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第33話 後悔と苦悩
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(俺は取り返しの付かない事をしてしまった)
王道は隣で疲れ果てて寝ているサクラを見ながら、後悔の念に駆られていた。アクアによって意図的に王道に気持ちを向けさせられていたサクラを結局最後まで拒めなかった・・・。色々な御託を並べながら結局は女なら誰でも良かったのではないか?そんな気持ちにさえなってしまう。
『感情云々言っていても、最後は雄としての本能には勝てないみたいですね』
「本能だと?」
『ええ、1人でも多くの子を作りたい・残したい。その為ならば相手は誰でも良い、まさに今の状況がそうではありませんか?』
「アクア・・・貴様~!!」
王道は瞬間的にアクアに対して殺意が沸き上がった、この期に及んでもこの女神は人の感情を全く理解していない。自らがした行いでどれだけの人間を傷つけ苦しめる結果を招くのか、それすらも観察する気なのだ。アクアの首に手を伸ばした時、王道の背後から抱きつきながらそれを止める者が居た。光の神ライアだった。
「王道様、お止め下さい!それ以上はあなた自身だけでなく周りの者も悲しませてしまいます。すぐには傷は癒せないかもしれません、ですが私を含めみんなで支えていきます。これ以上、自分を責めないでください」
ライアは王道を自らの力で眠らせるとベッドに静かに寝かせる、そしてアクアに対し告げる。
「王道様とサクラさんの記憶は一部消させてもらいます、でもあなたはどうして王道さんやサクラさんを平気で傷付ける真似が出来るのですか!?これまで我々は人の感情を誘導する直接の介入はしてきませんでした、感情を学びたいのであれば人と同じ様に接していくべきでしょう!」
『人間と意識を共有させた結果、勝手に恋に落ちてハーレムを作ろうと街から人を追い出した者がぬけぬけとまあ言えたものですね。いいでしょう、サクラさんに掛けた魔法も解いて差し上げます。ですが、記憶をいくら消しても王道さんに抱かれた事実は消えませんし身体がそれを覚えています。まるで獣の様にお互いを貪り合った交わりを身体が思い出す度に湧き上がる疼きに耐える日々を過ごす事となります、どちらが先に記憶を取り戻すのか楽しみに見させて頂きますね』
アクアは悪魔の様な笑みを浮かべながら姿を消し、放心してその場に崩れるライアの隣では王道とサクラが寝息を立てている。自分が興味本位でミレイアと感情を共有してしまった事がこの事態を招いてしまった、これ以上自分では手の施しようが無い。ライアは打ちひしがれながら華憐達を集めると事情を説明し今後の事について話し合いを始める・・・予定だった。
「王道も元気よね、休姦日を折角設けたのにサクラの色香に負けて結局気が済むまでしちゃうなんて」
「あの華憐さん?事の重大さが分かっていますか?」
「そりゃあ分かっているわよ、アクアがサクラさんの心を操って王道と肉体関係を持たせたんでしょ?同じ女性としては許せない行為だけど、王道が悪い訳じゃないしね」
「それで2人にはこれからどう接していきますか?」
「どう接するって決まってるじゃない、今すぐ2人を起こして記憶を元に戻すのよ」
ライアは華憐の発言に愕然とした、これまでライアが抱いていた苦悩を全て笑い飛ばしたからだ。
「そうですね、アクアの言っている事を仮に信用するならば遅かれ早かれ2人のどちらかが先に思い出します。そうなると、黙っていた私達に対しても疑念を抱きかねませんからサクラさんにはこの際叔父さんから王道さんに鞍替えしてもらうのが良いかもしれませんね」
「奈央さん、あなたもしれっとアクアの仕出かした事を真似るつもりなのですか!?」
「真似るとは言ってないわ、サクラさんにも王道さんの良さを見せてあげるのよ」
「言っている事は違うけど、やろうとしている事は結局同じなのではありませんか?」
「それは否定しません」
「お願いだから否定してください!!」
その後、ハーレムメンバーに順番に聞いてみたものの回答はほぼ同じだった。ここでライアはルナの姿が途中から居なくなっていた事に気が付いた。
「あれ、ルナさんの姿が見えませんがお手洗いにでも行かれました?」
「あ~ルナ様でしたら、アクアさんに少しばかりお仕置きする為に行きましたよ」
「お仕置き?」
「お待たせ~!お仕置き設置してきたわよ」
ルナがえらく上機嫌で戻ってきた、ライアは少しだけ不安を覚える。
「ええと、ルナさん。アクアにどんなお仕置きをしたのですか?」
「なあに簡単な事さ、部屋に忍び込んだら気持ち良さそうに寝ていたから部屋中びっしり軍隊ゴキブリを呼び出して埋め尽くしてやった。目を覚ました瞬間、絶叫物だぞ」
山都のダンジョンでの出来事を思い出したのか、奈央もショックで気を失ってしまう。目覚めたら巨大なゴキブリが部屋中を埋め尽くしている光景は悪夢その物に違いない。
「アクアの相手はしばらく配下のゴキブリ共がしてくれるから、その間に王道様とサクラの仲を一気に深めてしまおう。ハーレムの一員を増やす事になるが、抱き合った相手が実は好きでも何でも無かったという結末だけは迎えさせる訳にはいかないからな」
ルナの言葉に他の皆も頷いた、サクラにも王道の事を好きになって欲しい。サクラが王道と身体を重ねたのはアクアによって仕組まれた結果では悲しすぎる。その結果を変える為、華憐達は王道とサクラに内緒で典杢に住む叔父さんを迎えにルナを向かわせた。それは1歩間違うとサクラの心をより深く傷付ける諸刃の剣とも呼べる方法だったのかもしれないと後に王道がこの世界で出来た友人に語っていた。
王道は隣で疲れ果てて寝ているサクラを見ながら、後悔の念に駆られていた。アクアによって意図的に王道に気持ちを向けさせられていたサクラを結局最後まで拒めなかった・・・。色々な御託を並べながら結局は女なら誰でも良かったのではないか?そんな気持ちにさえなってしまう。
『感情云々言っていても、最後は雄としての本能には勝てないみたいですね』
「本能だと?」
『ええ、1人でも多くの子を作りたい・残したい。その為ならば相手は誰でも良い、まさに今の状況がそうではありませんか?』
「アクア・・・貴様~!!」
王道は瞬間的にアクアに対して殺意が沸き上がった、この期に及んでもこの女神は人の感情を全く理解していない。自らがした行いでどれだけの人間を傷つけ苦しめる結果を招くのか、それすらも観察する気なのだ。アクアの首に手を伸ばした時、王道の背後から抱きつきながらそれを止める者が居た。光の神ライアだった。
「王道様、お止め下さい!それ以上はあなた自身だけでなく周りの者も悲しませてしまいます。すぐには傷は癒せないかもしれません、ですが私を含めみんなで支えていきます。これ以上、自分を責めないでください」
ライアは王道を自らの力で眠らせるとベッドに静かに寝かせる、そしてアクアに対し告げる。
「王道様とサクラさんの記憶は一部消させてもらいます、でもあなたはどうして王道さんやサクラさんを平気で傷付ける真似が出来るのですか!?これまで我々は人の感情を誘導する直接の介入はしてきませんでした、感情を学びたいのであれば人と同じ様に接していくべきでしょう!」
『人間と意識を共有させた結果、勝手に恋に落ちてハーレムを作ろうと街から人を追い出した者がぬけぬけとまあ言えたものですね。いいでしょう、サクラさんに掛けた魔法も解いて差し上げます。ですが、記憶をいくら消しても王道さんに抱かれた事実は消えませんし身体がそれを覚えています。まるで獣の様にお互いを貪り合った交わりを身体が思い出す度に湧き上がる疼きに耐える日々を過ごす事となります、どちらが先に記憶を取り戻すのか楽しみに見させて頂きますね』
アクアは悪魔の様な笑みを浮かべながら姿を消し、放心してその場に崩れるライアの隣では王道とサクラが寝息を立てている。自分が興味本位でミレイアと感情を共有してしまった事がこの事態を招いてしまった、これ以上自分では手の施しようが無い。ライアは打ちひしがれながら華憐達を集めると事情を説明し今後の事について話し合いを始める・・・予定だった。
「王道も元気よね、休姦日を折角設けたのにサクラの色香に負けて結局気が済むまでしちゃうなんて」
「あの華憐さん?事の重大さが分かっていますか?」
「そりゃあ分かっているわよ、アクアがサクラさんの心を操って王道と肉体関係を持たせたんでしょ?同じ女性としては許せない行為だけど、王道が悪い訳じゃないしね」
「それで2人にはこれからどう接していきますか?」
「どう接するって決まってるじゃない、今すぐ2人を起こして記憶を元に戻すのよ」
ライアは華憐の発言に愕然とした、これまでライアが抱いていた苦悩を全て笑い飛ばしたからだ。
「そうですね、アクアの言っている事を仮に信用するならば遅かれ早かれ2人のどちらかが先に思い出します。そうなると、黙っていた私達に対しても疑念を抱きかねませんからサクラさんにはこの際叔父さんから王道さんに鞍替えしてもらうのが良いかもしれませんね」
「奈央さん、あなたもしれっとアクアの仕出かした事を真似るつもりなのですか!?」
「真似るとは言ってないわ、サクラさんにも王道さんの良さを見せてあげるのよ」
「言っている事は違うけど、やろうとしている事は結局同じなのではありませんか?」
「それは否定しません」
「お願いだから否定してください!!」
その後、ハーレムメンバーに順番に聞いてみたものの回答はほぼ同じだった。ここでライアはルナの姿が途中から居なくなっていた事に気が付いた。
「あれ、ルナさんの姿が見えませんがお手洗いにでも行かれました?」
「あ~ルナ様でしたら、アクアさんに少しばかりお仕置きする為に行きましたよ」
「お仕置き?」
「お待たせ~!お仕置き設置してきたわよ」
ルナがえらく上機嫌で戻ってきた、ライアは少しだけ不安を覚える。
「ええと、ルナさん。アクアにどんなお仕置きをしたのですか?」
「なあに簡単な事さ、部屋に忍び込んだら気持ち良さそうに寝ていたから部屋中びっしり軍隊ゴキブリを呼び出して埋め尽くしてやった。目を覚ました瞬間、絶叫物だぞ」
山都のダンジョンでの出来事を思い出したのか、奈央もショックで気を失ってしまう。目覚めたら巨大なゴキブリが部屋中を埋め尽くしている光景は悪夢その物に違いない。
「アクアの相手はしばらく配下のゴキブリ共がしてくれるから、その間に王道様とサクラの仲を一気に深めてしまおう。ハーレムの一員を増やす事になるが、抱き合った相手が実は好きでも何でも無かったという結末だけは迎えさせる訳にはいかないからな」
ルナの言葉に他の皆も頷いた、サクラにも王道の事を好きになって欲しい。サクラが王道と身体を重ねたのはアクアによって仕組まれた結果では悲しすぎる。その結果を変える為、華憐達は王道とサクラに内緒で典杢に住む叔父さんを迎えにルナを向かわせた。それは1歩間違うとサクラの心をより深く傷付ける諸刃の剣とも呼べる方法だったのかもしれないと後に王道がこの世界で出来た友人に語っていた。
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