召喚されたリビングメイルは女騎士のものでした

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一年生

フレア対リーナ戦開始です!

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新学期が始まってから早いもので、三週間が経過した。
その間に何をしていたかというと……あまり思い出したくないので割愛させていただく。
ただ一つだけ言えるなら、体力、精神力、魔力全てをすり減らした毎日だった……
そうして過ごしている内に俺たちの学年代表を決めることになり、その説明を前日にルナ先生から受けていた。

「みなさんの模擬戦を拝見した結果、カイ君、ルース君、フレアさん、リーナさん、サリアさんが実力上位であると感じました。そこでこの五人で代表を争うことにします。まずはランキング二位であるフレアさんと四位のリーナさん。そして三位のサリアさんと五位のルース君で争っていただきます。その勝者同士で争い、勝った人がカイ君への挑戦権を獲得します。そしてカイ君が勝てばそのまま主席として代表です。ですが、負けた場合は二回戦目の敗者と試合をしていただきます。そこで再び負ければ代表から外されるというわけです」

つまり、俺は二回とも負ければ代表にはなれないってことだ。

「後日、代表戦を行いますが、一戦目はフレアさんとリーナさんで争っていただきます。各自準備をしておいてください」

ルナ先生の説明を受けて三日後。
いよいよ、フレアとリーナの闘いが始まる。

「両者前へ!」

ルナ先生の言葉を皮切りに、二人が離れた場所にある選手席から出てきた。
歩いている二人はともに制服姿だ。
フレアは武装変化すればいいのだが、リーナは少し危ない気がする。
防御魔法で全ての攻撃を防ぐつもりなのだろうか?
それでも防具はつけておいた方がいいと思うんだが……

俺とサリアとルースの三人は観客席から二人の様子を観察していた。

「二人はどっちが勝つと思う?」

「わたしはフレアだと思う。攻撃力は抜群だし、防御力も高い。リーナにはフレアの鎧は貫けないんじゃないかな」

俺もサリアの分析は的確だと感じる。
だが、ルースの考えは違った。

「僕はリーナだと思う。フレアはまだ知らないことがあるからね」

「そういえばリーナと秘密の自主練って言って二人だけで練習していたよな。もしかして新しいスキルを身につけたのか?」

「気になる」

「あははは、もうすぐわかるよ。フレアもリーナもどっちとも頑張れ!」

詳しくは教えてくれる気はないようだ。
俺も応援に移るとしよう。

「両者位置についてください!」

中央で握手を交わした二人は、指定位置へと進む。
そして二人が位置に着いたことをルナ先生が確認すると、

「試合開始!」

号令がかけられた。

「こい!フェザー!」

「来てください!ラキシス!」

その言葉に応じ、二人の召喚獣である炎の鳥フェニックスと雷馬キリンが出現した。
フレアの後ろで大きな羽を広げるフェニックスの姿はまさに雄大、リーナの隣でいななくキリンは荘厳と言える姿だ。

「最初から全力で行かせてもらう。フェザー、武装変化だ」

フェニックスは広げていた大きな羽で、フレアの身体を包みこんでいく。
そうして現れたのは紅の戦乙女。
重厚な紅の鎧に炎の翼、手には紅い剣が握られている。

「その姿、本当に綺麗ですね。こちらも負けてはいられません。ラキシス、人馬一体です」

リーナが発した言葉、それは俺の知らないものだった。
ラキシスの背中に触れたリーナの手に、バチバチと雷が走り始めるとリーナの全身を雷が巡っていく。
それと同時にラキシスはその姿を失っていった。

「ふぅ……いまだに慣れませんね……」

鮮やかな桃色だった髪は真っ白となり、その姿はどこか神々しいと言っても過言ではない。
だが、それ以外に変わったことはないように見える。

「新スキルか。どのような効果は分からんが先手を打たせてもらう!」

フレアは小細工なしで一直線にリーナへと駆け出す。

「お相手します!」

凄まじい速さでフレアを迎え撃ちにいく。
その速さはサリアと同等、それ以上ですらあるかもしれない。

「せやぁぁぁ!」

みるみるうちに近付いていく二人だが、先にリーナがフレアの間合いに入った。
瞬間、フレアは即座に剣を振り下ろす。
だが、その斬撃に対してリーナが取った行動は驚くべきものだった。

「はぁぁぁぁぁぁ!」

剣に拳を合わせにいったのだ。
手甲などしているわけではない。
素手の拳でフレアの剣を殴ろうとしている。

それは無茶じゃないか!?
いくら補助魔法をかけていたとしても、拳が衝撃を受けきれるとは思えない!
最悪の場合腕が壊れてしまう可能性も……
しかし、俺の予想とは全く別の結果となった。

「なっ!?」

「さぁ……勝負ですよフレアさん!」

まっすぐに突き出されたリーナの拳は、フレアの剣をいとも容易く受け止めている。
その事実に驚愕するフレアと、微笑みを浮かべるリーナ。

二人の闘いはもはや予想すらできないものとなりそうだ。

まったく……あんまり驚かさないでくれよな、リーナ?

俺は開いた口が塞がらないまま、心の中でそう思うのだった。

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