176 / 179
一年生
表彰式です!
しおりを挟む
陛下との会見後、みんなからの質問攻めが大変だったが、なんとかごまかした。(リビングメイルでの優勝は初なので、間近で見たかったらしいと答えたら納得してくれた)
そして表彰式が開かれることとなり、俺たちはリングの上で整列をする。
「一年生優勝者!カイ選手!」
司会の人の声が会場内に響く中で、俺は大きく返事をして陛下が待つ場所へと向かう。
先ほどよりも近い距離にまでくると、またしても緊張で身体が硬直していく。
そんな時に、陛下はにこりと笑ってくれた。
それだけでふっと身体の無駄な力が抜けていくのを感じる。
「優勝おめでとう。来年もまた期待しているぞ」
「ありがとうございます!」
俺は表彰状と金でできたトロフィーを受け取った。
すると大きな拍手が沸き起こり、俺は感動で胸が満ちていく。
これほど人に祝福されることなんて、ルードリア学園に入らなければなかったことだろう。
俺の選択は間違っていなかったのだ。
そう思う出来事だった。
その後、レオン先輩、クリス先輩と表彰をされていき、式は無事に終了したことで、今年の学生グランプリは幕と閉じる。
今日はホテルに泊まり、明日王都を離れることになってしまうのが残念に思えるほどに王都には良い出会いがあった。
帰る前にもう一度セイロウさんとシルヴィさんに会いに行くとしよう。
これからは自由時間だからな。
ついでに親父たちとも会えるだろう。
そんなことを思いつつ、控え室に戻った。
そして帰りの準備をしていると、コンコンとノックの音が聞こえてくる。
それにルナ先生が対応すると、
「カイ君、お客様ですよ」
「えっ?俺?」
なぜか俺が呼ばれた。
誰なんだろうと部屋の外に出て見ると、アリシアがいた。
相変わらずの美貌で、俺は少しドキっとしてしまう。
「ど、どうしたんだ?」
「うふふ、帰る前に一度お会いしたいと思っていまして、会いにきました」
なんというか、こんなに綺麗な子にこうはっきりと言われると照れる。
「な、なんで俺に?」
「それはもちろん、心奪われたからです……」
ま、まさか俺に……!?
ど、どういう反応するべきだと思う!?
その挙動不審な態度をやめた方がいいですよ?
しょうがないだろう!
ピュアな男の子はこうなるんだよ!
「ちょっと待った!」
「それ以上の問答は許しません!」
「おことわり」
どうやらこっそりと話を聞いていたのか、フレアたちが俺とアリシアの間に挟まる。
「あらあら、勢揃いですことね。嬉しいわ……」
アリシアはフレアの頬を触ると、ゆっくりと撫でていく。
「さ、触るなぁ!」
「同性ですし、いいじゃありませんか?」
「貴様の触り方は……むず痒いのだ!」
「そんなことありません。リーナさんにサリアさん、触ってみてもいいですか?」
「ダメです!」
「だめ」
二人はフレアの後ろに隠れて、拒否した。
「はぁ……振られてしまいました……」
わざとらしくため息を吐くアリシアは再びにこりと笑う。
「そうそう、アルグランド学園の三年生の担任が退職されることになったそうですね」
ああ、あのボランド先輩を散々にこき下ろしていた人か。
「どうやらルードリア学園の教師の方が糾弾してくれたようで助かりました。あの方、担当違いの私にも指図するので大嫌いでしたの」
「そうか。それは良かったな」
「ええ、ですがそれも関係ないことになるでしょう」
「ん?どういう意味だ?」
「うふふ、いずれ知ることになるでしょう。その時まで楽しみにしておいてくださいね。それでは皆様、またお会いしましょうね?」
アリシアは意味深な言葉を残して去っていった。
「まったく……隙を見せては女とイチャイチャしおって」
「そうですよ!本当にカイ君はいけない人ですね!」
「間違いない」
その後、なぜか散々に怒られてしまうことに。
俺の何が悪かったのか教えてほしい。
さぁ?人徳ではありませんか?
おかしい。
それこそ溢れるほどにあるはずなのに……
俺はファーナの言葉に納得できないまま、部屋へと戻るのだった。
そして表彰式が開かれることとなり、俺たちはリングの上で整列をする。
「一年生優勝者!カイ選手!」
司会の人の声が会場内に響く中で、俺は大きく返事をして陛下が待つ場所へと向かう。
先ほどよりも近い距離にまでくると、またしても緊張で身体が硬直していく。
そんな時に、陛下はにこりと笑ってくれた。
それだけでふっと身体の無駄な力が抜けていくのを感じる。
「優勝おめでとう。来年もまた期待しているぞ」
「ありがとうございます!」
俺は表彰状と金でできたトロフィーを受け取った。
すると大きな拍手が沸き起こり、俺は感動で胸が満ちていく。
これほど人に祝福されることなんて、ルードリア学園に入らなければなかったことだろう。
俺の選択は間違っていなかったのだ。
そう思う出来事だった。
その後、レオン先輩、クリス先輩と表彰をされていき、式は無事に終了したことで、今年の学生グランプリは幕と閉じる。
今日はホテルに泊まり、明日王都を離れることになってしまうのが残念に思えるほどに王都には良い出会いがあった。
帰る前にもう一度セイロウさんとシルヴィさんに会いに行くとしよう。
これからは自由時間だからな。
ついでに親父たちとも会えるだろう。
そんなことを思いつつ、控え室に戻った。
そして帰りの準備をしていると、コンコンとノックの音が聞こえてくる。
それにルナ先生が対応すると、
「カイ君、お客様ですよ」
「えっ?俺?」
なぜか俺が呼ばれた。
誰なんだろうと部屋の外に出て見ると、アリシアがいた。
相変わらずの美貌で、俺は少しドキっとしてしまう。
「ど、どうしたんだ?」
「うふふ、帰る前に一度お会いしたいと思っていまして、会いにきました」
なんというか、こんなに綺麗な子にこうはっきりと言われると照れる。
「な、なんで俺に?」
「それはもちろん、心奪われたからです……」
ま、まさか俺に……!?
ど、どういう反応するべきだと思う!?
その挙動不審な態度をやめた方がいいですよ?
しょうがないだろう!
ピュアな男の子はこうなるんだよ!
「ちょっと待った!」
「それ以上の問答は許しません!」
「おことわり」
どうやらこっそりと話を聞いていたのか、フレアたちが俺とアリシアの間に挟まる。
「あらあら、勢揃いですことね。嬉しいわ……」
アリシアはフレアの頬を触ると、ゆっくりと撫でていく。
「さ、触るなぁ!」
「同性ですし、いいじゃありませんか?」
「貴様の触り方は……むず痒いのだ!」
「そんなことありません。リーナさんにサリアさん、触ってみてもいいですか?」
「ダメです!」
「だめ」
二人はフレアの後ろに隠れて、拒否した。
「はぁ……振られてしまいました……」
わざとらしくため息を吐くアリシアは再びにこりと笑う。
「そうそう、アルグランド学園の三年生の担任が退職されることになったそうですね」
ああ、あのボランド先輩を散々にこき下ろしていた人か。
「どうやらルードリア学園の教師の方が糾弾してくれたようで助かりました。あの方、担当違いの私にも指図するので大嫌いでしたの」
「そうか。それは良かったな」
「ええ、ですがそれも関係ないことになるでしょう」
「ん?どういう意味だ?」
「うふふ、いずれ知ることになるでしょう。その時まで楽しみにしておいてくださいね。それでは皆様、またお会いしましょうね?」
アリシアは意味深な言葉を残して去っていった。
「まったく……隙を見せては女とイチャイチャしおって」
「そうですよ!本当にカイ君はいけない人ですね!」
「間違いない」
その後、なぜか散々に怒られてしまうことに。
俺の何が悪かったのか教えてほしい。
さぁ?人徳ではありませんか?
おかしい。
それこそ溢れるほどにあるはずなのに……
俺はファーナの言葉に納得できないまま、部屋へと戻るのだった。
21
あなたにおすすめの小説
ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~
エース皇命
ファンタジー
学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。
そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。
「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」
なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。
これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
社畜だった俺、最弱のダンジョンマスターに転生したので、冒険者を癒やす喫茶店ダンジョンを経営します
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
過労死した俺が目を覚ますと、そこは異世界のダンジョンコアの前だった。
どうやら俺は、ダンジョンマスターとして転生したらしい。
だが、与えられた俺のダンジョンは最低ランクのF級。魔力を生み出す力は弱く、生み出せる魔物もスライムやゴブリンといった最弱クラスばかり。これでは、冒険者を呼び込んで魔力を得るなんて夢のまた夢だ。
絶望する俺だったが、ダンジョンの創造機能を使えば、内装を自由にデザインできることに気づく。
「……そうだ、喫茶店を開こう」
前世で叶えられなかった夢。俺は戦闘を放棄し、ダンジョンの入り口に木造の喫茶店『やすらぎの隠れ家』を作り上げた。メニューは、前世の知識を活かしたコーヒーと手作りケーキだけ。
ところが、そのコーヒーには異常なまでの疲労回復効果が、ケーキには一時的な能力向上効果が付与されていることが判明。噂を聞きつけた訳ありの冒険者たちが、俺のダンジョンに癒やしを求めて集い始めるのだった。
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。
ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。
そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。
問題は一つ。
兄様との関係が、どうしようもなく悪い。
僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。
このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない!
追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。
それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!!
それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります!
5/9から小説になろうでも掲載中
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活
シン
ファンタジー
世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。
大日本帝国は敗戦国となり、国際的な制約を受けながらも復興に勤しんだ。
GHQの占領統治が終了した直後、高度経済成長に呼応するかのように全国にダンジョンが誕生した。
ダンジョンにはモンスターと呼ばれる魔物が生息しており危険な場所だが、貴重な鉱物やモンスター由来の素材や食材が入手出来る、夢の様な場所でもあった。
そのダンジョンからモンスターと戦い、資源を持ち帰る者を探索者と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい職業と呼ばれていたが、現代では国と国民のお腹とサイフを支える立派な職業に昇華した。
探索者は極稀にダンジョン内で発見されるスキルオーブから特殊な能力を得る者が居たが、基本的には身一つの状態でダンジョン探索をするのが普通だ。
そんなダンジョンの探索や、たまにご飯、たまに揉め事などの、華の無いダンジョン探索者のお話しです。
たまに有り得ない方向に話が飛びます。
一話短めです。
元・異世界一般人(Lv.1)、現代にて全ステータスカンストで転生したので、好き放題やらせていただきます
夏見ナイ
ファンタジー
剣と魔法の異世界で、何の才能もなくモンスターに殺された青年エルヴィン。死の間際に抱いたのは、無力感と後悔。「もし違う人生だったら――」その願いが通じたのか、彼は現代日本の大富豪の息子・神崎蓮(16)として転生を果たす。しかも、前世の記憶と共に授かったのは、容姿端麗、頭脳明晰、運動万能……ありとあらゆる才能がカンストした【全ステータスMAX】のチート能力だった!
超名門・帝聖学園に入学した蓮は、学業、スポーツ、果ては株や起業まで、その完璧すぎる才能で周囲を圧倒し、美少女たちの注目も一身に集めていく。
前世でLv.1だった男が、現代社会を舞台に繰り広げる、痛快無双サクセスストーリー! 今度こそ、最高に「好き放題」な人生を掴み取る!
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる