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第34話 引越しを終えた男
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土壇場でシャーリィの妊娠が判明した為に、まず最初にシャンティとフォルネーゼを転移させてその後にシャーリィとフォレットちゃんを転移させる手筈に変更した。シャンティ曰く
「結界なんて物は1度張ってしまえば、維持なんてそこまで大した魔力は使わないわ。妹が無事に住める様になるまで、維持していてあげる」
っと何でも無い様に言っていたが、後でシャーリィに聞いてみると逆に維持する方が魔力を消費する事を知って、妹だけじゃなく俺にも気を使ってくれていた事に感謝した。
全員の準備は整ったので、引越し作戦が決行された。バルド夫婦は既に馬車に乗って町を出立しており、砦に来るまでに俺が砦内を制圧しておけば良いだけだ。第1陣として早速転移する為にフォルネーゼとシャンティの肩に手をやり自分の身体の方へ引き寄せると、フォルネーゼはそのまま身体に身を寄せていたがシャンティは顔を真っ赤にして動揺していた。
「あ、あんたシャーリィもこんな風にして転移していた訳!?」
「そうだけど、何か問題でも有る?」
「べ、別に問題無いわよ!? ボソッ・・・・あの子もこんな事されてたら、そりゃ意識しちゃうわよね」
「何か言った?」
「何も言ってないわよ! さあ早く引越しを終わらせるわよ」
そう言いながら、シャンティは肩に乗せていた俺の手に右手を添えていた。俺は砦内の呪われた女性の居る部屋の中に転移するが幸いに部屋の中にまでオーク達は入っておらず、シャンティは即座に結界を張り安全を確保した。俺はすぐに1人で仔狐亭に戻り、シャンティとフォルネーゼがその場に残る。
『あ、あなた達、何故ここに!?』
「話は後で! あなたの呪いを全て解く方法が分かったから、これであなたは解放されるわ。 ただし、あなた自身の心が傷つく事も有るかもしれないけど覚悟はしてね」
『この呪われた身体から解放されるのであれば、構いません。 自分の子を産めなくなった事の方が悲しいですので』
「・・・・やっぱり先に事実を伝えておいた方が良さそうだわ、オークキングとオーククイーンを産む身体になったのはあなた自身の心も原因なのよ」
『!? う、嘘よ! 私は最初からこんな醜いオークを産まされていたわ!!』
その時、再び俺が今度はシャーリィとフォレットちゃんを連れて転移してきた。
「彼女、何か取り乱している様だけどもしかしてもう話しちゃったのか?」
「いいから! あなたはさっさと砦の中に居るオーク達を倒してきなさい」
俺はシャンティの気迫に押される様に、部屋を出て砦内のオークを片付けに向かう。
「落ち着いて聞きなさい! 私達はあなたの掛けられた呪いに関する書物を見つける事が出来たの。 ただ、そこに書かれていたのは数回だけ1週間の間赤子をオークの姿に変えてしまう物だった」
『え!?』
「そして、愛する男性に捨てられた上に当時の王にこの砦に幽閉された事。心無い人達の語る根も葉もない噂の為に、この砦にオークが沸く様になった事。そして、尾ひれが付いてあなたは死ぬ事も出来ずにオークを産み続けていると誇張され本当に死ねなくなった事も知ったわ」
『そんな・・・そんな!?』
「そして、あなたが本当に傷つく事になるのはこれからよ。 あなたはオークの姿に変えられていただけの自分の子をオークを産まされたを信じ込む様になり、我が子を自らの意思で本当にオークにしてしまっていたの。 そして、長い年月が経つ内にあなたは産まれる子がオークの中でもより強大なオークキングとオーククイーンとなっていると思い込む事で、自分の心が壊れない様にしていたのよ」
『嘘です! あなた達は私を騙して楽しもうとしているんでしょ!?』
すると、フォルネーゼは女性に歩み寄ると抱き寄せる様にしながら耳元で呟いた。
「大丈夫、安心して下さい。 私達はあなたを傷つける為に来た訳では無いのです。 あなたに真実を知ってもらった上で、これから家族として一緒に暮らしていくあなたの心も救う為に来たのですから」
そう言うと、フォルネーゼは慈愛を使い部屋の中を温かな光で満たす。その光に全身を包まれた女性は、しばらく呆然としていたがその眼から涙が一筋流れるとそのまま泣き出していた。
『私は・・・変えられた姿を見る事で産まれた我が子を愛せなくなっていたのですね。 そして、いつしか人では無くオークを産むと思い込んで我が子を本当のオークに変えてしまっていた。 こんな私は救われるべきでは無いのではありませんか?』
「いいえ、あなたは十分過ぎるほど苦しまれました。 ですから、救われるのは当然です。 ただ、これから私からお話する事を信じて受け入れてもらえるかは、あなたの判断に委ねます」
『どういう事ですか?』
「あなたはこれから実際に子を作りオークの姿で産まれた子と1週間共に過ごし、元の姿に戻るところを見て自らの思い込みを無くさないとなりません。 なので・・・私の夫の誘二さんの3人目の奥さんになって戴き、2人の子を作られるのはどうでしょうか?」
『はい!? こんな私を妻として迎え入れてくれる!? さらに子供まで作ると言うのですか!?』
「ええ、そうです。 この砦は国から正当(?)な手段を使い手に入れました。 今日からこの砦はあなたも含め私達の家になります。 1週間の間はオークの姿に変えられていますが、人目に晒される心配も有りません。 そして、誘二さんはあなたの不死の呪いも解く事が出来ます。 あなたは呪われた身体から解放されますよ」
『有難うございます、ただいきなり愛しあう事は流石に抵抗が有るので少しの間一緒に生活させて頂いて、お互いをよく知った上で子を作ってもいいでしょうか?』
「ええ、構いませんよ。 子を作る時期は、あなたが決めるべき事です。 後先考えずに行為に耽って子を宿した方も近くに居りますけどね・・・」
フォルネーゼは振り返りながら、シャーリィに笑顔を振りまく。 しかし、他の女性陣には氷点下の笑みにしか見えなかった。
すると突如砦の上空から透き通る様な声が響き渡った。
『周辺エリアの町や村の住人達へ緊急連絡をお伝えします、先程【呪われし母胎】ヒューマン・エターニティが【フォルネーゼ】の手により解放されました。尚、この功績により【フォルネーゼ】には称号【ハーレム砦を仕切る者】と【神の御使いを尻に敷く女】を授与します』
「「「「「・・・・・」」」」」
俺もオークを倒しながら空から流れるアナウンスを聞いて、このアナウンスを流す連中を呪いたくなった。
(俺がフォルネーゼの尻に敷かれている事を、周辺の町や村に流すんじゃねえ!? あっという間に国中に広まるぞコレ)
この件により、人族の間では『神の御使いすら尻に敷く事が出来る獣人族恐るべし』と語られる様になり、他の獣人族が人族の国を出入りする際に敬意を持って応対される事となった。
そしてバルド達が家財道具を持って無事に砦に到着すると、しばらくの間オークが沸かなくなるまで一緒に住んでもらう事にした。オークが沸かなくなるのが確認出来たので、シャンティも聖光教会の総本部に帰る事になった。シャンティがこの砦に居る間ずっとスフィア大主教が総大主教の代行をしていたらしい。
「姉さん、時間に余裕が出来たら総本部に誘二さんと行きますね」
「ゆ、誘二様と一緒に来るのでしたら毎日でも構いませんのよ!?」
フォルネーゼ曰く、俺はまた知らない内にシャンティに対してもフラグを立てていたらしいと告げられた。 確かにシャンティはツンデレっぽい言動をしていたけれど、最近は俺の方をじっと見つめては目が会うと頬を赤く染めていた。
フォルネーゼ、フォレット、シャーリィ、エターニティとバルド夫婦の6人に見送られ、俺はシャンティを総本部に送り届ける為に肩に手を置くとシャンティは俺の手を握り締めながら俺の身体に身を寄せてきた。
「あ~らら、これは完全にアレだよな」
「ええ、アレですね」
「お義兄ちゃん、またアレしちゃったんだ」
「おい!? アレって何なんだアレって!?」
俺は皆に聞くが、呆れられた様な顔をされてしまう。仕方なく転移を始めようとすると、シャンティはシャーリィの方を向いていきなり話し出す。
「シャーリィ! 総大主教の任を終えたら、私も誘二様の奥様にして貰いますからね!」
「な!?」
転移が始まる中、唖然としている俺にシャンティは抱きつくと以前シャーリィがしてきた様に俺の後頭部に手を回し、手元に引き寄せ俺に唇を重ねてきた。そして、口の中に舌を入れてきて俺の舌と絡ませる。その光景を皆の前に残して2人は転移した。
そして総本部に送り届けた後に砦の家に戻ると、フォルネーゼが絶対零度の笑みで出迎えてくれたのだった・・・。
「結界なんて物は1度張ってしまえば、維持なんてそこまで大した魔力は使わないわ。妹が無事に住める様になるまで、維持していてあげる」
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「そうだけど、何か問題でも有る?」
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「何か言った?」
「何も言ってないわよ! さあ早く引越しを終わらせるわよ」
そう言いながら、シャンティは肩に乗せていた俺の手に右手を添えていた。俺は砦内の呪われた女性の居る部屋の中に転移するが幸いに部屋の中にまでオーク達は入っておらず、シャンティは即座に結界を張り安全を確保した。俺はすぐに1人で仔狐亭に戻り、シャンティとフォルネーゼがその場に残る。
『あ、あなた達、何故ここに!?』
「話は後で! あなたの呪いを全て解く方法が分かったから、これであなたは解放されるわ。 ただし、あなた自身の心が傷つく事も有るかもしれないけど覚悟はしてね」
『この呪われた身体から解放されるのであれば、構いません。 自分の子を産めなくなった事の方が悲しいですので』
「・・・・やっぱり先に事実を伝えておいた方が良さそうだわ、オークキングとオーククイーンを産む身体になったのはあなた自身の心も原因なのよ」
『!? う、嘘よ! 私は最初からこんな醜いオークを産まされていたわ!!』
その時、再び俺が今度はシャーリィとフォレットちゃんを連れて転移してきた。
「彼女、何か取り乱している様だけどもしかしてもう話しちゃったのか?」
「いいから! あなたはさっさと砦の中に居るオーク達を倒してきなさい」
俺はシャンティの気迫に押される様に、部屋を出て砦内のオークを片付けに向かう。
「落ち着いて聞きなさい! 私達はあなたの掛けられた呪いに関する書物を見つける事が出来たの。 ただ、そこに書かれていたのは数回だけ1週間の間赤子をオークの姿に変えてしまう物だった」
『え!?』
「そして、愛する男性に捨てられた上に当時の王にこの砦に幽閉された事。心無い人達の語る根も葉もない噂の為に、この砦にオークが沸く様になった事。そして、尾ひれが付いてあなたは死ぬ事も出来ずにオークを産み続けていると誇張され本当に死ねなくなった事も知ったわ」
『そんな・・・そんな!?』
「そして、あなたが本当に傷つく事になるのはこれからよ。 あなたはオークの姿に変えられていただけの自分の子をオークを産まされたを信じ込む様になり、我が子を自らの意思で本当にオークにしてしまっていたの。 そして、長い年月が経つ内にあなたは産まれる子がオークの中でもより強大なオークキングとオーククイーンとなっていると思い込む事で、自分の心が壊れない様にしていたのよ」
『嘘です! あなた達は私を騙して楽しもうとしているんでしょ!?』
すると、フォルネーゼは女性に歩み寄ると抱き寄せる様にしながら耳元で呟いた。
「大丈夫、安心して下さい。 私達はあなたを傷つける為に来た訳では無いのです。 あなたに真実を知ってもらった上で、これから家族として一緒に暮らしていくあなたの心も救う為に来たのですから」
そう言うと、フォルネーゼは慈愛を使い部屋の中を温かな光で満たす。その光に全身を包まれた女性は、しばらく呆然としていたがその眼から涙が一筋流れるとそのまま泣き出していた。
『私は・・・変えられた姿を見る事で産まれた我が子を愛せなくなっていたのですね。 そして、いつしか人では無くオークを産むと思い込んで我が子を本当のオークに変えてしまっていた。 こんな私は救われるべきでは無いのではありませんか?』
「いいえ、あなたは十分過ぎるほど苦しまれました。 ですから、救われるのは当然です。 ただ、これから私からお話する事を信じて受け入れてもらえるかは、あなたの判断に委ねます」
『どういう事ですか?』
「あなたはこれから実際に子を作りオークの姿で産まれた子と1週間共に過ごし、元の姿に戻るところを見て自らの思い込みを無くさないとなりません。 なので・・・私の夫の誘二さんの3人目の奥さんになって戴き、2人の子を作られるのはどうでしょうか?」
『はい!? こんな私を妻として迎え入れてくれる!? さらに子供まで作ると言うのですか!?』
「ええ、そうです。 この砦は国から正当(?)な手段を使い手に入れました。 今日からこの砦はあなたも含め私達の家になります。 1週間の間はオークの姿に変えられていますが、人目に晒される心配も有りません。 そして、誘二さんはあなたの不死の呪いも解く事が出来ます。 あなたは呪われた身体から解放されますよ」
『有難うございます、ただいきなり愛しあう事は流石に抵抗が有るので少しの間一緒に生活させて頂いて、お互いをよく知った上で子を作ってもいいでしょうか?』
「ええ、構いませんよ。 子を作る時期は、あなたが決めるべき事です。 後先考えずに行為に耽って子を宿した方も近くに居りますけどね・・・」
フォルネーゼは振り返りながら、シャーリィに笑顔を振りまく。 しかし、他の女性陣には氷点下の笑みにしか見えなかった。
すると突如砦の上空から透き通る様な声が響き渡った。
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「「「「「・・・・・」」」」」
俺もオークを倒しながら空から流れるアナウンスを聞いて、このアナウンスを流す連中を呪いたくなった。
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「ゆ、誘二様と一緒に来るのでしたら毎日でも構いませんのよ!?」
フォルネーゼ曰く、俺はまた知らない内にシャンティに対してもフラグを立てていたらしいと告げられた。 確かにシャンティはツンデレっぽい言動をしていたけれど、最近は俺の方をじっと見つめては目が会うと頬を赤く染めていた。
フォルネーゼ、フォレット、シャーリィ、エターニティとバルド夫婦の6人に見送られ、俺はシャンティを総本部に送り届ける為に肩に手を置くとシャンティは俺の手を握り締めながら俺の身体に身を寄せてきた。
「あ~らら、これは完全にアレだよな」
「ええ、アレですね」
「お義兄ちゃん、またアレしちゃったんだ」
「おい!? アレって何なんだアレって!?」
俺は皆に聞くが、呆れられた様な顔をされてしまう。仕方なく転移を始めようとすると、シャンティはシャーリィの方を向いていきなり話し出す。
「シャーリィ! 総大主教の任を終えたら、私も誘二様の奥様にして貰いますからね!」
「な!?」
転移が始まる中、唖然としている俺にシャンティは抱きつくと以前シャーリィがしてきた様に俺の後頭部に手を回し、手元に引き寄せ俺に唇を重ねてきた。そして、口の中に舌を入れてきて俺の舌と絡ませる。その光景を皆の前に残して2人は転移した。
そして総本部に送り届けた後に砦の家に戻ると、フォルネーゼが絶対零度の笑みで出迎えてくれたのだった・・・。
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