天才魔道士と努力家剣士!!

三毛猫2025

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兄弟が死ぬ前1-2

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幸い、僕の家は雨にふられてはなかった。
でも、雨の匂いが風にのって僕の鼻をくすぐる。雷鳴も聞こえるから、夕方にでも豪雨になるだろう…早く帰れてよかった。

「ただいまー、」誰もいない家に僕たちの声が響く。
僕たちは母子家庭。お兄ちゃんが生まれてすぐ、お母さんはお父さんと離婚したらしく、当然、僕もお兄ちゃんも父親の顔を知らない。
今、お母さんはパートに行っている。優しいし、勉強も遊びも全力でやってくれるから、家では幸せ。忙しそうなお母さんを支えるため、僕たちはできる限りの家事を手伝う。

しゅうと)「しゅんー、もうすぐ雨降るらしいから洗濯物片付けるぞー。」
しゅん)「はーい、今日は僕が畳むがかりね!」
しゅうと)「あれ?昨日畳んでなかったか?」
しゅん)「あ、バレた」
しゅうと)「コラッ!なんでそんな回収係やりたくないんだよ。」
しゅん)「だって、物干し竿高いし、セミがたまについてるし…」
しゅうと)「ん?雨降ってきてね?」
二人)「………ヤバっ!!!!」

洗濯物を片付けたら、今度は夕飯を作る、その後は宿題とか、お風呂に入ったり、掃除したりとかする。バタバタして忙しいけど、もうなれた。

夜9時ぐらい、お母さんが帰ってくる。
お母さん)「ただいまぁ。外、土砂降りだったから大変だったよぉ。」
二人)「おかえりー」
しゅん)「タオル準備しようか?」
お母さん)「うん、お願い!!」
しゅん)「僕宿題終わったから、もう寝るね!」
お母さん)「わからないところ、無かった?」
しゅん)「うん!」
しゅうと)「しゅん、めっちゃ計算はえーよ。」
しゅん)「えっへん!!」
お母さん)「あらあら、二人とも、もう寝なさい。明日起きるの大変よ。」
二人)「はーい」

僕は、正直寝たくない。
寝たら、また明日の地獄のような学校が始まる気がするから。
たまに夢にも出てくる。
あのいじめっ子が、僕の物が取られていくところが、足とかお腹を蹴られるところとか、影でヒソヒソと悪口を言ってくるところが。
今にでも冷水を浴びて、かぜを引いて、学校を休みたい。


ピピピピピッ、ピピピピピッ、ピピピピピッ
でも、たとえ寝なかったとしても朝は来る。
着替えたり、朝食を食べたり、準備をすると、いよいよ出発する感じがして吐き気がする。でも、そんな気分を飲み込んで、お兄ちゃんと学校へ行く。
「行ってきまーす」、また誰もいない家に声が響く。

学校が近づくに連れ、腹痛も加わってくる。
(どうか、あいつらが休んでいますように…どうか、平和な1日になれますように…)そう、願うしかない。

でも、そんな願いも虚しく…。

しゅん)「お、おはよう。」

☓☓☓)(お、きたきたww)
△△)(今日は何を盗むかねぇ。w)
☓☓☓)(お、足の痣がなくなった、ひとまず安心。また新しいところを殴るかぁw

今日も何気ない、いじめが始まる。

セミの声が歪んで聞こえる、草の匂いは教室をいっぱいにする、重たい空気が漂う教室に一歩一歩足を進める。
タッタッタッタッ、
僕の机には、初めて落書きがしてあった。
「しね」
その言葉に、僕は従いたい。
    
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