氷の薔薇は愛に目覚める~婚約破棄された令嬢と救国の王子~

イアペコス

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氷解の兆し 2

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ルシアン自身は、王都での、エリザベスの、もはや地に落ちたかのように思われた汚名を完全に濯ぎ、彼女の失われた名誉を、以前にも増して輝かしいものとして回復させると共に、この一連の、あまりにも卑劣で許しがたい事件の背後に潜む、リリアとその背後で糸を引く、王国の根幹を揺るがしかねない邪悪な黒幕たちの陰謀を、その全てを白日の下に完全に晒し、彼らを法の名の下に厳正に断罪するための、最終的で、そして最も困難で危険な、神経のすり減るような詰めの作業を、昼夜を問わず指揮するために、後ろ髪を強く、そして痛いほどに引かれる思いと、エリザベスを一人、このまだ危険が潜むかもしれない辺境の地に残していくことへの、深い不安と心配をその胸の奥深くに押し殺しながら、一旦エルム村を離れざるを得なかった。しかし、彼は、まるで二人の間に結ばれた、目には見えないが、しかし決して切れることのない魂の命綱のように、ほぼ毎日のように、エリザベス宛てに、彼の、時には力強く、時には優しく、そして常に誠実な温かい筆跡で綴られた、何枚にもわたる詳細な書簡を、特別な、そして最も信頼の置ける伝令を使って送り届け、物理的な距離という、時には残酷な壁を超えて、彼女の、時には挫けそうになる精神的な支えとなり続けていた。
その手紙の一言一句が、エリザベスにとっては何物にも代えがたい、生きるための、そして戦い続けるための糧となり、絶望の淵から彼女の魂を引き上げるための、力強い励みとなった。そこには、王都での、一進一退を繰り返す困難な状況の、しかし決して希望を失わせないような冷静な報告と共に、エリザベスの、わずかな体調の変化さえも見逃さないかのような、細やかで優しい健康を気遣う言葉、彼女の、たとえそれがどれほど小さな努力や進歩であっても、それを心の底から称賛し、彼女の自信を育む言葉、そして何よりも、彼女という人間への、微塵の揺らぎもない絶対的な信頼と、このエルム村の、そして二人の輝かしい未来への、確信に満ちた明るい希望が、彼の、飾り気のない、しかし魂の奥底から湧き出るような言葉で、豊かに綴られていた。エリザベスは、毎夜、村の皆が寝静まり、ランプの揺れるか細い灯りだけが友となる時間に、その手紙を、まるで聖書でも読むかのように、何度も何度も、一言一句噛みしめるように読み返し、時には、彼の優しさに触れて静かに涙を浮かべ、時には、彼のユーモアに思わず微かな笑みをこぼしながら、彼女の心に、どんな困難や逆境にも屈せず、雄々しく立ち向かうための、新たな、そして決して尽きることのない勇気と、そして何よりも、彼と共に生きる未来への希望を、力強く吹き込んでいた。それは、二人だけの、誰にも邪魔されない、神聖な儀式のような時間だった。
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