異世界に飛ばされた警備員は持ってた装備で無双する。

いけお

文字の大きさ
32 / 48

第32話 再度反省する男

しおりを挟む
俺とフォルネーゼにシャーリィの3人は、朝日が少し昇った頃にアルムの町に戻ってきた。シャンティやシルフィは、フォルネーゼとシャーリィの顔がツヤツヤテカテカ状態で俺がやつれた顔になっているのを見て

「あんた達、犬や猫じゃないんだから何時までもサカってるんじゃないわよ!?」

と何故か怒り出し、シルフィはバルドの手を引きながら家に物凄い勢いで帰っていった。きっとバルドも夕方頃にはやつれた顔になっているだろう・・・。

仔狐亭に入ると、フォレットちゃんが笑顔で出迎えてくれた。顔に涙の跡が残っているのに気が付き俺はフォレットちゃんを抱きしめた。

「ごめんな、心配をかけて。これからはこんな事が起きない様に気を付けるから許してくれ」

「ううん、いいよ。 お義兄ちゃんが帰ってきてくれただけでわたしは十分だから」

ここまでで終われば少し感動的な再会だったのだが、一言多いのが最近のフォレットちゃんの悪い所で・・・

「それにこれでわたしも安眠出来るから♪ ここ2週間ほど、隣のお姉ちゃんの寝室からくぐもった声が一晩中続くからあまり寝れなかったけど、お義兄ちゃんの部屋からだとそこまでうるさくないから今晩からはゆっくり寝れるよ」

「「「「・・・・・・・」」」」

総大主教のシャンティを含めた俺達4人は、フォレットちゃんの言葉に注意する事を忘れ唖然としてしまう。この子が大きくなったらどんな事になるんだろうか?そして、これから更に大事な事も話さないといけないのに。

「フォレット、今からお姉ちゃんの言う事をよく聞くのよ?」

「どうしたの、お姉ちゃん?」

「今日からこの家にもう1人家族が増えるって言ったら、許してくれる?」

「それってこの隣に居る女の人の事?」

「ええ、そうよ。彼女は教会に住む事が出来なくなったから、住む家を無くしてしまったの。だから・・・」

「いいよ、別に」

「フォレット、本当にいいの!?」

「だって、こっちのお姉ちゃんの身体からもお義兄ちゃんの匂いが染み付いてるから、今までずっと夜中に仲良くしてたんでしょ?お義兄ちゃんの2人目の奥さんになったのなら、この家に住むのが当然じゃない」

「フォレットさん、ごめんなさい。わたしの身勝手で誘二さんを3週間近くも奪ってしまって」

「ううん! お陰でお義兄ちゃんもわたしをお嫁さんにするのを断れなくなったから、これで安心して16才の誕生日を楽しみに待てるよ♪」

「「「「え!?」」」」

「フォレット! あなた、こんな時になんて事を言い出すの!?」

「お義兄ちゃんは、きっとこれからも色んな女の人を連れてきちゃうと思うの。だから、その中にわたしだって入ってもいいよね? お・に・い・ちゃ・ん・!?」

「わかった・・・16才になったら、俺の妻になってくれフォレット」

「ほんと!? やった、やった~♪」

「誘二さん!? 本気で言っているのですか!?」

「すまない、フォルネーゼ。どうやっても勝てそうも無い、認めないとシャーリィを2人目の妻に迎えるのも反対されそうだ」

「それはそうですけど・・・フォレットに美味しい所を持ってかれてしまったわ」

「誘二さん、フォルネーゼさん、重ね重ね申し訳ありません。 こんな事になるとは思っていませんでした」

「いいんですよ、シャーリィさん。そもそも、あなたの誘惑を拒めなかった誘二さんが悪いんですから」

風向きが悪くなってきたので、俺はフォルネーゼとフォレットの前で土下座して謝る事にした。

「今回は俺の所為で、2人には迷惑を掛けた。そしてこんな形になってしまったが、2人目の妻を迎える事を許して欲しい」

「いいんですよ、あなたはそういう物をのですから。それに・・・近い内に3人目の奥さんも増えるでしょうしね」

「「「「はい!?」」」」

フォルネーゼの言葉に、今度はフォレットちゃんも反応してしまう。

「ちょっと待ってもらっていいかな、フォルネーゼ。何で俺が3人目の奥さんを連れてくる事になるのかな?」

「だって、誘二さん。あなたはこれからオークの砦に居る女性の呪いを解きに行くのですよね?」

「そうだけど・・・」

「キングとクイーンは出ていなくても、他のオーク達が沸いている場所に行く人達は居ませんから、彼女の呪いを解くにはあなたが彼女を抱くしかありません」

「それをしてしまっていいのか!?」

「ここまで来た以上、何人妻が居ようと変わりは有りません。折角ですし、オークの砦を私達の新しい家にしちゃいましょう♪」

「「「「なんだって!?」」」」

フォルネーゼのとんでもない発案にシャンティも流石に驚愕している。

「ちょっとフォルネーゼさん!? あそこを新しい家にするって正気なの!?」

「ええ、そうです。 あの砦は国も放置している場所になりますよね?」

「まあ、そうだけど・・・」

「でしたら、今回の騒動で私達姉妹が受けた精神的な苦痛に対する慰謝料として、聖光教会の力で国から手に入れてもらえませんか?」

「やろうと思えば可能だけど、どうしてそこまでしてあそこを手に入れたいの?」

「あそこに居る彼女の呪いが完全に解けるまで、私と誘二さんが居る必要が有るからです」

「!?」

「仮に1週間でオークの姿から赤子に戻ったとしても、彼女がその1度で呪いが解けたと信じるとは限りません。 それに誘二さんが彼女を抱く以上、その子は誘二さんの子供でもあり、わたし達の子供でも有りますから子育ての面からもあの砦が良いのです。 周囲の目に晒される心配も無いですから」

「本気なのね?」

「それに沸いてくるオークも彼女の呪いに尾ひれを付けた連中の根も葉もない噂が原因ですから、それを上回る噂で掻き消してしまえばきっと沸かなくなりますよ」

徐々にフォルネーゼが悪女になってきていると思えてきた俺は思わず聞いてしまう。

「ちなみに、どんな噂を流す気なんだフォルネーゼ?」

「あのオークの砦は、神の御使いがハーレムを築いてしまった為にオーク達は逃げ出してしまった。これからあそこの名は【御使いのハーレム砦】と呼んだ方が良さそうだ・・・かな♪」

「「「「・・・・・・」」」」

流石のフォレットちゃんでも、開いた口が塞がらない。フォルネーゼはやはりフォレットちゃんのお姉さんだ、それも一枚も二枚も上手な・・・・。

すっかり消えた存在になっているが、フォレットちゃんの世話をしていたスフィア大主教は、影でこっそり聞いていてそのぶっ飛んだ話の内容に気を失っていた。
しおりを挟む
感想 28

あなたにおすすめの小説

辺境で静かに暮らしていた俺、実は竜王の末裔だったらしく気づけば国ができていた

平木明日香
ファンタジー
はるか五億四千万年前、この星は六柱の竜王によって治められていた。火・水・風・土・闇・光――それぞれの力が均衡を保ち、世界は一つの大きな生命のように静かに巡っていた。だが星の異変をきっかけに竜の力は揺らぎ、その欠片は“魂”となって新たな生命に宿る。やがて誕生した人類は文明を築き、竜の力を利用し、ついには六大陸そのものを巨大な封印装置へと変えて竜王を眠りにつかせた。 それから幾千年。 現代では六つの大国がそれぞれ封印を管理し、かろうじて世界の均衡を保っている。しかし各地で異常な魔獣が出現し、封印の揺らぎが噂されはじめていた。 そんな世界を気ままに旅する青年がいる。名はブラック・ドラグニル。三年前からハンターとして魔獣を討伐し、その肉を味わいながら各地を渡り歩く放浪者だ。規格外の実力を持ちながら名誉や地位には興味がなく、ただ「世界のうまいものを食べ尽くす」ことを楽しみに生きている。 ある日、光の王国ルミナリア近郊で王女ユリアナが大型魔獣に襲われる事件が起きる。死を覚悟した騎士団の前に現れたブラックは、その怪物をわずか数十秒で討ち倒す。彼にとっては雑魚同然だったが、その圧倒的な強さは王国中に知れ渡る。王女は自由に生きる彼の姿に心を奪われるが、ブラックは次の目的地へ向かう計画を練るばかり。 だが彼自身はまだ知らない。 自らが竜族の末裔であり、世界を再び“統合”へ導く鍵となる存在であることを。 竜の封印が揺らぐとき、自由を愛する青年は世界の命運を左右する選択を迫られる。 これは、竜の記憶と人の魂が交錯する壮大なファンタジー叙事譚である。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。 敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。 この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。 「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」 無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。 正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。 異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。 チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!? “真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

処理中です...