368 / 486
第九章:奪還作戦と、国の闇
368:疑惑の氷
しおりを挟む
流はその様子を黙ってみている。この漢の性格からして、このような場合は迷わず攻撃するのだが、何か考えがあるのか……。
アルギッドは魔力を高めたからか鼻血は止まっており、傷も回復しつつあるように見える。
それを見たワン太郎は「ほぅ……」と言うと、セリアの隣へと来るのだった。
「そこの小娘。ぼけーっとしてないで、早くあるじの薬を飲むんだワン」
「は……え? 子犬が喋った? ひぃ!?」
「うるさい小娘だわんねぇ。ワレは子犬じゃない! 小狐で王様なのだ、エライのだワン!!」
「お、王様? って王滅クラス!? まさかぁねぇ……こんな可愛いわんちゃんが」
そう言うとセリアはワン太郎を抱きしめるが、苦痛を思い出して顔を歪めた。
「馬鹿な小娘だわんねぇ。ほら、あるじが言っていたように早く飲むんだわんよ」
「それが……もう沢山回復薬を飲んだから、お腹一杯で飲めなくて……」
「しかたないワンねぇ。ほらぁ、ここに注ぐワンよ」
因幡の薬は外からかけただけでは効能が薄く、セリアの紫色に膨れた指や、二の腕からしたたる血液を見てワン太郎は〝氷の皿〟を空中へと作り出す。
そこに紫の回復薬を注ぎ込むと、皿のふちへと短い前足をのせる。すると皿に溜まっていた紫の回復薬は、しだいに右回転をすると、圧縮しはじめ最後には直径一センチほどの「紫色に輝く塊」となる。
それをワン太郎は足差し、セリアへと渡す。
「これを舐めるといいワン。ちょっぴり冷たいけど、美味しいから食べてみるといいワンよ」
「え? とても綺麗……」
セリアは氷の皿から紫色の飴玉のような塊を口に入れる。ビクリと震えてから、
「あぅん!? なにこれぇ……美味しい」
「もぅ紛らわしい声をだすんじゃないワンよ。ほら、そろそろ最終幕が上がるワン」
そんなワン太郎とセリアの微笑ましいやり取りなど、騎士も冒険者達も気にする余裕はない。
なぜなら、アルギッドの魔力が恐ろしいほどに膨らんでおり、確実に災害クラスの被害が出るであろう攻撃だと認識していたからだ。
なおも膨らむ魔力。それは研ぎ澄まされ、アイスブルーの短剣に惜しげもなく注ぎ込まれていく。
「どぅ~したぁ? こ・わ・い・の・かぁ? コイツはなぁ~俺の家の家宝『アイ・ス・ダガー』だッつーの!!」
「おい美琴。俺も酷いが、アイツの家宝も名前になんのひねりもないぞ? むしろ劣化品にしか聞こえん」
『そうだよねぇ……本家から見たら、な~んか安っぽい響きですねぇ。よかったね、似たような境遇の人がいて』
「うっさいわ。おっと準備が完了したようだぞ?」
『待ちくたびれました』
「グダグダ何を言っているぅ? 最初の宣言どぅ~り、粉々になってシ・ネ♪」
アルギッドは氷を纏った短剣〝アイ・ス・ダガー〟を大上段から構えて、大ぶりに流へと斬り込む。
本来避けることも容易いほど、マヌケにも上段からまっすぐ長剣にまで成長した氷の刃を受ける。
そのまま高速に氷の長剣を振り抜き、∞を描くように何度も何度も美琴へと当てに来る。
流もそれに応じて受け流し、いざ攻撃に移ろうとした時だった。何か違和感を感じて美琴を握っている部分へと目線を向ける。すると〝パキキキッ〟と聞き慣れない音が美琴の刃を覆う。
「……」
「どぅーだ? 凍てつく斬撃はぁ? もうまともに剣も振れまい? ブンブン? はぁ~ッハッハッハ!!」
アルギッドは流の返事もまたず、そのまま氷の刃を高速で叩きつける。それを流は受けるだけで、攻撃が出来ないようだった。
「ナガレ!! どうしよう子犬ちゃん、ナガレが氷漬けにされちゃうよ!?」
「んぁ~? そんなに冷たくないから大丈夫だワンよ~」
「何を言っているのよ! ほら、もう首まで氷の塊になっちゃったよ!!」
「うるさいワンねぇ~。あ、すっぽり埋まったワン。たのしそ~」
まったく取り合ってくれない子犬に、いらだちを覚えながらも〝ギュッ〟と抱きしめる。
ワン太郎は苦しそうに腕をタップするが、どうやら気がついていないらしい。
その時だった。氷の中から聞こえる硬質な破壊音。その直後に割れた氷のスキマから聞こえる、くぐもった声が響く。
「――ィ流・薙払術! 岩斬破砕!!」
流の閉じ込められている、氷の小さな山に無数の亀裂が瞬時に入る。アルギッドはそれが〝ありえない!?〟とばかりに凝視した刹那、氷のつぶてがアルギッドへと襲いかかる。
「グガアアアアアアダダダダダ!? 一体なにアダダダダイッ!!」
「実に気持ちのいい空間ありがとう。で、やっと視えた。お前もアイツと同じだな? その『右の角』が元凶か?」
「何を言っている!? あぁ~りぇなぁ~いぢゃないっか!? 氷のスッペシャリぅスットの、こ・の俺様の業がなぜ効かない!!」
「アレが氷のスペシャリストだと? 気持ちのいいリラックス空間だったぞ」
「そんなはずはない!! 氷系最上位の業だぞおおおおおおう!?」
「最上位ねぇ……うちにもいるぞ? そのスペシャリストが、な?」
そう流が言うと、いつの間にかワン太郎がアルギッドの足元へと来ていた。それを見たセリアが「あぶない!! ワンちゃん戻ってきて!! と立ち上がろうとするが、腕の中が重い事に気がつく。
さらにその冷たさに、一瞬ゾクリとしながら見ると、氷の可愛い小狐を抱いている事に驚く。
「おい、羽トカゲ。あるじのオーダーだワン。とりあえず『コレが本当の氷の力』だと思い知るのだワン」
ワン太郎は前足を〝ぽむ〟とアルギッドの右足へ嫌そうに触る。するとそこから深い青色の氷が出来、それがまたたく間に全身へと広がりはじめる。
叫ぶアルギッドの意思などお構いなしに、やがて首より上を残し、氷の塊の中へと閉じ込められたのだった。
アルギッドは魔力を高めたからか鼻血は止まっており、傷も回復しつつあるように見える。
それを見たワン太郎は「ほぅ……」と言うと、セリアの隣へと来るのだった。
「そこの小娘。ぼけーっとしてないで、早くあるじの薬を飲むんだワン」
「は……え? 子犬が喋った? ひぃ!?」
「うるさい小娘だわんねぇ。ワレは子犬じゃない! 小狐で王様なのだ、エライのだワン!!」
「お、王様? って王滅クラス!? まさかぁねぇ……こんな可愛いわんちゃんが」
そう言うとセリアはワン太郎を抱きしめるが、苦痛を思い出して顔を歪めた。
「馬鹿な小娘だわんねぇ。ほら、あるじが言っていたように早く飲むんだわんよ」
「それが……もう沢山回復薬を飲んだから、お腹一杯で飲めなくて……」
「しかたないワンねぇ。ほらぁ、ここに注ぐワンよ」
因幡の薬は外からかけただけでは効能が薄く、セリアの紫色に膨れた指や、二の腕からしたたる血液を見てワン太郎は〝氷の皿〟を空中へと作り出す。
そこに紫の回復薬を注ぎ込むと、皿のふちへと短い前足をのせる。すると皿に溜まっていた紫の回復薬は、しだいに右回転をすると、圧縮しはじめ最後には直径一センチほどの「紫色に輝く塊」となる。
それをワン太郎は足差し、セリアへと渡す。
「これを舐めるといいワン。ちょっぴり冷たいけど、美味しいから食べてみるといいワンよ」
「え? とても綺麗……」
セリアは氷の皿から紫色の飴玉のような塊を口に入れる。ビクリと震えてから、
「あぅん!? なにこれぇ……美味しい」
