俺がラスボスになった件

浅葱凍夜

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休日にも事件に巻き込まれる楓

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とある休日。楓は休みの日は基本どこにも行かないようにしているが、買い物がある時は
出かけないといけないので、この日も買い物に行った。

最近変な事件に巻き込まれるのでそうならないようにしながら移動する。楓は空を飛べるが
見つかると面倒なのであまりしない。能力者でも空を飛べるのは風を操る者などに
限られるので、それ以外で飛べるのが見つかると世界中で騒がれるのでしていない。

いつもは自炊をしていて、飲食店などには行かないがたまに料理を考えるのが
面倒な時に行くことがある。

この日もそうい気分だったので、楓はファミレスに入った。メニューを決め店員を呼び
注文する。どれをではなくあるメニュー全部というと店員が困惑する。

「ほ、本当に全部ですか?」
「ああ。金はあるから心配ない」
「いや、そっちよりも」
「ちゃんと全部食べるさ。まずかったら食わんけどな」

楓はまずいときははっきりいう。自分に合わない時も悪びれず残す事はせずその
店の厨房に行き、自分用に変えたりしたりする。もしくは持ち帰る。

メニューが楓のテーブルに次々と並べられる。その光景に他の客も驚く。しかも
そこまで時間もかけずに楓はしっかり全部食べ切った。楓は大食漢を超える
レベルで食べる事ができた。レジで支払う時もおそらくお店で始まって以来の
長いレシートが出てきた。お店としてはありがたいので、楓はドリンクの
サービスを受けた。

その後店を出てしばらく街を歩く。この時代、能力は日常でも使われている。乗り物にも
カメラにも、街を警備するロボットにも。そして、その能力が使えない、使えても
ランクが低い者達は蔑まれたり、中には危害を加えられたりする。
路地裏が良い例、いや悪い例だ。そこにはホームレスの様に横たわる者たちもいた。

楓は少し裏道に出て、誰もいない所で空に上がった。

「醜い街だ。いやこの世界というべきか。表と裏がはっきりしている。同じ人なのにな」

しばらく空から街を眺めてそれから地上に降りた。そうして夕方ごろになり、そろそろ
帰ろうとした時だった。大きな会場から悲鳴が聞こえた。そこはイベントや音楽の
ライブが行われる様な場所で、そこから大勢の人が逃げ出していた。

どうやら中で事件が起きたようだ。楓は当然スルーしようとしたが、逃げてくる人に
あんたも逃げろと言われたりしてうまく動けないでいた。仕方なく中の様子を見に
行った。するとそこにはステージの上で、能力の結界を張って攻撃を耐えている女の子
達がいた。攻撃してるのはおかしな服を着た奴らだった。それを止めうよと関係者
らしき者や普通の人も応戦していた。

「なんだこれ。なんであんな子が狙われてる?まぁ騒ぎの原因がわかったからすぐに
排除するか」

すぐにステージの方に行き、結界を壊そうとしている奴らを楓は全員吹き飛ばした。
それには全員が驚いていた。

「何事だ!」
「なんだ貴様は?」
「ただの通りすがりだ。人の通る場所で騒がしくするんじゃねぇ。消すぞ」
「やれるもんならやってみろ。俺たちはランクBだ。ここにいる奴らじゃ
俺達には勝てねぇぞ」
「そうみたいだな。でも、俺にはお前らも勝てん」
「ほざけ!全員あいつを消せ」

数人の奴らが楓に襲いかかってきた。でもそれは楓にとってどうという事はなかった。

「邪魔だ!」

そう言った瞬間襲ってきた奴ら全員を吹き飛ばし、気絶させた。

「な、何をした!?」
「教える必要はない。残るはお前だけだ」
「俺達は悪い事はしていない。この世界を変えるための儀式だからな」
「世界を変える儀式?」
「その通りだ。本来なら色々語りたい所だが、この場は逃げさせてもらう。お前の事も
上に報告してやる」
「それはどうも。なら他のやつも連れてさっさと消えな。でなきゃここでお前の体が
潰されるのをあいつらにも見せることになるからな」

楓がそう言うと奴らの姿全員消えた。あたりに殺気もなくなり、会場内は静まり返った。
ステージにいた女の子達も安心したのかその場に座り込んだ。楓は少し気になった
事もありその子達の所に行った。

「大丈夫か?」
「はい。あのありがとうございました」
「それにしても奴らはなんだったんだ?なんでお前らが狙われてる?」
「あの、私、この子達のマネージャーをしている阿部京子と言います。場所を
変えませんか?ここだと落ち着いて話せないので」
「わかったが、なんのマネージャーだ?」

楓は言われた通り、場所を変えた。そこは楽屋で彼女の達や他の関係者も椅子に座り
ようやく落ち着いた。それから先程の京子が楓に事情を説明した。

「なるほど、世間に影響のある奴らを狙って襲ってきたのか」
「はい。あいつらは過激派で自分達の為なら手段を選ばない卑劣な奴らです。こんな
子供にまで手をかけようとするぐらいの」
「そうみたいだな。でも、よく耐えたもんだ。あんたもランクはCって所だ。あいつら
よりは弱いのに」
「私は警備をしていた経験もありましたので。それでも後少し攻められていたら
ダメだったと思います。本当にありがとうございました。それであなたは確か朝霧楓
さんですよね」
「なぜ知ってる?」
「最近、テレビでよく見てますよ。あの事件を食い止めた英雄だって話も聞いてます」
「そんなんじゃない。ただのまぐれだ」
「そうは思えません。さっきの奴らも一人で退けたのですから」

そう話していると女の子が一人会話に入ってきた。

「あの、ありがとうございました」
「翔子、もう良いの?」
「なんとか。ちゃんとお礼を言いたし」
「礼なんかいらん。ここにいたのも偶然だからな。ま、これからも気をつけな。なんなら
もっと強い警備員を雇うとかな」
「あのそれならお願いがあるんですけど」

アイドルグループの一人、長野翔子が楓に護衛してほしいと頼んだ。京子も推薦して
来るが当然楓は断る。ただの学生にそういう仕事はできないからだ。それでも京子が
色々条件を言ってきて説得してくる。しつこいので楓は条件付きで承諾した。
それはいつものように対価をもらう事だ。自分が良い奴じゃない事も教えてその上で
も良いならと教え、京子はそれでも頼んだ。楓は二人の連絡先を交換し、その場を
後にした。

家に戻り、お風呂に入り飯を作り、食べ終わってベッドに横になる。

「やっぱり変な事に巻き込まれたな。もうあまり外に出ないようにするか」

言った通り楓はしばらく休みの日は外に出ない様になった。

学校の昼休み。楓は屋上で今の大会出場メンバーのリストタブレットで
作っていた。

「残り一人。さっさと見つけないとな。かといって弱い奴じゃ学園長も納得
しないだろうからな。お!そういえば一番ふさわしいやつがいたな」

楓は全校生徒のリストを見ていた。学園長から参考にともらったもので、そのリスト
からある人物を検察した。それはこの学園で事実上一番強いとされている
生徒会の会長だった。

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