26 / 31
第26話:迎撃戦 第一幕
しおりを挟む
渓谷に魔に892体の魔物が到達。
ムサス連合隊との戦いが幕を開けた。
◇
魔物の先頭を駆けてくるのは灰色狼など、足の速い魔物だ。
ザムスさんはギルドメンバーに指示を出す。
「弓矢隊、攻撃、開始!」
「「「おう!」」」
弓を持つ冒険者たちは、一斉に弓矢を放つ。
ザムスさんとマリナも自ら率先して、弓矢を放っていく。
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
無数の矢の雨が、魔物に襲いかかる。
グシャ! グシャ! グシャ!
相手は防御も回避をしていない。
面白いように矢が突き刺さっていく。
隣ではレイチェルさん率いる正規軍も、弓矢を放っていた。
かなりの数の魔物を仕留めている。
「まだまだ、来るぞ! 第二射、第三射、いくぞ!」
魔物死骸を乗り越えて、次々と新たな魔物が突撃してくる。
味方の死に、相手は恐れる様子もないのだ。
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
グシャ! グシャ! グシャ! グシャ!
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
グシャ! グシャ! グシャ! グシャ!
数が揃った弓矢は、集団で凄まじい効果を発揮する。
渓谷はあっとう間に、魔物の死骸で埋まっていく。
「ちっ、次が来るぞ! 大きいぞ!」
ザムスさんが思わず舌打ちする。
岩猪……巨大な猪の集団が、迫ってきたのだ。
子馬ほどの大きさで、表皮が岩のように硬い魔物。
遠距離の弓矢では、それほど効果は薄い相手なのだ。
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
グシャ! ガキン! ガキン! グシャ!
予想通り、弾かれてしまう矢が出てきた。
マリナのように専門職じゃないと、あの表皮は矢で貫通できないのだ。
ザムスさんとレイチェルさんは、すぐさま次の戦術に移行する。
「槍隊、前に!」
「無理はするなよ! 構えているだけでいい!」
次に前線に出てきたのは槍隊。
丸太で作った柵から、鋭い槍先を突きだしていく。
『ブォオオオン!』
岩猪が吠えながら、丸太の突撃してくる。
「「「はぁああ!」」」
槍隊は踏ん張りながら、相手を迎え撃つ。
グュシャ! ズシャッ! ブフゴー!
見事に鋭い槍先が、岩猪を捉える。
魔物の悲鳴が、渓谷に鳴り響く。
ドスン! ドスン!
そんな槍先を掻い潜り、無数の岩猪が丸太の策に到達してしまう。
だがザムスさんは冷静に指示をだす。
「魔術師隊、向かい撃て!」
「「「はい!」」」
サラたち魔術師隊が、攻撃魔法を発動。
動けない岩猪に止めを刺していく。
「よし、このまま近くの魔物から仕留めていくぞ!」
女領主レイチェルさんも部下に、指示を出していく。
正規兵と市民兵は柵の内側から、必死で魔物に攻撃を加えていく。
魔物はかなり多い。
だがこちらには間合いの長い武器と、戦術という英知があった。
一方的な攻撃によって、魔物を仕留めていく。
気が付くと、第一陣の魔物は全て倒してしまう。
死骸は粒子となり、大地に吸収されていく。
「よし! 今のうちに魔石と矢を回収するぞ! 見張り班は、頼むぞ!」
魔物を倒すと、必ず魔石を落とす。
魔術師の魔力回復も出来るので、今回の戦いでは回収は必死。
矢も長期戦は補充が必要。
体力が残っている者たちが、柵から出て回収していく。
今のところ待機を指示されていたオレも、手作業で魔石と矢の回収を手伝う。
回収しながらザムスさんと会話する。
「ザムスさん、お見事です! なんとかイケそうですね!」
「そうだな。今のところ相手は、危険度E以下の雑魚ばかりだからな」
「そう言われてみれば、たしかに。油断はできませんね」
オレの【探知】によると、もう少しで第二陣が到達する。
反応は先ほどよりも、少し大きい。
おそらく危険度E上やD下が、いるかもしれない。
「ちなみにオレの出番は、もう少し後ですかね?」
「そうだな。お前の支援魔法は奥の手だ。それに強力すぎて、渓谷ごと破壊しかねんからな」
そんな話に、近くのいたサラが混じってくる。
