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20話 エリアボス
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その後は食事休憩をはさみながらも順調に狩りを続け、昼過ぎとなったため終えることにした。
俺のベースLvは17、ジョブがファイターLv8、マジックキャスターLv6になる。
リシアもプリーストLv8、ファイターLv9まで上がっている。
レアらしきドロップアイテムはあれから無かったが、お肉は大量にゲット出来た。
早速今晩か明日にでもがっつり肉料理が食えそうだ。
ここが比較的安全な狩場ということもあり、経験値時給そのものは低いものの、初心者してはまずまずの滑り出し。
―のはずだった。
ズン、ズンと大きな足音が木々の向こうから聞こえてきたのだ。
「トシオ様、ほかにも幾つかの足音が聞こえます……」
「マジか……」
俺の傍に来たリシアが、小声でそう教えてくれる。
良く耳を澄ますと、確かに大きな足音の間に小さな足音がいくつか混ざっている。
木陰からコッソリ覗けば、スリープゴートとは比べ物にならないサイズの四足獣こちらに向かって悠然と歩いている。
エアレー Lv25
属性:なし
耐性:なし
弱点:なし
状態異常:なし
牛……じゃないよな……?
でもあれがジスタさんの言っていたエリアボスか。
見た感じ体の特徴は山羊だが、その大きさがなんというかもう水牛以上象未満の肉厚な猛牛。
頭には長く鋭い角が2本と口には大きな牙。
そんなのがLv25のスリープゴート10頭も連れてただ歩く。
だがその進路上には俺達が居り、このままでは確実に会敵する。
俺だけなら逃げられなくはないが、金属鎧で重装備なリシアがアレから逃げられるとは思えない。
そして鎧を脱がそうにも絶対に音は立つ。
「迎撃する。リシアは離れて木の陰から援護を頼む」
「はい」
長期戦になるかもしれない。
慌てれボーナススキルの【MP自動回復増加Lv5】を取得。
もっと細かく調整したいところだが、そんな余裕は与えてもらえない。
まだ距離があるうちに先制だ。
〈アイスボール〉!
奴の頭上に大きな氷の塊を出現させるとそのまま落とし、着弾時に冷気と氷刃をまき散らした。
魔物の群れが切り刻まれ血風が舞う。
だが体を朱に染めるも、落ちる個体は只の一頭もいなかった。
Lv25なだけのことはあるな。
山羊の群れは怯むどころかボスを先頭に全速前進。
エアレーは右側の角をこちらに向け、左側の角を後方に下げて突進してきた。
なぜ居場所がばれたし!?
驚きながらもギリギリまで引きつけ左に躱す。
「〈バーストインパクト〉!」
ファイターの範囲スキル、俺を中心に半径2メートルと短い射程ながらも、強い衝撃波をスリープゴートの群れに炸裂させた。
エアレーを僅かに巻き込んだ攻撃スキルが、重症だったスリープゴート6匹を絶命させる。
そこへ残った4匹が、技の硬直で動けない俺にタックルを浴びせてきた!
槍で受け止めるも腕に重い衝撃。
防御こそしたものの、衝撃は殺しきれずに受けた一撃は腹部にまで達し、数メートルほど弾き飛ばされた。
ぐほっ!?
ものすごいスピードで切り替わる視界。
飛ばされた勢いでゴロゴロと転がり、天地が何度も入れ替わり世界が回る。
痛っ……でもまだ生きてる。
だがこれは流石にまずいまずいぞ。
先程までは避ければ楽勝だったので調子こいていたが、スリープゴートの攻撃力が侮れない。
しかも回転しながら転がされては、その都度全体状況を見失う。
何とか起き上がり周囲を見ると、尻を負傷したっぽいがピンピンしているエアレーと、スリープゴート4匹が体制を建て直し、すでに二度目の突進を敢行している。
対してこちらは脚に来ており、エアレーの攻撃が避けられないかもしれない。
スリープゴートの攻撃ですらこの様だ、エアレーの直撃ともなればそれこそ無事では済まない!
「トシオ様!?」
「落ち着けリシア、自分の仕事を思い出せ!」
「は、はい! ……ヒール!」
リシアの回復魔法で痛みが全て消え去り、足元の感覚も確かなものに。
よし、これならまだいけるな。
再度の突進に再び左に飛び込んで躱す。
そこへ追撃のスリープゴートが強襲するが、同じ攻撃を食らって堪るか!
アイスアロー!
Lv3のアイスアローで射出できる矢の数は5本。
その全弾をスリープゴートの集団に左からの横撃を打ち込む。
前と左側を走っていた個体がその攻撃で走る軌道を変えられ、一番右に居た個体を押しのけて俺のすぐ右側の地面をスライディングしながら絶命した。
視界の左端にLvUPの通知が浮かぶが、今は気にもしてられない。
素早く立ち上がると、押しのけられて倒れている残り一頭のスリープゴートにバッシュ込みの槍を突き刺す。
最後のスリープゴートが先立った仲間の元に送られ、残るはエアレー一頭のみとなる。
その水牛よりも大きな山羊の目は、取り巻きを殺され怒り心頭といった様子でこちらを見据えていた。
俺のベースLvは17、ジョブがファイターLv8、マジックキャスターLv6になる。
リシアもプリーストLv8、ファイターLv9まで上がっている。
レアらしきドロップアイテムはあれから無かったが、お肉は大量にゲット出来た。
早速今晩か明日にでもがっつり肉料理が食えそうだ。
ここが比較的安全な狩場ということもあり、経験値時給そのものは低いものの、初心者してはまずまずの滑り出し。
―のはずだった。
ズン、ズンと大きな足音が木々の向こうから聞こえてきたのだ。
「トシオ様、ほかにも幾つかの足音が聞こえます……」
「マジか……」
俺の傍に来たリシアが、小声でそう教えてくれる。
良く耳を澄ますと、確かに大きな足音の間に小さな足音がいくつか混ざっている。
木陰からコッソリ覗けば、スリープゴートとは比べ物にならないサイズの四足獣こちらに向かって悠然と歩いている。
エアレー Lv25
属性:なし
耐性:なし
弱点:なし
状態異常:なし
牛……じゃないよな……?
でもあれがジスタさんの言っていたエリアボスか。
見た感じ体の特徴は山羊だが、その大きさがなんというかもう水牛以上象未満の肉厚な猛牛。
頭には長く鋭い角が2本と口には大きな牙。
そんなのがLv25のスリープゴート10頭も連れてただ歩く。
だがその進路上には俺達が居り、このままでは確実に会敵する。
俺だけなら逃げられなくはないが、金属鎧で重装備なリシアがアレから逃げられるとは思えない。
そして鎧を脱がそうにも絶対に音は立つ。
「迎撃する。リシアは離れて木の陰から援護を頼む」
「はい」
長期戦になるかもしれない。
慌てれボーナススキルの【MP自動回復増加Lv5】を取得。
もっと細かく調整したいところだが、そんな余裕は与えてもらえない。
まだ距離があるうちに先制だ。
〈アイスボール〉!
奴の頭上に大きな氷の塊を出現させるとそのまま落とし、着弾時に冷気と氷刃をまき散らした。
魔物の群れが切り刻まれ血風が舞う。
だが体を朱に染めるも、落ちる個体は只の一頭もいなかった。
Lv25なだけのことはあるな。
山羊の群れは怯むどころかボスを先頭に全速前進。
エアレーは右側の角をこちらに向け、左側の角を後方に下げて突進してきた。
なぜ居場所がばれたし!?
驚きながらもギリギリまで引きつけ左に躱す。
「〈バーストインパクト〉!」
ファイターの範囲スキル、俺を中心に半径2メートルと短い射程ながらも、強い衝撃波をスリープゴートの群れに炸裂させた。
エアレーを僅かに巻き込んだ攻撃スキルが、重症だったスリープゴート6匹を絶命させる。
そこへ残った4匹が、技の硬直で動けない俺にタックルを浴びせてきた!
槍で受け止めるも腕に重い衝撃。
防御こそしたものの、衝撃は殺しきれずに受けた一撃は腹部にまで達し、数メートルほど弾き飛ばされた。
ぐほっ!?
ものすごいスピードで切り替わる視界。
飛ばされた勢いでゴロゴロと転がり、天地が何度も入れ替わり世界が回る。
痛っ……でもまだ生きてる。
だがこれは流石にまずいまずいぞ。
先程までは避ければ楽勝だったので調子こいていたが、スリープゴートの攻撃力が侮れない。
しかも回転しながら転がされては、その都度全体状況を見失う。
何とか起き上がり周囲を見ると、尻を負傷したっぽいがピンピンしているエアレーと、スリープゴート4匹が体制を建て直し、すでに二度目の突進を敢行している。
対してこちらは脚に来ており、エアレーの攻撃が避けられないかもしれない。
スリープゴートの攻撃ですらこの様だ、エアレーの直撃ともなればそれこそ無事では済まない!
「トシオ様!?」
「落ち着けリシア、自分の仕事を思い出せ!」
「は、はい! ……ヒール!」
リシアの回復魔法で痛みが全て消え去り、足元の感覚も確かなものに。
よし、これならまだいけるな。
再度の突進に再び左に飛び込んで躱す。
そこへ追撃のスリープゴートが強襲するが、同じ攻撃を食らって堪るか!
アイスアロー!
Lv3のアイスアローで射出できる矢の数は5本。
その全弾をスリープゴートの集団に左からの横撃を打ち込む。
前と左側を走っていた個体がその攻撃で走る軌道を変えられ、一番右に居た個体を押しのけて俺のすぐ右側の地面をスライディングしながら絶命した。
視界の左端にLvUPの通知が浮かぶが、今は気にもしてられない。
素早く立ち上がると、押しのけられて倒れている残り一頭のスリープゴートにバッシュ込みの槍を突き刺す。
最後のスリープゴートが先立った仲間の元に送られ、残るはエアレー一頭のみとなる。
その水牛よりも大きな山羊の目は、取り巻きを殺され怒り心頭といった様子でこちらを見据えていた。
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