「もぅ紛らわしい声をだすんじゃないワンよ。ほら、そろそろ最終幕が上がるワン」
そんなワン太郎とセリアの微笑ましいやり取りなど、騎士も冒険者達も気にする余裕はない。
なぜなら、アルギッドの魔力が恐ろしいほどに膨らんでおり、確実に災害クラスの被害が出るであろう攻撃だと認識していたからだ。
なおも膨らむ魔力。それは研ぎ澄まされ、アイスブルーの短剣に惜しげもなく注ぎ込まれていく。
「どぅ~したぁ? こ・わ・い・の・かぁ? コイツはなぁ~俺の家の家宝『アイ・ス・ダガー』だッつーの!!」
「おい美琴。俺も酷いが、アイツの家宝も名前になんのひねりもないぞ? むしろ劣化品にしか聞こえん」
『そうだよねぇ……本家から見たら、な~んか安っぽい響きですねぇ。よかったね、似たような境遇の人がいて』
「うっさいわ。おっと準備が完了したようだぞ?」
『待ちくたびれました』
「グダグダ何を言っているぅ? 最初の宣言どぅ~り、粉々になってシ・ネ♪」
アルギッドは氷を纏った短剣〝アイ・ス・ダガー〟を大上段から構えて、大ぶりに流へと斬り込む。
本来避けることも容易いほど、マヌケにも上段からまっすぐ長剣にまで成長した氷の刃を受ける。
そのまま高速に氷の長剣を振り抜き、∞を描くように何度も何度も美琴へと当てに来る。
流もそれに応じて受け流し、いざ攻撃に移ろうとした時だった。何か違和感を感じて美琴を握っている部分へと目線を向ける。すると〝パキキキッ〟と聞き慣れない音が美琴の刃を覆う。
「……」
「どぅーだ? 凍てつく斬撃はぁ? もうまともに剣も振れまい? ブンブン? はぁ~ッハッハッハ!!」
アルギッドは流の返事もまたず、そのまま氷の刃を高速で叩きつける。それを流は受けるだけで、攻撃が出来ないようだった。
「ナガレ!! どうしよう子犬ちゃん、ナガレが氷漬けにされちゃうよ!?」
「んぁ~? そんなに冷たくないから大丈夫だワンよ~」
「何を言っているのよ! ほら、もう首まで氷の塊になっちゃったよ!!」
「うるさいワンねぇ~。あ、すっぽり埋まったワン。たのしそ~」
まったく取り合ってくれない子犬に、いらだちを覚えながらも〝ギュッ〟と抱きしめる。
ワン太郎は苦しそうに腕をタップするが、どうやら気がついていないらしい。
その時だった。氷の中から聞こえる硬質な破壊音。その直後に割れた氷のスキマから聞こえる、くぐもった声が響く。
「――ィ流・薙払術! 岩斬破砕!!」
流の閉じ込められている、氷の小さな山に無数の亀裂が瞬時に入る。アルギッドはそれが〝ありえない!?〟とばかりに凝視した刹那、氷のつぶてがアルギッドへと襲いかかる。
「グガアアアアアアダダダダダ!? 一体なにアダダダダイッ!!」
「実に気持ちのいい空間ありがとう。で、やっと視えた。お前もアイツと同じだな? その『右の角』が元凶か?」
「何を言っている!? あぁ~りぇなぁ~いぢゃないっか!? 氷のスッペシャリぅスットの、こ・の俺様の業がなぜ効かない!!」
「アレが氷のスペシャリストだと? 気持ちのいいリラックス空間だったぞ」
「そんなはずはない!! 氷系最上位の業だぞおおおおおおう!?」
「最上位ねぇ……うちにもいるぞ? そのスペシャリストが、な?」
そう流が言うと、いつの間にかワン太郎がアルギッドの足元へと来ていた。それを見たセリアが「あぶない!! ワンちゃん戻ってきて!! と立ち上がろうとするが、腕の中が重い事に気がつく。
さらにその冷たさに、一瞬ゾクリとしながら見ると、氷の可愛い小狐を抱いている事に驚く。
「おい、羽トカゲ。あるじのオーダーだワン。とりあえず『コレが本当の氷の力』だと思い知るのだワン」
ワン太郎は前足を〝ぽむ〟とアルギッドの右足へ嫌そうに触る。するとそこから深い青色の氷が出来、それがまたたく間に全身へと広がりはじめる。
叫ぶアルギッドの意思などお構いなしに、やがて首より上を残し、氷の塊の中へと閉じ込められたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
転生したらただの女の子、かと思ったら最強の魔物使いだったらしいです〜しゃべるうさぎと始める異世界魔物使いファンタジー〜
上村 俊貴
ファンタジー
【あらすじ】
普通に事務職で働いていた成人男性の如月真也(きさらぎしんや)は、ある朝目覚めたら異世界だった上に女になっていた。一緒に牢屋に閉じ込められていた謎のしゃべるうさぎと協力して脱出した真也改めマヤは、冒険者となって異世界を暮らしていくこととなる。帰る方法もわからないし特別帰りたいわけでもないマヤは、しゃべるうさぎ改めマッシュのさらわれた家族を救出すること当面の目標に、冒険を始めるのだった。
(しばらく本人も周りも気が付きませんが、実は最強の魔物使い(本人の戦闘力自体はほぼゼロ)だったことに気がついて、魔物たちと一緒に色々無双していきます)
【キャラクター】
マヤ
・主人公(元は如月真也という名前の男)
・銀髪翠眼の少女
・魔物使い
マッシュ
・しゃべるうさぎ
・もふもふ
・高位の魔物らしい
オリガ
・ダークエルフ
・黒髪金眼で褐色肌
・魔力と魔法がすごい
【作者から】
毎日投稿を目指してがんばります。
わかりやすく面白くを心がけるのでぼーっと読みたい人にはおすすめかも?
それでは気が向いた時にでもお付き合いください〜。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
無能認定され王宮から追放された俺、実は竜の言葉が話せたのでSSS級最凶竜種に懐かれ、気がついたら【竜人王】になってました。
霞杏檎
ファンタジー
田舎の村から上京して王宮兵士となって1年半……
まだまだ新人だったレイクは自身がスキルもろくに発動できない『無能力者』だと周りから虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、『スキルが発動しない無能はこの王宮から出て行け』と自身が働いていたイブニクル王国の王宮から解雇・追放されてしまった。
そして挙げ句の果てには、道中の森でゴブリンに襲われる程の不遇様。
だが、レイクの不運はまだ続く……なんと世界を破壊する力を持つ最強の竜種"破滅古竜"と出会ってしまったのである!!
しかし、絶体絶命の状況下で不意に出た言葉がレイクの運命を大きく変えた。
ーーそれは《竜族語》
レイクが竜族語を話せると知った破滅古竜はレイクと友達になりたいと諭され、友達の印としてレイクに自身の持つ魔力とスキルを与える代わりにレイクの心臓を奪ってしまう。
こうしてレイクは"ヴィルヘリア"と名乗り美少女の姿へと変えた破滅古竜の眷属となったが、与えられた膨大なスキルの量に力を使いこなせずにいた。
それを見たヴィルヘリアは格好がつかないと自身が師匠代わりとなり、旅をしながらレイクを鍛え上げること決める。
一方で、破滅古竜の悪知恵に引っかかったイブニクル王国では国存続の危機が迫り始めていた……
これは"無能"と虐げられた主人公レイクと最強竜種ヴィルヘリアの師弟コンビによる竜種を統べ、レイクが『竜人王』になるまでを描いた物語である。
※30話程で完結します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる