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新しいママ
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紅葉院 玲奈の亡骸は、居住区から少し離れた場所で埋葬された。
コージは遺された子を抱きしめながら、ゆっくりと下ろされる棺を見つめている。
コージと玲奈の間で生まれた子は、彼の希望でレイと名付けられた。
漢字で書くと玲、彼女のことを決して忘れないという彼なりの意思表示でもある。 しかし最愛の女性を失ったショックは大きく、コージはレイと共に部屋に篭もる様になってしまった……。
ディザイアも息子を何とかして立ち直らせたいと考えてはいるが、いつ新たな相手が送り込まれるか分からない状況下で上手く考えもまとまらない。
かける言葉が見つからないまま数日経ち、ディザイアが拠点周辺の見回りから戻ると、安藤と佐々木の両名が彼を待ち構えていた。
「ねえ、ディザイア。 少し話があるのだけど、良いかしら?」
「ああ、大丈夫だ。 長の間なら、他の連中に会話を聞かれる心配も無い。 そこで構わないか?」
無言で頷く安藤と佐々木、2人と共に長の間へと向かったディザイアは彼女達からある提案をされたのである。
安藤と佐々木がコージの小屋を訪れたのは、その日の晩だった。
レイを寝かしつけていたコージは紳士的な振る舞いで2人を迎え入れたが、気分がすぐれないのか顔色も良くない。
彼女達はお互いの顔を見て頷き合うと、彼へ単刀直入に言った。
「ねえ、コージ君。 私達を、玲ちゃんの新しいママにしてもらえないかな? 玲奈の遺した子を、私達も守っていきたいの」
安藤の申し出を、コージは首を振って拒絶する。
「折角の申し出ですが、愛する人を失った直後に他の女性に手を出すような節操無い真似など、私には出来ない。 家事の手伝い程度でしたらお願いすることも有るかもしれませんが、お二人を妻に迎える気は今のところありません」
普通であれば大人しく引き下がるところだが、この日の2人も少し違った。
彼の目の前で着ていた服を脱ぐと、前後からコージに抱きついたのである。
「一体何のつもりですか!? まさか、父上から命令されたのですか?」
「いいえ、彼もそこまで冷酷じゃないわ。 こうしているのは、私達の意思。 2人で玲ちゃんの兄弟を、最低1人ずつ産もうって決めたの。 ディザイアの許可は既に取ってあるわ、あとはあなたの気持ちだけよ」
「さきほども言いましたが、レーナを失った直後に彼女の友人と肉体関係を持つなど考えたくもない。 今の話は聞かなかったことにしますので、お引き取り下さい」
「私達の話を最後まで聞いて、玲奈は玲ちゃんを遺してこの世を去ってしまった。 今こちらの世界で異世界人とオークとの間で生まれた子は、玲ちゃんだけなのよ。 同じ父親の血を引く兄弟が2人くらい居ないと、少し寂しいとは思わない?」
コージも父の後継者として、新しい妻を娶る必要があるのは理解していた。
しかしそれはレーナを失ったばかりの、こんな時期ではない。
何が彼女達をそこまで駆り立てるのか、彼はそれが知りたくなった。
「1つ質問があります、どうしてお二人は私の子を急いで作る必要があるのですか? 私は父上の子として、ここの跡を継ぐ使命があることは十分理解しております。 次の妻を早急に見つけないといけないことも……。 ですが私の事情と、あなた方は関係ないはず。 それを教えて頂かない限り、私はあなた方をレイの新しい母として迎えるつもりはありません」
安藤が言葉を選んでいると、佐々木が先にコージに答える。
「わたし達は、この世界に玲奈さんと共に生きたという証を残したいの。 多分校長や手平を送ってきた奴は、わたし達がディザイアの味方になっていることにもきっと気付いているわ。 もしかしたら、玲奈のように命を失うことになるかもしれない。 そうなる前に玲ちゃんに家族を作ってあげたくなったの、同じ異世界人の母の血を引く兄弟をね……」
安藤も頷き、2人とも同じ気持ちなのだと彼に伝えた。
「別にディザイアでも良かったんだけどね。 正直クレアさんとの間に割って入るのは気が引けるし、何より彼の子を産んだら玲ちゃんの叔父さんになっちゃうわ」
クスクスと笑う2人を見て、コージは呆気に取られる。
しかし彼女達の陽気さが、心に重くのし掛かっていた気持ちを軽くさせた。
(確かに彼女達の願いを叶えられるのは、私しか居ないかもしれない。 それにレイの叔父が増えすぎるのも、私的に困る。 ……レーナ、君を失ったばかりなのに大事な友人を抱いてしまう、節操の無い私をどうか許して欲しい)
彼は2人の前で着ているものを全て脱いだ、そして玲奈の時と同じように必ず守るという誓いを口にする。
「私は必ず守ると言いながら、レーナを守ることが出来なかった。 だが同じ過ちは2度としない、今度こそ守り切ってみせる。 だから私の……いいや、レイの兄弟を産んでくれないだろうか?」
これから2人を抱こうとしているのに、どこまでも生真面目なコージを見て、安藤と佐々木は同時に吹き出した。
そしてこんな彼に対して玲奈と同じように、可愛さと愛おしさを感じ始める。
「それじゃあ、今日から早速頑張ってもらうわよパパ♡ クレアさんとどちらが先に孕むのか、皆には内緒でこっそり賭けをしているのよ」
(母上……いつの間に、そんな怖い賭けを始めているのですか!?)
しかしこうなってしまった以上は、父ディザイアにも負ける訳にはいかない。
コージは覚悟を決めると、まず佐々木を手招きして股を開かせた。
「もしかしたら、まだ子宮の中に他のオーク達の精子が残っているかもしれない。 レーナを初めて抱いた時のように、まずは子宮の中を掃除させてもらうよ」
「えっ? 一体何をするつもり……」
【伸縮軟硬(しんしゅくなんこう)】
彼は細長く伸ばした舌で、子宮内を舐め尽くす。
子宮内を舌で舐めあげられるという初めての経験に、小梅はすぐに潮を吹きながら達してしまった。
安藤にも同様に子宮内の掃除を施したコージは、彼女の膣の中にペニスを沈める。
そして己の精液が2人の子宮を満たして溢れ出るまで、何度も何度も彼女達を肉棒で貫くのだった。
コージは遺された子を抱きしめながら、ゆっくりと下ろされる棺を見つめている。
コージと玲奈の間で生まれた子は、彼の希望でレイと名付けられた。
漢字で書くと玲、彼女のことを決して忘れないという彼なりの意思表示でもある。 しかし最愛の女性を失ったショックは大きく、コージはレイと共に部屋に篭もる様になってしまった……。
ディザイアも息子を何とかして立ち直らせたいと考えてはいるが、いつ新たな相手が送り込まれるか分からない状況下で上手く考えもまとまらない。
かける言葉が見つからないまま数日経ち、ディザイアが拠点周辺の見回りから戻ると、安藤と佐々木の両名が彼を待ち構えていた。
「ねえ、ディザイア。 少し話があるのだけど、良いかしら?」
「ああ、大丈夫だ。 長の間なら、他の連中に会話を聞かれる心配も無い。 そこで構わないか?」
無言で頷く安藤と佐々木、2人と共に長の間へと向かったディザイアは彼女達からある提案をされたのである。
安藤と佐々木がコージの小屋を訪れたのは、その日の晩だった。
レイを寝かしつけていたコージは紳士的な振る舞いで2人を迎え入れたが、気分がすぐれないのか顔色も良くない。
彼女達はお互いの顔を見て頷き合うと、彼へ単刀直入に言った。
「ねえ、コージ君。 私達を、玲ちゃんの新しいママにしてもらえないかな? 玲奈の遺した子を、私達も守っていきたいの」
安藤の申し出を、コージは首を振って拒絶する。
「折角の申し出ですが、愛する人を失った直後に他の女性に手を出すような節操無い真似など、私には出来ない。 家事の手伝い程度でしたらお願いすることも有るかもしれませんが、お二人を妻に迎える気は今のところありません」
普通であれば大人しく引き下がるところだが、この日の2人も少し違った。
彼の目の前で着ていた服を脱ぐと、前後からコージに抱きついたのである。
「一体何のつもりですか!? まさか、父上から命令されたのですか?」
「いいえ、彼もそこまで冷酷じゃないわ。 こうしているのは、私達の意思。 2人で玲ちゃんの兄弟を、最低1人ずつ産もうって決めたの。 ディザイアの許可は既に取ってあるわ、あとはあなたの気持ちだけよ」
「さきほども言いましたが、レーナを失った直後に彼女の友人と肉体関係を持つなど考えたくもない。 今の話は聞かなかったことにしますので、お引き取り下さい」
「私達の話を最後まで聞いて、玲奈は玲ちゃんを遺してこの世を去ってしまった。 今こちらの世界で異世界人とオークとの間で生まれた子は、玲ちゃんだけなのよ。 同じ父親の血を引く兄弟が2人くらい居ないと、少し寂しいとは思わない?」
コージも父の後継者として、新しい妻を娶る必要があるのは理解していた。
しかしそれはレーナを失ったばかりの、こんな時期ではない。
何が彼女達をそこまで駆り立てるのか、彼はそれが知りたくなった。
「1つ質問があります、どうしてお二人は私の子を急いで作る必要があるのですか? 私は父上の子として、ここの跡を継ぐ使命があることは十分理解しております。 次の妻を早急に見つけないといけないことも……。 ですが私の事情と、あなた方は関係ないはず。 それを教えて頂かない限り、私はあなた方をレイの新しい母として迎えるつもりはありません」
安藤が言葉を選んでいると、佐々木が先にコージに答える。
「わたし達は、この世界に玲奈さんと共に生きたという証を残したいの。 多分校長や手平を送ってきた奴は、わたし達がディザイアの味方になっていることにもきっと気付いているわ。 もしかしたら、玲奈のように命を失うことになるかもしれない。 そうなる前に玲ちゃんに家族を作ってあげたくなったの、同じ異世界人の母の血を引く兄弟をね……」
安藤も頷き、2人とも同じ気持ちなのだと彼に伝えた。
「別にディザイアでも良かったんだけどね。 正直クレアさんとの間に割って入るのは気が引けるし、何より彼の子を産んだら玲ちゃんの叔父さんになっちゃうわ」
クスクスと笑う2人を見て、コージは呆気に取られる。
しかし彼女達の陽気さが、心に重くのし掛かっていた気持ちを軽くさせた。
(確かに彼女達の願いを叶えられるのは、私しか居ないかもしれない。 それにレイの叔父が増えすぎるのも、私的に困る。 ……レーナ、君を失ったばかりなのに大事な友人を抱いてしまう、節操の無い私をどうか許して欲しい)
彼は2人の前で着ているものを全て脱いだ、そして玲奈の時と同じように必ず守るという誓いを口にする。
「私は必ず守ると言いながら、レーナを守ることが出来なかった。 だが同じ過ちは2度としない、今度こそ守り切ってみせる。 だから私の……いいや、レイの兄弟を産んでくれないだろうか?」
これから2人を抱こうとしているのに、どこまでも生真面目なコージを見て、安藤と佐々木は同時に吹き出した。
そしてこんな彼に対して玲奈と同じように、可愛さと愛おしさを感じ始める。
「それじゃあ、今日から早速頑張ってもらうわよパパ♡ クレアさんとどちらが先に孕むのか、皆には内緒でこっそり賭けをしているのよ」
(母上……いつの間に、そんな怖い賭けを始めているのですか!?)
しかしこうなってしまった以上は、父ディザイアにも負ける訳にはいかない。
コージは覚悟を決めると、まず佐々木を手招きして股を開かせた。
「もしかしたら、まだ子宮の中に他のオーク達の精子が残っているかもしれない。 レーナを初めて抱いた時のように、まずは子宮の中を掃除させてもらうよ」
「えっ? 一体何をするつもり……」
【伸縮軟硬(しんしゅくなんこう)】
彼は細長く伸ばした舌で、子宮内を舐め尽くす。
子宮内を舌で舐めあげられるという初めての経験に、小梅はすぐに潮を吹きながら達してしまった。
安藤にも同様に子宮内の掃除を施したコージは、彼女の膣の中にペニスを沈める。
そして己の精液が2人の子宮を満たして溢れ出るまで、何度も何度も彼女達を肉棒で貫くのだった。
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