと思う。
私は手に入れた情報をアドアステラに持ち帰り、一つに纏め上げる。
「ラビ、見て」
「ガヴェイン......?」
「そう、これが今回、私が行く組織の名前」
ラビに見せたのは、ガヴェインの情報。
ラーハヴェクに敵対する組織の中では、目立たないが最大勢力である。
「どうやって売り込む気? 交渉材料なんかないでしょ?」
「いや、あるね」
そのために、今日は情報収集のほかにするべきことをやってきた。
少々押しつけがましいと思ったけれど、『彼』は今回の件を重く見て、協力してくれるようだ。
「明日出航するが、途中で協力者と接触する。航路を設定しておくから、ソフ――――ああ、そっか.....」
昨日、アドアステラで同じ思いをしたのを思い出した。
ブリッジに飲み物を持ってきてくれるのはいつもソフで、昨日は喉が渇いて自分で飲み物を取りに行った。
ご飯も、なんとなく食べる気がしなくなり、厨房は人気がなくなった。
だいたいレトルトで済ませている。
「......絶対に奪還しようね、カル」
「うん」
あの二人は、これからが頑張り時だった。
だというのに、また不自由な身に戻って――――攫った奴らは絶対にぶっころ.......いや、冷静になるべきか。
「ファイスたちは?」
「消耗品の買い出しに出てるよ、これから一戦やらかすんでしょ?」
「......そう、だね」
大きな戦いになる。
それも、好き勝手に暴れられない戦いだ。
”海賊勢力の殲滅”は望成目標。
必成目標は、あの二人の奪還。
「絶対にだ」
あの二人を見殺しにするような人間を、お兄ちゃんはきっと妹と認めるわけがない。
それだけじゃないけれど、お兄ちゃんのためなら私は、この身が擦り切れても動ける。
お兄ちゃんのために、私はお兄ちゃんを利用して二人を助けるんだ。
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