「そうですよ、ハリト君。前回のドラゴン戦のように危険な竜巻化でもされたら、私たちまで吹き飛んでしまいますから」
「あっはっはは……面目ない」
サラとザムスさんの指摘は正しい。
力加減の出来ないオレは、こうした集団戦の攻撃強化が苦手。
更に女弓士マリナも話に混じってくる。
「そんな落ち込まないでよ、ハリト。後で期待しているか」
「ありがとう、マリナ。とりあえず作戦通り、防御系の魔法で頑張っておくね」
防御系の支援魔法なら、渓谷に被害を出す心配はない。
丸太の柵や陣地の強化に、目を配っておくことにする。
そんな時、見張り役の声が響き渡る。
「第二陣が来るぞ! 子鬼の大軍だぞ!」
次に迫ったてきたのは人型の魔物。
武器で武装した子鬼だった。
「ちっ、弓矢持ちもいるな」
遠目に観察しながら、ザムスさんが舌打ちする。
敵の弓矢は厄介だ。
何しろ矢は、丸太の柵を超えてくる。
味方に被害が出る危険性があるのだ。
「あのー、ザムスさん。オレの方で、敵の矢は防御しておきましょうか?」
「ん? 出来るのか、ハリト?」
「はい、支援魔法で敵の飛び防具を、“少しは”無効化できますので」
防御系なら、味方に被害を出す心配はない。
自分が出来ることを提案する。
「そうか。それなら頼む」
「はい! 分かりました」
「うっ……ハリト君の“少しは無効化”ですか……とんでもない無効化がきそうなので、今から心の準備をしておきます、私は」
こうして第二ラウンドの戦いが、幕を開ける。
子鬼部隊は先ほどの魔物とは違い、知恵を使って攻めてきた。
まずは弓矢や投石で遠距離攻撃してきた。
数にものを言わせて、攻めてきたのだ。
だが作戦通り、オレは支援魔法を発動する。
「えーと、【遠距離物理攻撃防御《弱》】! 【支援魔法広域化《弱》】!」
ビュイーーン! ブワーーン!
無事に支援魔法を発動できた。
集結軍の頭上に、半透明な防御壁が展開される。
物理的な遠距離攻撃を、少しだけ防御できる魔法だ。
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
子鬼から豪雨のような矢と、投石が飛んでくる。
直撃したら危険な遠距離攻撃だ。
ガキン! ガキン! ガキン! ガキン!ガキン! ガキン!ガキン! ガキン!
だが防御壁は無事に、効果を発動。
全ての矢と投石を、跳ね返していく。
「「「な、なんだ、これは……?」」」
連合部隊に動揺が走る。
いきなり敵の攻撃が無効化されたので、混乱しているのだろう。
「あっ、その防御壁は、こちらかの矢は通ります。なので攻撃しても大丈夫ですよ!」
混乱している人たちに、大声で伝える。
反撃しても大丈夫だと。
レイチェルさんは、すぐさま部下に指示を出す。
「あの支援魔術師の言うことを信じろ! 子鬼どもを射殺せ!」
「「「はっ!」」」
おお、ナイスタイミングです、レイチェルさん。
お蔭で正規兵が反撃を開始。
見事な弓攻撃で、一方的に子鬼を倒していく。
一方、冒険者ギルドメンバーも負けてはいない。
「ハリトに負けないように、私たちも頑張るわよ!」
「「「おう!」」」
マリナは弓矢隊に指示を出し、ギルドメンバーも斉射していく。
一方的に子鬼を倒していく。
『ギャっ⁉』
『ギャルワァア!』
今度は子鬼たちが混乱していく。
何しろ自分たちの遠距離攻撃は、見えない壁によって完全に通じない。
逆に一方的に遠距離の攻撃を、受けてしまうのだ。
『ギャルワァア!』
混乱したら子鬼は、やみくもに突撃してくる。
その隙をザムスさんは見逃さない。
「よし、向かえ討つぞ!」
「「「おう!」」」
丸太の前に押し寄せる敵を、冷静に迎撃していく。
さすがAランク冒険者なザムスさんだ。
そのまま第二陣の戦いは、一方的に進んでいく。
気が付くと渓谷に残ったのは、子鬼の死骸と魔石だけになる。
「よし! 今のうちに回収するぞ! 見張り班は、頼むぞ!」
体力が残っている者たちが、柵から出て回収していく。
またオレも手作業で魔石の回収を手伝う。
「いや、皆さん、今回もお見事でした!」
集合軍の皆に声をかけていく。
でも皆の反応がおかしい。
オレのことをビビりながら、なんか避けている。
アレ、もしかして先ほどの防御壁、皆には不評だったのかな?
そんな落ち込んでいるオレに、女領主レイチェルさんが声をかけてくる。
「いや、それは違うぞ。みんなは慣れていないから、戸惑っているのよ、ハリト」
「えっ、戸惑っている? 何にですか、レイチェルさん?」
「規格外の支援魔術師に対してよ。だから気にしないで、この後も頼んだわ、ハリト」
「えっ? あっ、はい。精いっぱい頑張ります!」
何かよく分からないけど、レイチェルさんに期待されている。
これなら第三陣も頑張ろう。
さて、ザムスさんたちの方に戻るか。
連合部隊は今のうちに、魔法による体力回復や、矢の補充をしていた。
魔石や武器の予備は、今回は十分にある。
このままのペースで戦っていけば、何とかなるだろう。
――――だが、そんな時だった。
見張り役の悲痛な声が、渓谷に響き渡る。
「第三陣くるぞ! くそっ! 大鬼の群れだ!」
大鬼は危険度C下。
今までの雑魚の魔物とは、強さのレベルが違う。
ムサス連合部隊は最大の危機に、見舞われるのであった。
ムサス連合隊との戦いが幕を開けた。
◇
魔物の先頭を駆けてくるのは灰色狼など、足の速い魔物だ。
ザムスさんはギルドメンバーに指示を出す。
「弓矢隊、攻撃、開始!」
「「「おう!」」」
弓を持つ冒険者たちは、一斉に弓矢を放つ。
ザムスさんとマリナも自ら率先して、弓矢を放っていく。
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
無数の矢の雨が、魔物に襲いかかる。
グシャ! グシャ! グシャ!
相手は防御も回避をしていない。
面白いように矢が突き刺さっていく。
隣ではレイチェルさん率いる正規軍も、弓矢を放っていた。
かなりの数の魔物を仕留めている。
「まだまだ、来るぞ! 第二射、第三射、いくぞ!」
魔物死骸を乗り越えて、次々と新たな魔物が突撃してくる。
味方の死に、相手は恐れる様子もないのだ。
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
グシャ! グシャ! グシャ! グシャ!
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
グシャ! グシャ! グシャ! グシャ!
数が揃った弓矢は、集団で凄まじい効果を発揮する。
渓谷はあっとう間に、魔物の死骸で埋まっていく。
「ちっ、次が来るぞ! 大きいぞ!」
ザムスさんが思わず舌打ちする。
岩猪……巨大な猪の集団が、迫ってきたのだ。
子馬ほどの大きさで、表皮が岩のように硬い魔物。
遠距離の弓矢では、それほど効果は薄い相手なのだ。
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
グシャ! ガキン! ガキン! グシャ!
予想通り、弾かれてしまう矢が出てきた。
マリナのように専門職じゃないと、あの表皮は矢で貫通できないのだ。
ザムスさんとレイチェルさんは、すぐさま次の戦術に移行する。
「槍隊、前に!」
「無理はするなよ! 構えているだけでいい!」
次に前線に出てきたのは槍隊。
丸太で作った柵から、鋭い槍先を突きだしていく。
『ブォオオオン!』
岩猪が吠えながら、丸太の突撃してくる。
「「「はぁああ!」」」
槍隊は踏ん張りながら、相手を迎え撃つ。
グュシャ! ズシャッ! ブフゴー!
見事に鋭い槍先が、岩猪を捉える。
魔物の悲鳴が、渓谷に鳴り響く。
ドスン! ドスン!
そんな槍先を掻い潜り、無数の岩猪が丸太の策に到達してしまう。
だがザムスさんは冷静に指示をだす。
「魔術師隊、向かい撃て!」
「「「はい!」」」
サラたち魔術師隊が、攻撃魔法を発動。
動けない岩猪に止めを刺していく。
「よし、このまま近くの魔物から仕留めていくぞ!」
女領主レイチェルさんも部下に、指示を出していく。
正規兵と市民兵は柵の内側から、必死で魔物に攻撃を加えていく。
魔物はかなり多い。
だがこちらには間合いの長い武器と、戦術という英知があった。
一方的な攻撃によって、魔物を仕留めていく。
気が付くと、第一陣の魔物は全て倒してしまう。
死骸は粒子となり、大地に吸収されていく。
「よし! 今のうちに魔石と矢を回収するぞ! 見張り班は、頼むぞ!」
魔物を倒すと、必ず魔石を落とす。
魔術師の魔力回復も出来るので、今回の戦いでは回収は必死。
矢も長期戦は補充が必要。
体力が残っている者たちが、柵から出て回収していく。
今のところ待機を指示されていたオレも、手作業で魔石と矢の回収を手伝う。
回収しながらザムスさんと会話する。
「ザムスさん、お見事です! なんとかイケそうですね!」
「そうだな。今のところ相手は、危険度E以下の雑魚ばかりだからな」
「そう言われてみれば、たしかに。油断はできませんね」
オレの【探知】によると、もう少しで第二陣が到達する。
反応は先ほどよりも、少し大きい。
おそらく危険度E上やD下が、いるかもしれない。
「ちなみにオレの出番は、もう少し後ですかね?」
「そうだな。お前の支援魔法は奥の手だ。それに強力すぎて、渓谷ごと破壊しかねんからな」
そんな話に、近くのいたサラが混じってくる。
「そうですよ、ハリト君。前回のドラゴン戦のように危険な竜巻化でもされたら、私たちまで吹き飛んでしまいますから」
「あっはっはは……面目ない」
サラとザムスさんの指摘は正しい。
力加減の出来ないオレは、こうした集団戦の攻撃強化が苦手。
更に女弓士マリナも話に混じってくる。
「そんな落ち込まないでよ、ハリト。後で期待しているか」
「ありがとう、マリナ。とりあえず作戦通り、防御系の魔法で頑張っておくね」
防御系の支援魔法なら、渓谷に被害を出す心配はない。
丸太の柵や陣地の強化に、目を配っておくことにする。
そんな時、見張り役の声が響き渡る。
「第二陣が来るぞ! 子鬼の大軍だぞ!」
次に迫ったてきたのは人型の魔物。
武器で武装した子鬼だった。
「ちっ、弓矢持ちもいるな」
遠目に観察しながら、ザムスさんが舌打ちする。
敵の弓矢は厄介だ。
何しろ矢は、丸太の柵を超えてくる。
味方に被害が出る危険性があるのだ。
「あのー、ザムスさん。オレの方で、敵の矢は防御しておきましょうか?」
「ん? 出来るのか、ハリト?」
「はい、支援魔法で敵の飛び防具を、“少しは”無効化できますので」
防御系なら、味方に被害を出す心配はない。
自分が出来ることを提案する。
「そうか。それなら頼む」
「はい! 分かりました」
「うっ……ハリト君の“少しは無効化”ですか……とんでもない無効化がきそうなので、今から心の準備をしておきます、私は」
こうして第二ラウンドの戦いが、幕を開ける。
子鬼部隊は先ほどの魔物とは違い、知恵を使って攻めてきた。
まずは弓矢や投石で遠距離攻撃してきた。
数にものを言わせて、攻めてきたのだ。
だが作戦通り、オレは支援魔法を発動する。
「えーと、【遠距離物理攻撃防御《弱》】! 【支援魔法広域化《弱》】!」
ビュイーーン! ブワーーン!
無事に支援魔法を発動できた。
集結軍の頭上に、半透明な防御壁が展開される。
物理的な遠距離攻撃を、少しだけ防御できる魔法だ。
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
子鬼から豪雨のような矢と、投石が飛んでくる。
直撃したら危険な遠距離攻撃だ。
ガキン! ガキン! ガキン! ガキン!ガキン! ガキン!ガキン! ガキン!
だが防御壁は無事に、効果を発動。
全ての矢と投石を、跳ね返していく。
「「「な、なんだ、これは……?」」」
連合部隊に動揺が走る。
いきなり敵の攻撃が無効化されたので、混乱しているのだろう。
「あっ、その防御壁は、こちらかの矢は通ります。なので攻撃しても大丈夫ですよ!」
混乱している人たちに、大声で伝える。
反撃しても大丈夫だと。
レイチェルさんは、すぐさま部下に指示を出す。
「あの支援魔術師の言うことを信じろ! 子鬼どもを射殺せ!」
「「「はっ!」」」
おお、ナイスタイミングです、レイチェルさん。
お蔭で正規兵が反撃を開始。
見事な弓攻撃で、一方的に子鬼を倒していく。
一方、冒険者ギルドメンバーも負けてはいない。
「ハリトに負けないように、私たちも頑張るわよ!」
「「「おう!」」」
マリナは弓矢隊に指示を出し、ギルドメンバーも斉射していく。
一方的に子鬼を倒していく。
『ギャっ⁉』
『ギャルワァア!』
今度は子鬼たちが混乱していく。
何しろ自分たちの遠距離攻撃は、見えない壁によって完全に通じない。
逆に一方的に遠距離の攻撃を、受けてしまうのだ。
『ギャルワァア!』
混乱したら子鬼は、やみくもに突撃してくる。
その隙をザムスさんは見逃さない。
「よし、向かえ討つぞ!」
「「「おう!」」」
丸太の前に押し寄せる敵を、冷静に迎撃していく。
さすがAランク冒険者なザムスさんだ。
そのまま第二陣の戦いは、一方的に進んでいく。
気が付くと渓谷に残ったのは、子鬼の死骸と魔石だけになる。
「よし! 今のうちに回収するぞ! 見張り班は、頼むぞ!」
体力が残っている者たちが、柵から出て回収していく。
またオレも手作業で魔石の回収を手伝う。
「いや、皆さん、今回もお見事でした!」
集合軍の皆に声をかけていく。
でも皆の反応がおかしい。
オレのことをビビりながら、なんか避けている。
アレ、もしかして先ほどの防御壁、皆には不評だったのかな?
そんな落ち込んでいるオレに、女領主レイチェルさんが声をかけてくる。
「いや、それは違うぞ。みんなは慣れていないから、戸惑っているのよ、ハリト」
「えっ、戸惑っている? 何にですか、レイチェルさん?」
「規格外の支援魔術師に対してよ。だから気にしないで、この後も頼んだわ、ハリト」
「えっ? あっ、はい。精いっぱい頑張ります!」
何かよく分からないけど、レイチェルさんに期待されている。
これなら第三陣も頑張ろう。
さて、ザムスさんたちの方に戻るか。
連合部隊は今のうちに、魔法による体力回復や、矢の補充をしていた。
魔石や武器の予備は、今回は十分にある。
このままのペースで戦っていけば、何とかなるだろう。
――――だが、そんな時だった。
見張り役の悲痛な声が、渓谷に響き渡る。
「第三陣くるぞ! くそっ! 大鬼の群れだ!」
大鬼は危険度C下。
今までの雑魚の魔物とは、強さのレベルが違う。
ムサス連合部隊は最大の危機に、見舞われるのであった。
23
あなたにおすすめの小説
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。
国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
水しか操れない無能と言われて虐げられてきた令嬢に転生していたようです。ところで皆さん。人体の殆どが水分から出来ているって知ってました?
ラララキヲ
ファンタジー
わたくしは出来損ない。
誰もが5属性の魔力を持って生まれてくるこの世界で、水の魔力だけしか持っていなかった欠陥品。
それでも、そんなわたくしでも侯爵家の血と伯爵家の血を引いている『血だけは価値のある女』。
水の魔力しかないわたくしは皆から無能と呼ばれた。平民さえもわたくしの事を馬鹿にする。
そんなわたくしでも期待されている事がある。
それは『子を生むこと』。
血は良いのだから次はまともな者が生まれてくるだろう、と期待されている。わたくしにはそれしか価値がないから……
政略結婚で決められた婚約者。
そんな婚約者と親しくする御令嬢。二人が愛し合っているのならわたくしはむしろ邪魔だと思い、わたくしは父に相談した。
婚約者の為にもわたくしが身を引くべきではないかと……
しかし……──
そんなわたくしはある日突然……本当に突然、前世の記憶を思い出した。
前世の記憶、前世の知識……
わたくしの頭は霧が晴れたかのように世界が突然広がった……
水魔法しか使えない出来損ない……
でも水は使える……
水……水分……液体…………
あら? なんだかなんでもできる気がするわ……?
そしてわたくしは、前世の雑な知識でわたくしを虐げた人たちに仕返しを始める……──
【※女性蔑視な発言が多々出てきますので嫌な方は注意して下さい】
【※知識の無い者がフワッとした知識で書いてますので『これは違う!』が許せない人は読まない方が良いです】
【※ファンタジーに現実を引き合いに出してあれこれ考えてしまう人にも合わないと思います】
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるよ!
◇なろうにも上げてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる