35 / 46
第66話:潜入の準備
しおりを挟む
先々代の国王ルインズ様から、現国王ヒニクンの情報を入手。
ヒニクン国王が密かに行っている地下鉱脈のことを、ボクは調べることにした。
地下鉱脈はかなりの広さと深さがあり、調査は半日では終わらない。長い調査になるため、留守のドルトンさんとサラにも事情を説明することにした。
「……という訳で、地下鉱脈に行こうかと思います。すみませんが少しの間、出かけてきます」
今回は大国の君主が相手。しかも裏があるヒニクン国王が相手だ。
かなり危険な調査になり、もしかしたらボクにも危険が及ぶかもしれない。
だが二人には危険なことは内緒にしておく。心配をさせたくないのだ。
「なるほどな。ついにハルクの育った場所か……それならワシらも準備を、万端にしていかんとな」
「そうですね、ドルトンさん。ちょっと怖いですけど、ハルク君の育った場所に行くのは、楽しみですね!」
驚いたことにドルトンさんとサラは、出かける準備を始める。いったいどういうことだ?
「ふん。どうせ一人で危険を抱え込んで、行くつもりだったんじゃろ? 相変わらず嘘を隠すのが、下手なんじゃ、オヌシは」
「そうです、ハルク君。私たちは仲間じゃないですか! 置いてけぼりなんて、水臭いですよ!」
驚いたことに、二人とも気が付いていたのだ。
ボクが危険に立ち向かおうとしていたことを。話を聞いてたけで感じ取っていたのだ。
「ごめんなさい、二人とも。そしてありがとう!」
正直なところ今回の調査は、一人では心細かった。
だから二人の同行の申し出はありがたい。頭を深く下げて感謝をする。
二人の頼もしい言葉に、ボクの中で大きな力が溢れてきた。
「頭を上げてください。ハルク君。マリエル様のために、一緒に頑張りましょう!」
「ところで小僧。たぶん、オヌシが育ったほどの場所だ。何か準備が必要なのだろう?」
「はい、そうですね。少し準備をしてから、潜りましょう!」
ミスリス鉱脈の深い部分は、普通の人にとって危険な場所。対策の道具を、事前に作っていかないといけないのだ。
三人で手分けをして準備をすることにした。
「えーと、サラは、このポーションと、これを準備してもらっていいかな?」
「はい、任せてください!」
サラには数種類ポーションを作ってもらう。
ミスリス鉱脈は魔素が濃く、重力も地上とは違う環境。色んな準備が必須なのだ。
「ドルトンさんは、これと、これを作るのを手伝ってください!」
「ああ、任せておけ」
ドルトンさんにはボクの鍛冶仕事を手伝ってもらう。熟練の老鍛冶師の手伝いで、ボクの作業効率は何倍にもアップする。
「あっ、ちょっと魔道具の買い出しに行ってきます!」
新しい魔道具が必要になった。マルキン魔道具店に買い出しに行く。
買い物中にオーナーのマルキンさんに遭遇する。
「おお、これではハルク様! 本日もご利用ありがとうございます! どんどん持っていってください!」
「ありがとうございます、マルキンさん。それではお言葉に甘えて」
マルキン商会グループの『生涯買い放題の権利』がボクにはある。必要な魔道具を、遠慮せずに買い物していく。
「お買い上げありがとうございました。何か困ったことがあったら、いつでも来店ください、ハルク様!」
マルキンさんの好意のお蔭で、必要な魔道具は無料で入手。工房に戻って、再びドルトンさんと作業に取り掛かる。
「おい、小僧。こっちは完成したぞ」
「ありがとうございます。それでは次はこっちをお願いします!」
「任せておけ。それにしても、オヌシから借りた、この工具は、凄まじいな。あの頑丈なミスリル金属が、簡単に加工可能じゃのう」
「実はそれもミスリル製の工具なんです。だから相性がいいんです!」
貸した工具のお蔭で、ドルトンさんの作業効率は数倍に向上中。お蔭でボクは自分の新しい道具の作成に集中できた。
「ハルク君、頼まれていた新しいポーションの試作ができました。確認お願いします」
「ありがとう、サラ。……よし、OKだね。それじゃ、次はこっちをお願い!」
「はい、分かりました!」
サラのポーション製造も順調だった。
ボクの作った魔術工房は、サラの実家よりも使いやすいという。お蔭で今までないポーションを、サラは作ることに成功していたのだ。
「よし、今日も、いい作業ペースだぞ。あっ、時間だ。ちょっとマリエルの様子を見てくるね!」
数日間の作業の途中でも、マリエルの状況は必ず確認しにいく。彼女の身の安全を確認するためだ。
マリエルは婚姻の提案を断ることを決意していた。だが今のところまだ誰にも言っていない。
こっそり確認したスケジュールによると、四日後にまたヒニクン国王と謁見予定。その時に断りの言葉を伝えるのだろう。
つまり、それまで期間はマリエルの身は、けっこう安全だという予想だ。
「……という訳で地下鉱脈の調査のタイムリミットは、あと四日です」
「分かりました。ハル君!」
「ふん。最後の仕上げをするぞ!」
必要な道具の製造は、佳境に入っていた。ボクたち三人は寝る間も惜しんで、道具の製造に取りかかる。
交代で仮眠を取りながら、サラの回復ポーションを飲みながら、集中で作業をしていく。
――――そして、予定していた道具が全て完成する。
◇
「ボク、ちょっと行ってきます。すぐに戻ります! 二人は仮眠してください」
徹夜で完成させた道具の一つを持って、ボクは秘密の通路に潜っていく。向かう先はマリエルの屋敷だ。
《怪盗百面相》で前回と同じ護衛騎士に変装。マリエルの屋敷の家臣の気配に注意しながら、彼女の部屋を訪ねる。
「マリエル様、失礼します」
「どうぞ入りなさい。どうしました――――か⁉」
護衛騎士に扮したボクの顔を見て、マリエルは一瞬だけ言葉を失う。
何かに気がついたような雰囲気。
「ハ、ハルク様……ふう……」
でも小さくな何か呟き、マリエルは深呼吸。何事もなかったかのような、冷静な顔に戻る。
「……どうしましたか?」
「えーと、実は、この指輪を王都の店で見つけて、マリエル様に似合うかと思い持ってきました」
ボクが手渡したのは指輪型の超魔具。万が一の時、マリエルの身を守る機能が組み込まれているもの。
ボクたちが地下鉱脈に潜っている期間、彼女に是非とも身につけて欲しいのだ。
(ん? 待てよ。よく考えたら『護衛の騎士がいきなり指輪を買い物してきて、主に渡すって』明らかに怪しいよな⁉)
渡してしまってから、急に不安になる。勢いに任せてやってきたけど、家臣としてはありない奇行なのだ。
「ああ……わたくしに指輪のプレゼントを⁉ 本当にありがとうございます。一生身につけておきます」
だがマリエルは受け取ってくれた。目を潤ませながら、愛おしおうに指を見つけている。
しかも言葉使いが家臣に向けるものと違う。どうしたのだろうか。
だが今は確認する時間はない。急いで戻って、地下鉱脈に潜る必要があるのだ。
「受け取ってくれて、ありがとうございます。それでは失礼します、マリエル様」
「はい……お気をつけて……ハルク様」
ん?
最後にマリエルが名前を呼んできたような気がする。
でも小声だったから、もしかしたら聞き間違いかもしれない。きっとそうだろう。
(とにかくマリエルに超魔具の指輪を受け取ってもらえたぞ。これで心置きなく地下に行けるぞ!)
秘密の通路を使い、自分の屋敷に戻る。
ドルトンさんとサラは出発の準備を終えていた。二人とも仮眠と回復ポーションのお蔭で、体長は万全だ。
「お待たせしました。それではミスリス鉱脈に行きましょう!」
こうしてボクたち三人はミスリス鉱脈へと向かうのであった。
ヒニクン国王が密かに行っている地下鉱脈のことを、ボクは調べることにした。
地下鉱脈はかなりの広さと深さがあり、調査は半日では終わらない。長い調査になるため、留守のドルトンさんとサラにも事情を説明することにした。
「……という訳で、地下鉱脈に行こうかと思います。すみませんが少しの間、出かけてきます」
今回は大国の君主が相手。しかも裏があるヒニクン国王が相手だ。
かなり危険な調査になり、もしかしたらボクにも危険が及ぶかもしれない。
だが二人には危険なことは内緒にしておく。心配をさせたくないのだ。
「なるほどな。ついにハルクの育った場所か……それならワシらも準備を、万端にしていかんとな」
「そうですね、ドルトンさん。ちょっと怖いですけど、ハルク君の育った場所に行くのは、楽しみですね!」
驚いたことにドルトンさんとサラは、出かける準備を始める。いったいどういうことだ?
「ふん。どうせ一人で危険を抱え込んで、行くつもりだったんじゃろ? 相変わらず嘘を隠すのが、下手なんじゃ、オヌシは」
「そうです、ハルク君。私たちは仲間じゃないですか! 置いてけぼりなんて、水臭いですよ!」
驚いたことに、二人とも気が付いていたのだ。
ボクが危険に立ち向かおうとしていたことを。話を聞いてたけで感じ取っていたのだ。
「ごめんなさい、二人とも。そしてありがとう!」
正直なところ今回の調査は、一人では心細かった。
だから二人の同行の申し出はありがたい。頭を深く下げて感謝をする。
二人の頼もしい言葉に、ボクの中で大きな力が溢れてきた。
「頭を上げてください。ハルク君。マリエル様のために、一緒に頑張りましょう!」
「ところで小僧。たぶん、オヌシが育ったほどの場所だ。何か準備が必要なのだろう?」
「はい、そうですね。少し準備をしてから、潜りましょう!」
ミスリス鉱脈の深い部分は、普通の人にとって危険な場所。対策の道具を、事前に作っていかないといけないのだ。
三人で手分けをして準備をすることにした。
「えーと、サラは、このポーションと、これを準備してもらっていいかな?」
「はい、任せてください!」
サラには数種類ポーションを作ってもらう。
ミスリス鉱脈は魔素が濃く、重力も地上とは違う環境。色んな準備が必須なのだ。
「ドルトンさんは、これと、これを作るのを手伝ってください!」
「ああ、任せておけ」
ドルトンさんにはボクの鍛冶仕事を手伝ってもらう。熟練の老鍛冶師の手伝いで、ボクの作業効率は何倍にもアップする。
「あっ、ちょっと魔道具の買い出しに行ってきます!」
新しい魔道具が必要になった。マルキン魔道具店に買い出しに行く。
買い物中にオーナーのマルキンさんに遭遇する。
「おお、これではハルク様! 本日もご利用ありがとうございます! どんどん持っていってください!」
「ありがとうございます、マルキンさん。それではお言葉に甘えて」
マルキン商会グループの『生涯買い放題の権利』がボクにはある。必要な魔道具を、遠慮せずに買い物していく。
「お買い上げありがとうございました。何か困ったことがあったら、いつでも来店ください、ハルク様!」
マルキンさんの好意のお蔭で、必要な魔道具は無料で入手。工房に戻って、再びドルトンさんと作業に取り掛かる。
「おい、小僧。こっちは完成したぞ」
「ありがとうございます。それでは次はこっちをお願いします!」
「任せておけ。それにしても、オヌシから借りた、この工具は、凄まじいな。あの頑丈なミスリル金属が、簡単に加工可能じゃのう」
「実はそれもミスリル製の工具なんです。だから相性がいいんです!」
貸した工具のお蔭で、ドルトンさんの作業効率は数倍に向上中。お蔭でボクは自分の新しい道具の作成に集中できた。
「ハルク君、頼まれていた新しいポーションの試作ができました。確認お願いします」
「ありがとう、サラ。……よし、OKだね。それじゃ、次はこっちをお願い!」
「はい、分かりました!」
サラのポーション製造も順調だった。
ボクの作った魔術工房は、サラの実家よりも使いやすいという。お蔭で今までないポーションを、サラは作ることに成功していたのだ。
「よし、今日も、いい作業ペースだぞ。あっ、時間だ。ちょっとマリエルの様子を見てくるね!」
数日間の作業の途中でも、マリエルの状況は必ず確認しにいく。彼女の身の安全を確認するためだ。
マリエルは婚姻の提案を断ることを決意していた。だが今のところまだ誰にも言っていない。
こっそり確認したスケジュールによると、四日後にまたヒニクン国王と謁見予定。その時に断りの言葉を伝えるのだろう。
つまり、それまで期間はマリエルの身は、けっこう安全だという予想だ。
「……という訳で地下鉱脈の調査のタイムリミットは、あと四日です」
「分かりました。ハル君!」
「ふん。最後の仕上げをするぞ!」
必要な道具の製造は、佳境に入っていた。ボクたち三人は寝る間も惜しんで、道具の製造に取りかかる。
交代で仮眠を取りながら、サラの回復ポーションを飲みながら、集中で作業をしていく。
――――そして、予定していた道具が全て完成する。
◇
「ボク、ちょっと行ってきます。すぐに戻ります! 二人は仮眠してください」
徹夜で完成させた道具の一つを持って、ボクは秘密の通路に潜っていく。向かう先はマリエルの屋敷だ。
《怪盗百面相》で前回と同じ護衛騎士に変装。マリエルの屋敷の家臣の気配に注意しながら、彼女の部屋を訪ねる。
「マリエル様、失礼します」
「どうぞ入りなさい。どうしました――――か⁉」
護衛騎士に扮したボクの顔を見て、マリエルは一瞬だけ言葉を失う。
何かに気がついたような雰囲気。
「ハ、ハルク様……ふう……」
でも小さくな何か呟き、マリエルは深呼吸。何事もなかったかのような、冷静な顔に戻る。
「……どうしましたか?」
「えーと、実は、この指輪を王都の店で見つけて、マリエル様に似合うかと思い持ってきました」
ボクが手渡したのは指輪型の超魔具。万が一の時、マリエルの身を守る機能が組み込まれているもの。
ボクたちが地下鉱脈に潜っている期間、彼女に是非とも身につけて欲しいのだ。
(ん? 待てよ。よく考えたら『護衛の騎士がいきなり指輪を買い物してきて、主に渡すって』明らかに怪しいよな⁉)
渡してしまってから、急に不安になる。勢いに任せてやってきたけど、家臣としてはありない奇行なのだ。
「ああ……わたくしに指輪のプレゼントを⁉ 本当にありがとうございます。一生身につけておきます」
だがマリエルは受け取ってくれた。目を潤ませながら、愛おしおうに指を見つけている。
しかも言葉使いが家臣に向けるものと違う。どうしたのだろうか。
だが今は確認する時間はない。急いで戻って、地下鉱脈に潜る必要があるのだ。
「受け取ってくれて、ありがとうございます。それでは失礼します、マリエル様」
「はい……お気をつけて……ハルク様」
ん?
最後にマリエルが名前を呼んできたような気がする。
でも小声だったから、もしかしたら聞き間違いかもしれない。きっとそうだろう。
(とにかくマリエルに超魔具の指輪を受け取ってもらえたぞ。これで心置きなく地下に行けるぞ!)
秘密の通路を使い、自分の屋敷に戻る。
ドルトンさんとサラは出発の準備を終えていた。二人とも仮眠と回復ポーションのお蔭で、体長は万全だ。
「お待たせしました。それではミスリス鉱脈に行きましょう!」
こうしてボクたち三人はミスリス鉱脈へと向かうのであった。
0
あなたにおすすめの小説
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
放逐された転生貴族は、自由にやらせてもらいます
長尾 隆生
ファンタジー
旧題:放逐された転生貴族は冒険者として生きることにしました
★第2回次世代ファンタジーカップ『痛快大逆転賞』受賞★
★現在4巻まで絶賛発売中!★
「穀潰しをこのまま養う気は無い。お前には家名も名乗らせるつもりはない。とっとと出て行け!」
苦労の末、突然死の果てに異世界の貴族家に転生した山崎翔亜は、そこでも危険な辺境へ幼くして送られてしまう。それから十年。久しぶりに会った兄に貴族家を放逐されたトーアだったが、十年間の命をかけた修行によって誰にも負けない最強の力を手に入れていた。
トーアは貴族家に自分から三行半を突きつけると憧れの冒険者になるためギルドへ向かう。しかしそこで待ち受けていたのはギルドに潜む暗殺者たちだった。かるく暗殺者を一蹴したトーアは、その裏事情を知り更に貴族社会への失望を覚えることになる。そんな彼の前に冒険者ギルド会員試験の前に出会った少女ニッカが現れ、成り行きで彼女の親友を助けに新しく発見されたというダンジョンに向かうことになったのだが――
俺に暗殺者なんて送っても意味ないよ?
※22/02/21 ファンタジーランキング1位 HOTランキング1位 ありがとうございます!
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
料理の上手さを見込まれてモフモフ聖獣に育てられた俺は、剣も魔法も使えず、一人ではドラゴンくらいしか倒せないのに、聖女や剣聖たちから溺愛される
向原 行人
ファンタジー
母を早くに亡くし、男だらけの五人兄弟で家事の全てを任されていた長男の俺は、気付いたら異世界に転生していた。
アルフレッドという名の子供になっていたのだが、山奥に一人ぼっち。
普通に考えて、親に捨てられ死を待つだけという、とんでもないハードモード転生だったのだが、偶然通りかかった人の言葉を話す聖獣――白虎が現れ、俺を育ててくれた。
白虎は食べ物の獲り方を教えてくれたので、俺は前世で培った家事の腕を振るい、調理という形で恩を返す。
そんな毎日が十数年続き、俺がもうすぐ十六歳になるという所で、白虎からそろそろ人間の社会で生きる様にと言われてしまった。
剣も魔法も使えない俺は、少しだけ使える聖獣の力と家事能力しか取り柄が無いので、とりあえず異世界の定番である冒険者を目指す事に。
だが、この世界では職業学校を卒業しないと冒険者になれないのだとか。
おまけに聖獣の力を人前で使うと、恐れられて嫌われる……と。
俺は聖獣の力を使わずに、冒険者となる事が出来るのだろうか。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる