3 / 4
兄弟が死ぬ前2-1
しおりを挟む
「しね」
僕の机に、黒いクレヨンで、そう書いてあった。
一年生しか使わないクレヨンだったから、他学年ではないだろう。
そして、一年生は1クラスしかないからこの一組以外誰もいない。
しかし、字からして、いつもいじめてくるあのメンバーではない、まあいつものいじめが始まるのは変わらない。少し人数が増えるだけだろう。
いじめに加わっていく人には、あまり敵意識しない。
誰かを一方的にいじめないと、次のいじめの標的に自分がされたりする。なら、自己防衛のため、間違っていても自分が安全になれるみちへ進む。だから、いじめをやらせる雰囲気をつくっているあのメンバーが元凶…
ガタッ!!!
僕は、思いっきり前方に押された。あのメンバーは前にいた。
新メンバーか。僕は後ろを見た。
…っ!!
後には、〇〇さん。僕をいじめてくる人を追っ払ってくれた、たった一人の人だ。両手を前に突き出している。明らかに〇〇さんが押してきた。
でも…泣いていた。
〇〇)「ごめんね」
小さくつぶやいた。
教室の外の廊下には、多くの女子がいた。
〇〇さんは人気者。でも廊下にいた女子は冷たい目で見ていた。
一瞬でわかった。指先が黒い。机に落書きしたのは、〇〇さんだ。
そして、自分が、自分の意志で書いたのではなく、周りに感化されてやったのだ。きっと、あの廊下にいる女子にとっては、〇〇さんが僕に同情していたのが面白くなかったのだろう。だから脅して、無理やり加害者側につかせたのだ。
辛い。
ツラい、ツラい、ツラい、ツラい……………。
僕は…僕は……僕のせいで、一人の人を被害者側に引きずり込ませたんだ。
いじめられる人は、一人でいいだろう…?なんで、なんで、こんな性格の良すぎるような人もいじめられなきゃいけない…?
いじめをした人への怒りと自分への嫌悪感が頭の中でグッチャグチャになって、
何かしらの判断さえもおかしくなりそうだったから、僕は教室を出た。
中庭に出て、木にとまっているセミを見た。いつもはこんなちかくで見たら、怖くて逃げ出したくなる。でも、今は何も思わなかった。
誰も中庭にいなかったことが幸いだ。何も、もう、考えたくないなぁ。
キーンコーンカーンコーン………
無機質な鐘の音が学校全体に響く。朝の会を知らせているのに足がまるで動かない。
結局、かばんがイスにあったことから、どこかに行ったのだろうということで、欠席にはならなかった。
担任は当てにならない。僕がいじめにあってると言えたとしても、僕がいなくてもどうも思わない人だから。いじめられてるのを知ってる上で、どこが「いじめはいけません」だ。
いじめられている人にとっては、その言葉が一番傷つくんだよ。頼りになる人が居なくなったって思う、最終宣告のように感じる。
結局今日は、ほとんど集中できないまま授業を終えてしまった。
今日は委員会がないみたいだ。お兄ちゃんとまた帰れる、2日連続は珍しいな。
今日も暑いな。セミがまたうるさく鳴いている。
しゅうと)「しゅんー、どこだー?」
いつものように、ランドセルに教科書や文房具を入れる。
いつものように、取られたものを取り戻す。
いつものように、セミの鳴き声を聞いたり、積乱雲を見る。
いつものように、いつものように………
僕の机に、黒いクレヨンで、そう書いてあった。
一年生しか使わないクレヨンだったから、他学年ではないだろう。
そして、一年生は1クラスしかないからこの一組以外誰もいない。
しかし、字からして、いつもいじめてくるあのメンバーではない、まあいつものいじめが始まるのは変わらない。少し人数が増えるだけだろう。
いじめに加わっていく人には、あまり敵意識しない。
誰かを一方的にいじめないと、次のいじめの標的に自分がされたりする。なら、自己防衛のため、間違っていても自分が安全になれるみちへ進む。だから、いじめをやらせる雰囲気をつくっているあのメンバーが元凶…
ガタッ!!!
僕は、思いっきり前方に押された。あのメンバーは前にいた。
新メンバーか。僕は後ろを見た。
…っ!!
後には、〇〇さん。僕をいじめてくる人を追っ払ってくれた、たった一人の人だ。両手を前に突き出している。明らかに〇〇さんが押してきた。
でも…泣いていた。
〇〇)「ごめんね」
小さくつぶやいた。
教室の外の廊下には、多くの女子がいた。
〇〇さんは人気者。でも廊下にいた女子は冷たい目で見ていた。
一瞬でわかった。指先が黒い。机に落書きしたのは、〇〇さんだ。
そして、自分が、自分の意志で書いたのではなく、周りに感化されてやったのだ。きっと、あの廊下にいる女子にとっては、〇〇さんが僕に同情していたのが面白くなかったのだろう。だから脅して、無理やり加害者側につかせたのだ。
辛い。
ツラい、ツラい、ツラい、ツラい……………。
僕は…僕は……僕のせいで、一人の人を被害者側に引きずり込ませたんだ。
いじめられる人は、一人でいいだろう…?なんで、なんで、こんな性格の良すぎるような人もいじめられなきゃいけない…?
いじめをした人への怒りと自分への嫌悪感が頭の中でグッチャグチャになって、
何かしらの判断さえもおかしくなりそうだったから、僕は教室を出た。
中庭に出て、木にとまっているセミを見た。いつもはこんなちかくで見たら、怖くて逃げ出したくなる。でも、今は何も思わなかった。
誰も中庭にいなかったことが幸いだ。何も、もう、考えたくないなぁ。
キーンコーンカーンコーン………
無機質な鐘の音が学校全体に響く。朝の会を知らせているのに足がまるで動かない。
結局、かばんがイスにあったことから、どこかに行ったのだろうということで、欠席にはならなかった。
担任は当てにならない。僕がいじめにあってると言えたとしても、僕がいなくてもどうも思わない人だから。いじめられてるのを知ってる上で、どこが「いじめはいけません」だ。
いじめられている人にとっては、その言葉が一番傷つくんだよ。頼りになる人が居なくなったって思う、最終宣告のように感じる。
結局今日は、ほとんど集中できないまま授業を終えてしまった。
今日は委員会がないみたいだ。お兄ちゃんとまた帰れる、2日連続は珍しいな。
今日も暑いな。セミがまたうるさく鳴いている。
しゅうと)「しゅんー、どこだー?」
いつものように、ランドセルに教科書や文房具を入れる。
いつものように、取られたものを取り戻す。
いつものように、セミの鳴き声を聞いたり、積乱雲を見る。
いつものように、いつものように………
0
あなたにおすすめの小説
「お前みたいな卑しい闇属性の魔女など側室でもごめんだ」と言われましたが、私も殿下に嫁ぐ気はありません!
野生のイエネコ
恋愛
闇の精霊の加護を受けている私は、闇属性を差別する国で迫害されていた。いつか私を受け入れてくれる人を探そうと夢に見ていたデビュタントの舞踏会で、闇属性を差別する王太子に罵倒されて心が折れてしまう。
私が国を出奔すると、闇精霊の森という場所に住まう、不思議な男性と出会った。なぜかその男性が私の事情を聞くと、国に与えられた闇精霊の加護が消滅して、国は大混乱に。
そんな中、闇精霊の森での生活は穏やかに進んでいく。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
異世界配信中。幼馴染みに捨てられた俺に、神々(視聴者)がコメントしてくるんだが。
葉月
ファンタジー
コルネ村で、幼なじみであり恋人でもあったユリアナと、ささやかな幸福を分かち合って生きていたロイド。
だがある日、ユリアナは女神の愛子として目覚め、国王の命により王都へと連れ去られる。
突然、日常を奪われ、運命に引き裂かれたロイドは、抗う術も持たぬまま、否応なく大きな流れへと呑み込まれていく。
これは、奪われたものを取り戻すため、そして理不尽な運命に抗おうとする、一人の少年の物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる