異世界に飛ばされた警備員は持ってた装備で無双する。

いけお

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第35話 冒険者ギルドの総本部に呼ばれた男

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フォルネーゼの取得した称号を確認すると以下の様なものだった。

【ハーレム砦を仕切る者】 一定範囲内のハーレム砦で一緒に住む仲間のステータスを50%底上げ、同じパーティーメンバーに居る場合HP&MP少量自動回復効果付与

【神の御使いを尻に敷く女】 神の御使いとパーティーを組んでいる間に限り、交 誘二のステータスの3分の1を強制徴収と自分のステータスを100%上昇、また交 誘二が装備している防具の能力を完全再現と54cm誘導灯の装備が可能

「・・・なあ、これってフォルネーゼがお前とパーティーを組めば無双になるって見えるんだが、気のせいか誘二?」

「いや、俺も目を疑っている所だが同じ様にしか見えないぞバルド」

「悪い事は言わないぞ、たった今からこの作品のタイトルを【異世界に飛ばされた警備員の夫婦は持ってた装備で無双する。】に変えた方がいいんじゃないのか!?」

「それ、シャレにならないから。どこからツッコミ来るか分かったもんじゃない!」

「だが、仕切る者の方で一緒に住むではなくて、と有るから俺とシルフィも住まわせて貰えれば俺達も底上げされるって事になるのか?」

「そうなるだろうな、この家の中は結構広いから空いてる部屋に住めばいいんじゃないか?」

「フォルネーゼの称号を見させて貰ったら、ちょっとお願いしたい事が出来た。頼んでもいいだろうか?」

「それは構わないが、どんな内容だ?」

「それは先にお前が顔を背けている相手との話が済んでからだな・・・・」

ギクリ! っと俺がゆっくりと振り返ると、そこにはフォルネーゼが相変わらず氷点下の笑みを浮かべている。

「ゆ・う・じ・さ・ん♪ 先程のシャンティさんとの熱い口付けの感想をまだ聞いておりませんが、如何でしたか?」

「いや! 誤解だフォルネーゼ! あれはシャンティから勝手に!?」

「あなたはこちらの世界では、無自覚に人を誑し込む体質だって事をいい加減自覚なさい!?」

「・・・ごめんなさい」

「ボソッ・・・フォルネーゼ様と誘二様は普段から、あんな感じなのですか?」

「ううん、違うよ。シャーリィお義姉ちゃんが誘二お義兄ちゃんと逢引してた頃からこうなったの」

エターニティがフォレットちゃんにひそひそと話しかけるが、フォレットちゃんが普通の声で返すから周囲の人に丸聞こえになってしまった。

「こら、フォレット。本当の事を堂々と言ってはいけません!エターニティさんも真に受けないでくださいね」

「あの、ご自身で本当の事と仰られてますが・・・あと私の事は短くエタとお呼び下さい」

「「すいません、いい加減許して下さいフォルネーゼ様」」

俺とシャーリィはこれで何度目か分からない土下座状態で謝る事になった。

フォルネーゼが素を出す様になったお陰で、【ハーレム砦を仕切る者】と【神の御使いを尻に敷く女】を会得出来たのだと再度実感するが、一生言い続けられそうで正直怖い。

「それはそうと、誘二。ギルドの支部宛にこんな物が届いて俺に届けて来いと押し付けられたんだが受け取ってくれ」

バルドは俺に1通の封筒を渡してきた、そこには冒険者ギルドの総本部の名で1度総本部に出頭せよと書かれていた。

「どうする、誘二?」

「放置しておくと後々面倒臭そうだから、明日にでも行ってみるよ」

俺は翌日早速バルナードに転移して、冒険者ギルドの総本部に行ってみた。聖光教会の総本部ほど大きくは無かったがそれでもかなりの大きさだ。

入り口の大きな扉を開けると、中は思っていたよりも人は少なかった。もっと大勢の冒険者が居るのかと思っていたが実際は町や村の支部でほとんどの用事は済ませられ、総本部に呼び出されるのは何らかのペナルティを犯した者か行き過ぎた行為で叱られる場合らしい。

受付に送られてきた封筒を見せると受付の女性は、大慌てで奥の部屋に駆け込む。すると、女性に連れられて1人のインテリ風の男がやってきた。

「君が神の御使いと名高い交 誘二君か、私は冒険者ギルドの総本部で全冒険者の実績調査の担当官をしているラッセルという者だ」

「・・・はあ」

「ここじゃあれだから、そこのテーブルで話そうか」

ラッセルに案内され、俺は近くに在ったテーブルに備え付けの椅子に座る。

「今回、君を呼び出したのは単純だ。 君はバルドの奴がアルムの支部長を解任されてから全く支部を訪れず、実績の更新作業を怠っていたからだ」

「いや、それは!?」

「分かっているつもりだ、君もバルドの奴とよく似て自由を愛するタイプだと思う。だがギルドにはギルドのルールってものが有る、それを守ってもらわないとならず者の寄せ集めとしか扱われなくなってしまうのだ」

「すみませんでした」

「謝る必要は無いバルドが支部長だった時からアルムの冒険者達は、あいつに毒されて実績の定期報告をほとんどしていなかったからな。支部長がああだから、直近の部下達は苦労したんじゃないのかな!?」

「バルドってそんなにヒドかったんですか?」

「ヒドいってもんじゃない!? 総本部から再三実績の報告をさせる様に通達をしているのに、『めんどくせえ』の返事だけ返しやがる!お陰で俺が何度頭を下げて関係部署に謝ってきた事か!?」

「あの~もしかしてバルドとはお知り合いで?」

「知り合いも何もあいつと俺は同郷で幼馴染だ!昔は同じパーティーで幾つものダンジョンをクリアしたりレイドボスの討伐もしてきた。そして俺が総本部での勤務が決まり、あいつが支部長に納まったらこの体たらくだ。あいつを何時までも支部長にしていると他の支部長達に示しが付かないから、俺の権限で解任させた。あいつは自由に冒険させていた方が遥かにマシだ」

散々な言われ様だが、実際その通りだから思わず俺も笑いそうになってしまった。

「お、ようやく緊張が解けた様だな。ま、そういう訳だ。ここだけの話、あいつがエルムガルド砦で何も実績を上げなかった件は俺もそれで正しいと思っている。目先の実績に捕らわれて死んだ連中には悪いが自業自得だ。だが死んだ連中の遺族の目も有るから、何もしなかったあいつを解任する事で遺族からの目を逸らす事にしたんだ」

「そうだったんですね」

「まあ、あいつの事だから仕事からやっと解放されるとか喜んでいたと思うがな。ランクの降格だって大した影響は無い。あいつの力ならすぐにSランクに戻れるだろう、っでここで君の話に戻らせてもらうぞ」

(あ、なんか雰囲気が変わった。今度は俺が怒られる番か!?)

「ちょっと君のカードを確認したい、今すぐ出しなさい」

有無を言わさぬ口調に、慌ててカードを差し出した。

「ふむふむなるほど・・・聖光教会から国にオークの砦を君に譲渡する様働きかけが有ったらしいと密告が有って調査していたのだが、どうやらそれは本当の様だね」

「いえ、それはあそこに居る呪われた女性を呪いから解放する為に・・・」

「経緯はどうあれ、君はあの砦を1人で制圧出来るだけの力を持っている事をこの実績で証明している」

「はあ」

「よって君はたった今から、この国で初のSSランクに昇格だ」

「へ!?」

「当然だろう!オークキングとオーククイーンの2体含めて、あの大広間のオーク達を1人で殲滅するなんて常軌を逸している。しかも2回目はキングとクイーンは居なかったにせよ再度1人で砦を制圧してしまうんだ。そんな人間がBランクにしておく方が危険だと思わないか?」

「あの・・・こちらからも質問が有るのですが、よろしいでしょうか?」

「構わないがどうかしたのか?」

「いえ、俺の妻のフォルネーゼも今度冒険者登録をする事になりそうなんですが・・・」

「ああ、先日呪われた女性を解放した方か。それがどうかしたのか?」

「ええ、実は・・・」

俺はラッセルにフォルネーゼの会得した2つの称号の効果を内緒話で説明すると、ラッセルは両手で頭を押さえ考え込んでしまった。

「おいおいマジかよ!?それじゃ何か!最強無双夫婦が誕生したって事か!?」

「2人で前衛をしちゃえば最凶パーティーも誕生するかもしれませんが・・・」

「神の御使いと呼ばれるだけあって、実際に話を聞くと予想以上の展開が待ち受けていてこちらが驚かされてしまうよ。聖光教会の異端認定まで貰ってしまうしな」

「そうだ!聖光教会の異端認定って何ですか!?さっきから受付の女性が他の女性陣と俺を女の敵みたいな目で見ながらヒソヒソと話をしていますけど」

「あ~その事だが、知りたいか?」

「教えてもらえるなら」

「まあなんだ、聖光教会では一夫一妻を規範としている。それをお前は一夫多妻のハーレムを築き上げたんだ、異端者扱いされても不思議は無いだろ?」

「え!?それじゃシャンティが任を終えたら俺の嫁にして貰うって宣言したのって、宗教のトップの発言として非常にマズくないのか!?」

「お前は、現総大主教様にまで手を付けたのか!?」

『え~うそ~!?神の御使いってもしかして性欲の塊!?』

ラッセルが大きな声で叫ぶから、女性陣にまで聞こえてしまい不名誉な言われ方をされ始めてしまう。

「もう帰ってもいいですか?俺、このままこの場に居たら精神的に殺されそうなので」

「あ、ああ、済まなかった大声を出してしまって。君の奥方もきっとすぐにSランク以上になると思うから、最凶夫婦の冒険譚に期待しているよ」

話が終わり俺のSSランクへの昇格作業が終わると、俺は速攻で家に帰還した。だが総本部内でバレてしまった総大主教の嫁入り宣言が聖光教会にも何時の間にか伝わってしまい、シャンティは後日任期が切れると同時に半ば夜逃げ同然で俺達の家に駆け込んで来る事となる。
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