召喚に巻き込まれた冴えないおっさんのハーレムライフ?

いけお

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第6話 初めての夜

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「村を救ってくれたばかりか、負傷者の治療までされた方々からお金を頂く訳にはいかんよ。財布に戻してくれ」

宿の主人から開口一番にそう言われてしまった、しかし俺達が加わるまでに幾つかの木の柵などが壊されているのでその修復代に充ててもらおうと再度宿代を支払う事を告げた。

「ならば、この宿の代金から経費を引いた分をゴブリン達の襲撃で壊された柵などの修復に充ててくれ。また、今回の様に反対側から別働隊が来る恐れも有るので応援が駆けつけるまで持ち堪えられるだけの柵を少しずつ準備しておくのも良いかもしれないな」

「分かった、あんた方の御厚意は確かに村長に伝えておく。だがせめてサービスの1つ位はさせてくれ。晩飯で女子供に酒を出す訳にいかないから、あんたにだけ1杯付けておくからよ」

「それは有り難い、遠慮無く頂く事にするよ」

「女3人寄れば姦しいというが、あんたは更に倍みたいだからな。賑やかな旅になりそうだな」

「ははは・・・仲良く旅してくれると俺も本当に助かるんだがな」

(女3人が姦しいどころか、同士討ちしてたなんてとても言えない)

この宿では丁度7つの部屋が空いていたので、全員が別々の部屋で寝る事にした。こちらの世界の食事は干し肉などの保存食が多い為か少し塩辛かったがマズい訳では無いので、各自腹一杯食べると明日に備えて早目に寝る事となった。




「元の世界では空気が汚れているから星空はあまり見えないけど、こっちの世界にも星座とか有るのかな?」

ベランダに頬杖しながら、満天の星空を眺めて王道は独り言を呟いた。普段だとまだ起きている時間なので、すぐに寝る事が出来ず眠気に襲われるまで起きている事にしたのだ。

「有るかもしれないけど、私達の知らない動物の名前ばかりなのでしょうね」

先程言った独り言に返答が有って驚いて振り返ると、いつの間にか奈央が隣の部屋のベランダに出ていた。

「そういえば隣の部屋だったな、起こしてしまったみたいなら許してくれ」

「大丈夫よ、私も眠れなくて外の空気を吸いに来ただけだから」

それから数分の間、2人で静かに星を眺めていた。初日から奈央のアドバイス等を貰ってばかりだったから、折角の機会なのでお礼を言う事にする。

「今日は色々と助かったよ、水の確保の方法やゴブリンの別働隊の件とか。あのまま全員で向かっていたら村人に犠牲者が大勢出ていた筈だ、有難う」

面と向かってお礼を言われたのが恥ずかしいのか赤面しながら奈央は返事を返してきた。

「そんなお礼を言われる様な事はしていないわ、ただ私が偶然気付いただけ。もしかしたら気付く事も無く村が襲われていた可能性だって有るし、水の確保で苦労していたかもしれないわよ」

「気付かない君じゃないだろ?今日、村を本当の意味で守りきったのは君のお陰なんだ。だから、もう1度言おう。有難う、助かったよ」

「・・・奈央」

「んっ?」

「奈央でいいわ、あなたの方がずっと年上なのだから君なんて言われるとこちらの方が気恥ずかしくなるから呼び捨てで構わないわ」

「分かったよ、奈央」

顔から湯気が出そうな位真っ赤な顔になると奈央は急に顔を背けてしまった。

「しかし、俺は本当に奈央達に何もしてやる事が出来ないな・・・。今回の戦闘でも指示を出すだけで加勢する事も出来ない、足手まといなだけだし申し訳無いと思うよ」

「勘違いしないで!王道さんは私達にとって重要な事を幾つもしてくれている、その事に気付いていないだけ」

奈央が強い口調で俺の自嘲に反論する。

「まず、あなたは食料を確保してくれた。私達が今後倒していく邪族を食料に変換出来る力を得ているの、飢える事は生死にも直結している問題だから何よりも褒められるべき事だわ。それと財布でこちらの世界のお金も確保出来る様になった、今日の宿代だって元はゴブリンの死骸で私達しか居なかったらあのまま放置されていた。ライアから貰ったスキルとアイテムはあなたが偶然一緒にこちらの世界に来てくれたから手に入れられた物で、私達だけだったら手に入れられなかったかもしれない。あなたの持つ恩恵のお陰で私達はこちらの世界で生き延びられる確証を得られたの、決して足手まといじゃないわ」

「俺は足手まといじゃないんだな?」

「ええ、そうよ。他の人達はどう思っているか知らないけど少なくとも私は王道さんがライアから貰ったスキルやアイテムを使ってくれる事に感謝してる」

「済まないな、気を使わせて。こんな年下の美人にフォローしてもらうんだから、この歳で彼女無しの独身なのも当然だな」

「そ、そんな事は有りませんよ。華憐さんや門音さんが目を付けたのも今なら分かりますし・・・・ボソボソ」

「うん?何か言ったか?」

「さあ、風の音か何かじゃないですか?そろそろ寝ないと明日何が起きるか分かりませんから、私はそろそろ中に入りますね」

「おやすみ、俺はもう少しだけ風に当たってから寝るよ」

「おやすみなさい、風邪をひかない様にお気を付けて」

奈央が部屋に戻ると、王道はそれから更に30分ほど外の景色を眺めてから部屋に戻ったのだった。




翌日、皆で朝食を食べているとふと奈央と目が合うと何故か2人で照れ笑いを浮かべてしまう。昨晩の事がお互いに気恥ずかしかっただけなのだが、華憐や門音とみどり先生には警戒心を抱かせる結果となった。そして朝食を食べ終えると、1つのテーブルを囲む様に座り次の目的地を決める事にした。

「どうやら俺達が来た道はそのまま北にも向かっている様で北と南どちらにも小さい川が境界になっているみたいだ。来た道を引き返して北に進めば臼束、南に向かうと乃炉の村が在る。ちなみに西に行けば渡使で東に行くと渇濡馬の町のようだぞ」

「そうですね、私から1つ提案が有るのですが良いですか?」

みどり先生が手を挙げてきたので、意見を聞く事にした。

「ライアさん達の願いはこの世界から邪族を無くす事です、なのでまずはどこか行動の拠点を作ってその周辺に住む邪族を倒していくのはどうでしょう?」

この意見に反論する者は無く、1番近い町の渇濡馬を最初の拠点とする事となった。一旦各自の部屋に戻り出かける準備をしていると、扉をノックする音が聞こえ恥ずかしそうな顔で華憐が中に入ってきた。

「どうした、華憐。そろそろ出発するが何か有ったのか?」

「ねえ、王道。渇濡馬に着いたら探したい物が有るの」

「何を探したいんだ?」

「ボソボソ・・・・下着」

「声が小さくてよく聞こえない、何を探したいんだ?」

「下着よ、下着!女の子に恥ずかしい事何度も言わせないでよバカ!?」

華憐に怒られてしまったが、まあ当然だ。確かに毎日同じ下着のままなのは、俺も困る。しかし、こちらの世界で下着を身に着ける習慣が有るのか未だ不明だから無い場合も考えておく必要が有るな。そんな時に限って悪い予感は的中する、渇濡馬の町に到着して見つけた衣服屋でこちらの世界の住人は下着を着る習慣が無い事が判明したのだ。

「ちょっと、これから私達ずっと今の下着を着続けないといけないの!?」

「毎晩手洗いしないといけませんね」

「そんな不潔な物を履いていたくはありません!」

女性陣は戦々恐々としている、そして何よりも恐れているのは干している下着を俺に見られてしまう事らしかった。まあ、今後は野宿するケースも有るだろうし何も身に着けてない状態の時に男の俺が近くに居るのは危険かもしれない。

(何とかしてやりたいけど、こればかりは俺の力じゃどうしようもないな。俺も毎晩手洗いするしかないし・・・。何か上手いやり方でもあれば良いのだけど)

そんな事を考えていると、ふとまだ試していないスキルが有った事を思い出した。

(そういえば、まだ分解のスキルを試してなかったな。下着に付いた汚れや雑菌を分解出来ないか試してみるか)

「分解」

まずはスキルを口に出してみたが、反応は無かった。なので今度は鑑定と同じ様に心の中で念じてみた。

(分解)

『何を分解致しますか?』

どこからか、声が聞こえてきた。

(俺が身に着けている下着に付いた汚れと雑菌を全て分解してくれ)

『かしこまりました』

すると、全身が光に覆われそれが収まったので恐る恐る見てみると下着が買ったばかりの様に新品同然の綺麗さと清潔さが蘇っていた。

「ちょっと、王道。急に光に覆われたけど何かしたの?」

離れた場所に居た華憐が俺が試していたのに気が付いて近寄ってきた。

「ああ、下着に付いた汚れと雑菌を分解出来ないか試していたんだ」

「それで結果は?」

「結論から言うと成功だ、汚れや雑菌が全て消えて新品同然に戻ったぞ」

「ちょっと、みんな!王道が上手い解決策を見つけてくれたわよ!!」

あっという間に集まる女性陣、町中でやるのは目立つと思ったので拠点として利用する事にした町の中央に在る宿屋に戻ることにした。

「おや、皆さんお早いお帰りで。夕食の支度はまだですが?」

「ああ、ちょっと試してみたい事が有ってね。一旦戻ってきたんだ」

「そうですか、分かりました」

王道の部屋に入ると、1人ずつ下着を綺麗にする事となった。先程の実験で上に服を着たままでも大丈夫な事も分かっていたので女性陣も安心しきっていた・・・しかし

(変身の時もそうだけど、また1つ絶対に言えない事が増えてしまったな)

自分で試した時に見ていなかったのが原因なのだが、分解のスキルを使用すると対象物がどうやら透けて見えるらしい。お陰で皆のチャイナ服の上から身に着けている下着が王道にだけ丸見え状態となっていた。

「これは思ったよりも疲れるな、椅子に座ってやらせてもらうよ」

バレない様に椅子に座って全員の下着を拝みながら分解すると、疲れが取れたら夕食に向かうと告げて部屋から出ていって貰った。

(これから毎日、女性の下着を間近で見ないとならないなんて拷問だ~!?)

口に出して言う事が出来ず、王道は心の中で叫ぶしか無かった。
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